イギリスでアレルギーになったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説

イギリスでアレルギーになったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説

イギリスは花粉、ハウスダスト、食物アレルギーが引き起こされやすい環境が整った国です。渡航前に薬を準備できなかった場合でも、ドラッグストアチェーンが充実しているため現地調達は比較的容易です。本記事では、薬剤師の視点から原因・重症度判定・OTC薬の選び方・医療機関へのアクセスまでを体系的に解説します。


イギリスでアレルギーになる原因

気候・自然環境

イギリスは大西洋沿岸の温暖湿潤気候に属し、年間を通じて降雨量が多く湿度が高い環境です。この湿潤な気候は、アレルギーの主因となるハウスダストダニやカビ(特にクラドスポリウム属・アスペルギルス属)の繁殖を促します。特に築年数の古い石造り・煉瓦造りの建物が多いロンドン、エディンバラ、マンチェスターなどの都市部では、室内の通気が悪くダニの棲息密度が高い傾向にあります。

花粉の飛散シーズンは日本と異なるため注意が必要です。

  • 3〜5月(春):白樺(バーチ)、オーク、ハンノキ(アルダー)などの樹木花粉が主体。イングランド南東部で飛散量が特に多い。
  • 5〜7月(初夏〜夏):イネ科植物(チモシー、ライグラスなど)の草本花粉がピーク。イギリスの花粉症患者の約95%がこのイネ科花粉に感作されているとも言われ、国内で最も重要な花粉アレルゲンです。
  • 8〜10月(秋):カビ胞子の飛散が増加。雨の多い秋はカビアレルギーが悪化しやすい季節です。

食文化・食物アレルギー

イギリスの食文化はアレルギーリスクの高い食品を多用します。

  • ピーナッツ・木の実類(ナッツ):チョコレート菓子、クッキー、ペストリー類に多用。Walkers(ウォーカーズ)のスナック菓子やShopping centre(ショッピングセンター)のカフェ商品にも混入リスクあり。
  • 乳製品:バター・チーズ・クリームを多用するイギリス料理(スコーン、フィッシュ&チップスの添え物など)は乳アレルギーの人に注意が必要です。
  • グルテン:小麦使用頻度が高く、セリアック病(グルテン不耐症)保有率が比較的高い地域として知られています。
  • セロリ・マスタード:EU時代から引き継いだ食品表示義務(UK Food Information Regulations)により、イギリスでは14種類の主要アレルゲンの表示が義務付けられていますが、外食時はスタッフへの確認が不可欠です。

水質・生活環境

ロンドンを含むイングランド南東部の水道水は硬水(石灰分が多い)です。硬水は皮膚バリア機能の低下に関与するという研究もあり、アトピー性皮膚炎の悪化要因となる可能性があります。渡航前からアトピー性皮膚炎のある方は保湿剤を十分に持参してください。


重症度判定チェックリスト

アレルギー症状が出た場合、以下のチェックリストで受診の緊急度を判断してください。

🚨 レベル1:今すぐ999に電話(アナフィラキシー疑い)

以下の症状が1つでもある場合は、即座にイギリスの救急番号 999 に電話してください。エピペン(アドレナリン自己注射器)を持参している場合はただちに使用してください。

  • 急激な呼吸困難・喘鳴(ヒューヒューという音)
  • 唇・舌・喉の腫れ(嚥下困難・声のかすれを伴う)
  • 全身に急速に広がる蕁麻疹・皮膚の紅潮
  • 突然の血圧低下によるめまい・意識消失・失神
  • 激しい腹痛・嘔吐・下痢が急性アレルギー反応と同時に発現
  • 特定食品・虫刺され・薬剤摂取の直後(通常15〜30分以内)の上記症状

⚠️ レベル2:今日中にNHS Walk-in Centre または GPへ(準緊急)

  • 抗ヒスタミン薬を服用しても12〜24時間以内に改善しない蕁麻疹・皮膚症状
  • 眼の充血・腫れ(眼瞼浮腫)がひどく視野に影響
  • 喘鳴を伴う咳が続く(アレルギー性喘息の疑い)
  • 鼻症状・目のかゆみに加え、発熱(38℃以上)を伴う
  • 持参した薬が切れており、症状が日常生活を妨げている
  • アレルギー歴があり、不明な食品・物質に接触した後の症状悪化

✅ レベル3:市販薬で経過観察(軽症)

  • くしゃみ・鼻水・鼻づまりのみで全身症状なし
  • 目のかゆみ・涙目のみで視力は正常
  • 既知のアレルゲン(花粉など)への接触後の軽度症状
  • 過去に同様の症状があり、OTC薬で改善した経験がある

現地薬局で買えるOTC薬一覧

BootsやSuperdrugなど主要ドラッグストアで入手できる主な製品を以下に示します。価格はあくまでも目安であり、購入時に店頭で確認してください。

経口抗ヒスタミン薬(第2世代・眠気が少ない)

ブランド名 有効成分(一般名) 用量・用法 価格目安 入手可能な主な薬局
Piritezeピリテーズ セチリジン塩酸塩 10mg 1日1錠(6歳以上)、就寝前または朝 £3〜5(約550〜900円) Boots, Superdrug, Tesco Pharmacy
Clarityn ロラタジン 10mg 1日1錠(朝食後)、12歳以上 £4〜6(約730〜1100円) Boots, Superdrug, LloydsPharmacy
Allevia フェキソフェナジン塩酸塩 120mg 1日1〜2錠(12歳以上) £5〜8(約900〜1450円) Boots(薬剤師カウンター)
Benadrylベナドリル Allergy Relief アクリバスチン 8mg 1日3回(1回1カプセル)12歳以上 £4〜6(約730〜1100円) Boots, Superdrug
Zirtek セチリジン塩酸塩 10mg 1日1錠、6歳以上 £4〜6(約730〜1100円) Boots, Superdrug, Sainsbury's

薬剤師コメント:セチリジン(Piritezeピリテーズ/Zirtek)とロラタジン(Clarityn)は、日本の花粉症治療薬と同成分で、日本人に馴染みやすい選択肢です。フェキソフェナジン(Allevia)はより強い効果が期待できますが、BootsのPharmacy Medicineに分類されるため薬剤師への相談が必要な場合があります。アクリバスチン(Benadrylベナドリル)は1日3回服用が必要で旅行中はやや煩雑ですが、効果の立ち上がりが速いという特徴があります。

点鼻薬

ブランド名 有効成分(一般名) 用量・用法 価格目安 入手可能な主な薬局
Beconase Hayfever ベクロメタゾンプロピオン酸エステル 50μg 各鼻腔2噴霧×1日2回(18歳以上) £5〜7(約900〜1270円) Boots, Superdrug
Boots Hayfever & Allergy Relief Nasal Spray フルチカゾンプロピオン酸エステル 50μg 各鼻腔1〜2噴霧×1日1回(18歳以上) £4〜6(約730〜1100円) Boots
Otrivine キシロメタゾリン塩酸塩 0.1% 各鼻腔2〜3滴×1日3回(連続3日以内) £3〜5(約550〜900円) Boots, Superdrug, LloydsPharmacy

薬剤師コメント:ステロイド点鼻薬(BeconaseやFlutide系)は鼻炎の最も根本的な治療薬で、局所作用のため全身的な副作用はほとんどありません。ただし効果の発現に数日かかるため、旅行の数日前から使用開始するのが理想です。Otrivineは即効性がありますが、**連続3日を超えて使用すると薬剤性鼻閉(リバウンド)**が起こるため短期使用のみとしてください。

点眼薬

ブランド名 有効成分(一般名) 用量・用法 価格目安 入手可能な主な薬局
Opticrom Allergy クロモグリク酸ナトリウム 2% 両眼1〜2滴×1日4回 £4〜6(約730〜1100円) Boots, Superdrug
Otrivine-Antistin ナファゾリン+アンタゾリン配合 両眼1〜2滴×1日3回(最大10日) £4〜6(約730〜1100円) Boots, Superdrug

現地語(英語)での症状表現・薬局での買い方フレーズ

症状表現一覧

日本語 英語 カタカナ発音
アレルギー allergy アレルジー
花粉症 hay fever ヘイ フィーバー
くしゃみ sneezing スニージング
鼻水 runny nose ラニー ノーズ
鼻づまり nasal congestion ネイザル コンジェスチョン
目のかゆみ itchy eyes イッチー アイズ
涙目 watery eyes ウォータリー アイズ
皮膚のかゆみ itchy skin / skin rash イッチー スキン / スキン ラッシュ
蕁麻疹 hives / urticaria ハイヴズ / アーティケリア
喉のかゆみ itchy throat イッチー スロート
呼吸困難 difficulty breathing ディフィカルティ ブリージング
抗ヒスタミン薬 antihistamine アンティヒスタミン
処方箋なし(市販薬) over-the-counter medicine オーバー ザ カウンター メディスン

薬局での会話フレーズ

症状を伝える

  • I have hay fever symptoms.(アイ ハヴ ヘイ フィーバー シンプトムズ) 「花粉症の症状があります」

  • I have a runny nose, sneezing, and itchy eyes.(アイ ハヴ ア ラニー ノーズ、スニージング、アンド イッチー アイズ) 「鼻水、くしゃみ、目のかゆみがあります」

  • My skin is very itchy and I have hives all over my arms.(マイ スキン イズ ベリー イッチー アンド アイ ハヴ ハイヴズ オール オーバー マイ アームズ) 「皮膚がとてもかゆく、腕に蕁麻疹が出ています」

薬を尋ねる

  • Do you have any antihistamine tablets?(ドゥ ユー ハヴ エニー アンティヒスタミン タブレッツ?) 「抗ヒスタミン薬の錠剤はありますか?」

  • Which one would you recommend for seasonal allergies?(ウィッチ ワン ウッド ユー レコメンド フォー シーズナル アレルジーズ?) 「季節性アレルギーにはどれをお勧めですか?」

  • Is this non-drowsy?(イズ ディス ノン ドロウジー?) 「これは眠気が出ないタイプですか?」

安全性の確認

  • Can I take this with my other medications?(キャン アイ テイク ディス ウィズ マイ アザー メディケーションズ?) 「他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?」

  • Is this safe during pregnancy?(イズ ディス セーフ デュアリング プレグナンシー?) 「妊娠中に飲んでも安全ですか?」

  • I have a latex allergy. Are there any gluten-free or allergen-free options?(アイ ハヴ ア レイテックス アレルジー。アー ゼア エニー グルーテン フリー オア アレルジェン フリー オプションズ?) 「ラテックスアレルギーがあります。グルテンフリーや添加物なしの選択肢はありますか?」

BootsのPharmacy Medicineを求める場合

「Pharmacy Medicine(P薬)」は、薬剤師のいるカウンターでしか購入できない医薬品です。棚には並んでいますが、レジではなく薬剤師カウンターに持参してください

  • I'd like to buy this medicine. Can I speak to the pharmacist?(アイド ライク トゥ バイ ディス メディスン。キャン アイ スピーク トゥ ザ ファーマシスト?) 「この薬を購入したいのですが、薬剤師に相談できますか?」

現地の医療事情

NHSの仕組みと旅行者の利用

イギリスの医療制度はNHS(National Health Service:国民保健サービス)が基本です。NHS加入者(居住者)は原則無料で医療を受けられますが、旅行者・短期滞在者の扱いは以下のとおりです。

  • 緊急治療(Emergency treatment):旅行者でもNHSの救急(A&E:Accident & Emergency)を無料で利用できます。ただし、日本の健康保険は使えないため、旅行者保険の加入は必須です。
  • 緊急でない受診:原則として旅行者はGP(家庭医)への登録が必要ですが、緊急時は未登録でもGPが診てくれる場合があります。

受診できる主な医療機関

機関の種類 特徴 費用(旅行者の目安)
A&E(救急外来)、NHS病院内 24時間対応、重症・緊急向け 緊急処置は旅行者も無料が多い(保険確認要)
NHS Walk-in Centre/Urgent Treatment Centre 予約不要、軽〜中等症向け 無料〜一部有料(保険適用の場合あり)
GP(家庭医・かかりつけ医) 予約制、軽症向け 旅行者は有料(£50〜£100目安)
Minor Injuries Unit 軽傷・軽症専門 状況により無料
私立クリニック・私立病院 待ち時間が少ない 診察料£100〜£300以上

救急番号・緊急連絡先

サービス 番号 対応
緊急(救急・警察・消防) 999 24時間、英語対応
NHS非緊急相談 111 24時間、英語対応(日本語通訳手配可能な場合あり)
在英日本国大使館(ロンドン) +44-20-7465-6500 領事部(平日日中)

NHS 111は症状を伝えると、看護師・薬剤師が電話で対応し、GPや薬局への誘導、または救急への転送をしてくれます。アレルギー症状でどこに行けばよいか迷った際に非常に役立つサービスです。

日本語対応が期待できる医療機関

特定の医療機関での日本語対応を断定することはできませんが、ロンドンでは在英日本人コミュニティが充実しており、以下の方法で日本語対応医療を探すことができます。

  • 在英日本国大使館のウェブサイト(london.uk.emb-japan.go.jp)に「医療機関リスト」が掲載されています。
  • ロンドン市内の一部私立クリニックでは日本語を話すスタッフが在籍していることがあります。渡航前に確認することを推奨します。
  • 旅行保険のアシスタンスサービス(24時間日本語対応のものが多い)を通じて医療機関紹介を受ける方法が最も確実です。

避けるべき成分・注意が必要な製品

第1世代抗ヒスタミン薬の問題点

イギリスでも古いOTC製品には、クロルフェニラミン(chlorphenamineクロルフェナミン)やプロメタジン(promethazine)などの第1世代抗ヒスタミン薬が含まれていることがあります。これらは眠気・認知機能低下・尿閉・口渇などの副作用が強く、旅行中の活動能力を著しく低下させます。特に運転・精密作業を行う際は絶対に使用しないでください。

血管収縮薬(デコンジェスタント)の連続使用禁忌

キシロメタゾリン(Otrivine)などの点鼻血管収縮薬は、**3日を超えて連続使用すると薬剤性鼻炎(rhinitis medicamentosa)**を引き起こします。これは薬を使うほど鼻づまりが悪化する悪循環に陥る状態で、治療が困難になります。短期使用の原則を厳守してください。

購入場所の選定

  • 正規チェーン店:Boots、Superdrug、LloydsPharmacy、Tesco Pharmacy、Sainsbury's Pharmacy
  • 避けるべき場所:路上の露店、素性不明のオンライン販売者、Amazon Marketplaceの第三者出品者(医薬品)

正規チェーン以外では偽造品・品質不明品を掴む可能性があります。英国医薬品規制機関(MHRA)が認定する薬局はウェブサイトに緑色の十字マーク(green cross)と認定番号が表示されています。


薬剤師の視点:渡航前準備と持参OTC

渡航前に準備しておくこと

  1. かかりつけ医・アレルギー専門医への相談:重篤なアレルギー歴がある方は、渡航前にエピペン(アドレナリン自己注射器)を処方してもらうことを強く推奨します。
  2. 旅行者保険の確認:アレルギー疾患・アナフィラキシーは保険対象になるか事前確認してください。既往症として保険会社への申告が必要な場合があります。
  3. 英文診断書・アレルゲンリスト:食物アレルギーがある場合は英文のアレルゲンリストを携帯すると、レストランでの対応がスムーズになります。
  4. MHRAの医薬品持ち込みルール確認:通常の個人使用量であれば日本からOTC薬を持参することは問題ありませんが、処方薬の場合は英文証明書(Medication letter)の携帯が推奨されます。

日本から持参を推奨するOTC薬

以下は日本で購入できる実在の製品で、イギリス渡航中に役立つ可能性があります。

経口抗ヒスタミン薬

日本の製品名 有効成分 備考
アレグラ(OTC版) フェキソフェナジン塩酸塩 60mg 1日2回服用
アレグラFX フェキソフェナジン塩酸塩 60mg 1日2回服用
ストナリニS セチリジン塩酸塩 10mg 1日1回服用
アレルビ セチリジン塩酸塩 10mg 1日1回服用
クラリチンEX(OTC版) ロラタジン 10mg 1日1回服用

点眼薬・点鼻薬

現地でも同等品が入手できますが、慣れた製品を持参することで旅行中の安心感が高まります。使い慣れたアレルギー用点眼薬(クロモグリク酸ナトリウム配合など)は持参を推奨します。

持参時の注意点

  • **個人使用の範囲内(概ね2〜3ヶ月分以内)**を目安にしてください。
  • 錠剤は元のパッケージのまま持参し、薬の名称・成分が分かるようにしておいてください。
  • イギリス入国時の医薬品持ち込み申告について、OTCの内服薬は通常申告不要ですが、注射製剤(エピペン等)は航空会社と税関への事前確認を行ってください。

現地入手のリスクと対策

イギリスはOTC薬の品質管理体制(MHRA規制)が整っており、正規チェーンで購入する限りの品質リスクは低いです。ただし:

  • 成分名がイギリス国際一般名(INN)表記になっているため、日本名との対照が必要
  • セチリジン→cetirizineセチリジン、ロラタジン→loratadineロラタジン、フェキソフェナジン→fexofenadineフェキソフェナジンと対応
  • 用量が日本とわずかに異なる場合があるため、パッケージの用法・用量を必ず確認
  • BootsのPharmacy Medicine(P薬)は棚に陳列されていても薬剤師カウンターで購入手続きが必要

帰国後の観察ポイント

渡航関連アレルギーの帰国後フォローアップ

イギリス滞在中に初めて発症したアレルギー症状は、帰国後も持続する可能性があります。以下のポイントに注意してください。

帰国後2週間以内に受診を検討すべき症状

  • 渡航前にはなかったアレルギー症状が帰国後も続いている
  • 原因不明のじんましん・皮膚炎が繰り返す
  • 呼吸器症状(喘鳴・慢性的な咳)が新たに出現した
  • 目・鼻症状が帰国後3週間以上続く

受診時に医師へ伝えるべき情報

  1. イギリス滞在期間・訪問した地域
  2. 滞在中に食べたもの・接触したもの(ペット、植物など)
  3. 現地で使用した薬の名称と成分
  4. 症状の発症時期・経過

輸入感染症との鑑別

アレルギー症状と混同されやすい輸入感染症として、以下の疾患を念頭に置いてください。イギリスは日本より感染症リスクが高いわけではありませんが、渡航帰国後の発熱・皮膚症状は必ず医師に「渡航歴」を伝えて確認してもらうことが重要です。

症状の組み合わせ 考えられる感染症との鑑別 受診科
発熱+皮膚発疹 麻疹、風疹、伝染性紅斑 内科・感染症科
発熱+消化器症状+皮膚症状 腸チフス(稀) 内科・感染症科
かゆみ+皮膚症状(渡航後数日〜数週) 疥癬、皮膚真菌感染 皮膚科
慢性的な鼻炎・咳 アレルギー確定、慢性副鼻腔炎 耳鼻咽喉科・アレルギー科

帰国後2週間以内に38℃以上の発熱がある場合は、アレルギーより感染症を優先して考え、医療機関を受診する際に渡航歴を必ず伝えてください。


まとめ:イギリスのアレルギー対策チェックリスト

渡航前

  • 持参薬の準備(アレグラ/ストナリニSなどのOTC抗ヒスタミン薬)
  • 重症アレルギー歴がある場合はエピペンの処方と英文診断書の取得
  • 食物アレルギーがある場合は英文アレルゲンリストの作成
  • 旅行者保険の確認(アレルギー疾患の補償範囲)
  • 花粉シーズン(5〜7月)に訪英する場合は事前にOTC薬を服用開始

渡航中

  • 症状悪化時はOTC薬(セチリジン/ロラタジン配合)を正規チェーン(Boots等)で購入
  • 重症化サイン(喉の腫れ・呼吸困難)は即座に999へ
  • NHS 111(非緊急相談)を活用
  • レストランでは食物アレルゲン表示を確認・スタッフに確認

帰国後

  • 渡航中に発症した症状が続く場合は日本の医療機関を受診
  • 受診時は渡航歴・使用薬を伝える

参考文献

  1. NHS UK - Hay fever(花粉症)公式情報 https://www.nhs.uk/conditions/hay-fever/

  2. NHS UK - Anaphylaxis(アナフィラキシー)公式情報 https://www.nhs.uk/conditions/anaphylaxis/

  3. Medicines and Healthcare products Regulatory Agency (MHRA) - Buying medicines online(医薬品のオンライン購入) https://www.gov.uk/guidance/buying-medicines-online

  4. Allergy UK - Pollen Calendar and Allergy Information(花粉カレンダーおよびアレルギー情報) https://www.allergyuk.org/information-and-advice/conditions-and-symptoms/seasonal-allergic-rhinitis-hay-fever

  5. 外務省海外安全情報 - イギリス(医療・衛生情報) https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_012.html

  6. UK Food Standards Agency - Allergen labelling for food manufacturers(食物アレルゲン表示規制) https://www.food.gov.uk/business-guidance/allergen-guidance-for-food-businesses

  7. British Society for Allergy and Clinical Immunology (BSACI) - Pollen and Allergic Rhinitis Guidelines https://www.bsaci.org/professional-resources/resources/paediatric-allergic-rhinitis/

  8. 厚生労働省 - 医薬品の持ち込み・持ち出しに関する情報 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html


免責事項

本記事は薬学的な一般情報の提供を目的としており、特定の個人に対する医療診断・治療行為の代替となるものではありません。アレルギー症状の診断および治療方針の決定は医師の領域です。記載の薬剤に関する情報(価格・入手可能性・用法・用量)は変更される場合があります。個々の症状・既往疾患・服用中の薬剤によって適切な対応が異なるため、判断に迷う場合は必ず医師または薬剤師にご相談ください。渡航に際しては、外務省の最新の安全情報および渡航先の医療情報を事前に確認されることを推奨します。

監修:薬剤師(博士・薬学)

日本から持参するなら(薬剤師の推奨OTC)

イギリスアレルギーに対応するなら、現地調達よりも日本での事前準備が確実です。 以下は薬剤師として実際に旅行者に勧めることの多いOTC・関連製品です。

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