WHO、パンデミック対応能力を検証する国際演習を完了
WHOは2026年4月22~23日、架空の新種細菌感染症を想定した大規模シミュレーション演習「Exercise Polaris II」を実施しました。26カ国・地域から600人の保健緊急対応専門家と25以上のパートナー機関が参加し、パンデミックおよび主要な保健危機への対応準備態勢をテストしました。
演習の概要
本演習は、2025年4月に実施された「Polaris I」(架空ウイルスを想定)の成功を踏まえて開催されました。参加各国は以下の実践的対応を実施しました:
- 緊急調整体制の発動
- 情報共有とポリシー調整
- 保健職員の確保と配置
- AI対応ツールの活用検討
主要な枠組みの実装
演習では以下の2つのWHO枠組みが実践されました:
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Global Health Emergency Corps (GHEC)フレームワーク(2025年6月発表)
- 主権、公平性、連帯の原則に基づく保健職員強化
- 国間の情報交換支援
- 地域・世界規模の緊急人員配置支援
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国家保健緊急警告・対応枠組み(2025年10月発表)
- 地域、準国家、国家レベルでの効果的対応に必要な主要機能と調整システムを定義
参加国と支援機関
バングラデシュ、ブラジル、ブルネイ、コロンビア、エジプト、エルサルバドル、フランス、グルジア、ガーナ、インド、インドネシア、ヨルダン、ケニア、コソボ、リビア、マレーシア、ネパール、オマーン、パラグアイ、フィリピン、カタール、コンゴ共和国、ルワンダ、スリナム、タイ、イエメンが参加。
アフリカCDC、国際赤十字赤新月社連盟、国境なき医師団、ロベルト・コッホ研究所、UK-Med、ユニセフなど25以上の機関が支援に参加しました。
意義と今後の展開
この演習は、計画の実行性を実際の条件下でテストする重要性を示唆しました。WHO事務局長は「グローバルな協力は選択肢ではなく必須である」とコメント。今後、HorizonX(WHOの多年次シミュレーション演習プログラム)の一環として継続される予定です。
薬剤師メモ
渡航時の医療対応体制は各国で異なります。本演習で強化された国際連携システムは、渡航先での緊急医療アクセスや医薬品入手の連携改善につながる可能性があります。海外渡航予定者は事前に滞在国の保健対応体制や医療機関情報を確認し、処方薬の携帯許可基準を確認することをお勧めします。