イギリスで発熱になったら|現地薬局で買える薬と正しい買い方を薬剤師が解説

この症状でイギリス渡航中によくある原因

イギリス滞在中の発熱は、以下の原因が大半を占めます。

  • ウイルス感染(風邪・インフルエンザ):気温変化や機内環境による免疫低下が引き金
  • 疲労による低ぶり熱:時差ボケ、長時間フライト後の疲弊
  • 軽度の熱中症:ロンドン夏季の予想外の猛暑、水分不足
  • 食中毒:ブレックファストやパブ飯の新しい環境への適応不全
  • 急性気道感染症:冬季(11-3月)の湿った冷気による気道刺激

37.5~38.5°C程度の微熱~中程度熱 であれば、ほとんどが自然軽快する軽症です。ただし危険サイン(後述)がなければ、まずOTC医薬品で対処できます。


現地薬局で買える薬(ブランド名・成分・用量)

イギリスの主要薬局は Boots(全国約1,700店舗)と Superdrug が代表的です。OTC医薬品は処方箋なし、Pharmacy カウンターまたは棚から自由購入できます。

アセトアミノフェン系(Paracetamol)

Paracetamol 500mg タブレット

  • 有効成分:Paracetamol(アセトアミノフェン)500mg/錠
  • 用法:1回1~2錠、4~6時間間隔、1日最大8錠(4,000mg)
  • 販売ブランド:Boots Paracetamol、Anadin Paracetamol、Tesco Paracetamol
  • 価格:£2-4(約320-640円)
  • 特徴:胃に優しく、アスピリン不耐症の人も使用可。子どもにも安全

Calpol(小児用懸濁液)

  • 有効成分:Paracetamol 250mg/5mL
  • 対象:幼小児向け(ただし成人渡航者には不要)

イブプロフェン系(NSAID)

Ibuprofen 200mg タブレット

  • 有効成分:Ibuprofen 200mg/錠
  • 用法:1回1~2錠、4~8時間間隔、1日最大6錠(1,200mg)
  • 販売ブランド:Nurofen(最大手)、Boots Ibuprofen、Sainsbury's Ibuprofen
  • 価格:£3-5(約480-800円)
  • 特徴:抗炎症作用が強く、筋肉痛や頭痛も同時緩和。胃弱い人は注意

Nurofen Express 200mg(速効性)

  • 液体ジェルカプセル形状で吸収が早い(通常錠より15~30分高速)
  • 価格:£4-6(約640-960円)

Ibuprofen 400mg タブレット

  • より高用量版(医師推奨用量に近い)
  • 1回1錠、6~8時間間隔が標準
  • Boots や Superdrug でも入手可だが、若干高価

複合感冒薬

Lemsip Max(Paracetamol 1,000mg + Phenylephrine)

  • 有効成分:Paracetamol 1,000mg + 鼻充血除去薬
  • 粉末スティックで温かい飲料に混ぜて服用
  • 発熱 + 鼻症状がある場合に便利
  • 価格:£2.5-3.5/パック(約400-560円)

現地語での症状の伝え方(英語)

イギリスは英語圏なため、英語で十分に通じます。Pharmacy スタッフは医療知識が高く、丁寧に対応してくれます。

薬局での症状説明例

基本フレーズ

「I have a fever. I took my temperature and it's 38.5 degrees Celsius."
(熱があります。体温計で測ったら38.5度です)

「I have a headache and body aches with fever."
(発熱に加えて頭痛と全身痛があります)

"Is Paracetamol or Ibuprofen better for this?"
(この場合はパラセタモールかイブプロフェンどちらが良いですか?)

より詳しい説明

  • "I arrived in the UK 2 days ago and developed a fever this morning." (イギリスに2日前に到着し、今朝熱が出ました)
  • "I've been feeling tired and have muscle aches." (疲れていて全身筋肉痛があります)
  • "Do you have any fever relief medicine without aspirin?" (アスピリンなしの解熱薬はありますか?)

薬局スタッフからの質問と返答例

質問 回答例
"Are you allergic to any medications?" "No, I'm not." / "I'm allergic to aspirin."
"Are you taking any other medicines?" "No, none." / "I'm taking vitamin D."
"Is it for yourself?" "Yes, it's for me."
"How many days has the fever lasted?" "Since this morning. Less than 24 hours."

日本の同成分OTC(持参する場合)

イギリスで医薬品を購入するのが不安な場合、事前に日本から同成分品を持参することも有効です。

日本でも買えるアセトアミノフェン製品

  • カロナール 500mg(処方薬だが同成分)
  • タイレノール 300mg(OTC、ドラッグストア購入可)
  • ラックル 300mg(OTC アセトアミノフェン)

日本でも買えるイブプロフェン製品

  • ロキソニンS 60mg(第一三共、イブプロフェンの上位成分ロキソプロフェン)
  • イブA 200mg(イブプロフェン配合)
  • バファリンA 330mg(アスピリン配合なので避ける)

持参する際の注意

  • 医薬品は「個人使用目的」に限定(大量は没収リスク)
  • 原箱・原容器での持参が望ましい(空港検査がスムーズ)
  • 英文処方箋や日本語説明書があれば安心

避けるべき成分・買ってはいけない薬

❌ 避けるべき成分

Aspirin(アスピリン)

  • ウイルス感染時の使用で Reye症候群のリスク(稀だが致命的)
  • イギリスでは「Aspirin 300mg」が一般的。「Paracetamol」「Ibuprofen」を優先

複合感冒薬の盲点

  • Lemsip Max Cold & Flu に含まれる Phenylephrine は高血圧・心疾患者に危険
  • 医学的相談なしに選ばないこと

⚠️ 注意が必要な状況

  • 胃潰瘍歴がある場合:Ibuprofen は避け、Paracetamol を選ぶ
  • 腎臓病・肝臓病:どちらも1日上限量を超過しない(医師相談推奨)
  • 妊娠中:Paracetamol のみ安全。Ibuprofen は後期妊娠で禁忌
  • アルコール常用者:Paracetamol は肝障害リスク増(1日 2,000mg に低下)

🚫 偽造品への警告

イギリスは医薬品の品質管理が厳格ですが、オンライン購入(非公式サイト)では偽造医薬品の報告例も。必ず 公式薬局チェーン(Boots、Superdrug、Lloyds)での購入をおすすめします。


即座に受診すべき危険サイン

以下の症状が 1つでも該当 すれば、躊躇せず医療機関受診(NHS 111 電話相談 または A&E 救急外来)してください。

🚨 即受診対象

危険サイン 理由
39°C以上の発熱が3日以上続く 細菌感染・肺炎の可能性
意識が朦朧・見当識障害 熱性痙攣・脳炎・敗血症兆候
皮疹を伴う発熱(特に首まわり) 髄膜炎の可能性(英国は警戒ウイルス)
呼吸困難・胸痛 肺炎・心筋炎
激しい頭痛・首の硬直 髄膜炎
嘔吐が続き飲食できない 脱水症状・腸炎
尿の色が濃い・排尿困難 脱水・尿路感染症
39°C未満でも5日以上の継続発熱 非ウイルス性感染症の可能性

NHS 111 の利用方法

  • 電話:111(24時間無料、ハンズフリーで症状相談)
  • ウェブ:111.nhs.uk(オンライン トリアージ)
  • スタッフが症状を聞き取り、自宅対処 vs 受診判定を実施
  • 実際の受診が必要と判定されれば、診療所紹介または A&E 直通

まとめ

イギリス滞在中の軽度発熱対処は以下の流れで対応できます。

第一選択:Boots または Superdrug で Paracetamol 500mg または Nurofen 200mg を購入

用法厳守:用量・用間隔を守り(過剰摂取は肝障害リスク)、1日最大用量を超過しない

水分補給:OTC医薬品と並行して、電解質入り飲料(Lucozade、Gatorade)で脱水対策

危険サイン監視:39°C以上が3日継続 or 皮疹出現 → 即 NHS 111 電話相談

事前準備:不安であれば日本からタイレノール・ロキソニンS を小量持参(個人使用が条件)

結論:イギリスの医薬品制度は日本と同等かそれ以上に安全。薬局スタッフの助言は信頼できるため、症状を英語で説明して最適な医薬品をその場で選んでもらうことが最善です。危険サインがなければ、OTC医薬品で2~3日で軽快が期待できます。

その他の症状も確認

→ すべての症状一覧 / イギリスの渡航医薬品情報

免責事項: 本ガイドは一般的な軽症対応の参考情報であり、 医学的診断の代替ではありません。 妊婦・小児・慢性疾患の方、および上記の危険サインが見られる場合は 必ず医師・薬剤師に直接ご相談ください。

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