イギリスでアレルギーになったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説

この症状でイギリス渡航中によくある原因

イギリスでアレルギー症状が出る主な原因は季節や滞在地によって異なります。

季節性アレルギー(花粉症)

  • 春季(3~5月):樹木花粉(白樺、オーク、ハンノキ)
  • 初夏~夏(5~7月):草本花粉(イネ科、ブタクサ属)
  • ロンドン、マンチェスター、エディンバラなど都市部でも多発

通年性アレルギー

  • ハウスダスト・ダニアレルギー(特に古い建物が多いイギリスで顕著)
  • ペット(猫、犬)への接触
  • カビ(湿度の高い環境)

食物アレルギー

  • ピーナッツ、木の実を含むお菓子
  • 乳製品(チーズ、バター多用のため)
  • グルテン含有食品

現地薬局で買える薬(ブランド名・成分・用量)

イギリスの主要ドラッグストアチェーン(BootsSuperdrugLloydsPharmacy)では、以下の非処方OTC抗ヒスタミン薬が容易に入手できます。

第2世代抗ヒスタミン薬(推奨)

1. Piriteze(ピリテーゼ)

  • 有効成分:セチリジン塩酸塩 10mg
  • 用量:1日1錠(朝または就寝前)、6歳以上
  • 価格帯:£3~5(約500~800円)
  • 特徴:眠気が少なく、即効性あり。イギリスで最も一般的
  • パッケージ:7錠、30錠など複数規格あり

2. Clarityn(クラリティン)

  • 有効成分:ロラタジン 10mg
  • 用量:1日1錠、朝食後
  • 価格帯:£4~6(約650~1000円)
  • 特徴:24時間効果が続く。眠気なし
  • パッケージ:7錠、14錠、30錠

3. Allevia(アレビア)

  • 有効成分:フェキソフェナジン 180mg
  • 用量:1日1~2錠
  • 価格帯:£5~7(約800~1150円)
  • 特徴:食事の影響を受けにくく、効果が強い
  • 入手:ブーツの薬剤師に相談が必要な場合あり

点鼻薬(鼻症状が強い場合)

Boots Nasal Spray(ブーツ鼻スプレー)

  • 有効成分:フルチカゾンプロピオン酸塩 50μg(ステロイド鼻スプレー)
  • 用量:各鼻腔に1~2噴霧、1日2回
  • 価格帯:£4~5(約650~800円)
  • 特徴:花粉症の鼻閉に即効。ステロイドは局所作用で安全

Otrivine Nasal Drops(オトリビン鼻液)

  • 有効成分:キシロメタゾリン 0.1%(血管収縮薬)
  • 用量:各鼻腔に1~2滴、1日2~3回(3日以上連続使用は避ける)
  • 注意:リバウンド鼻閉のため短期使用のみ推奨

目薬(眼症状用)

Opticrom Eye Drops(オプティクロム)

  • 有効成分:クロモグリク酸ナトリウム 2%
  • 用量:両眼に1~2滴、1日4回
  • 価格帯:£4~5

現地語での症状の伝え方(英語)

薬局での英語表現

基本的な伝え方

"I have allergic symptoms - sneezing, itchy eyes, and nasal congestion."
(アレルギー症状があります。くしゃみ、目のかゆみ、鼻づまりです)

"Do you have any antihistamine tablets available?"
(抗ヒスタミン薬は取り扱っていますか?)

"Which one would you recommend for seasonal allergies?"
(季節性アレルギーにはどれをお勧めですか?)

具体的な症状

  • "Sneezing" = くしゃみ
  • "Itchy nose/eyes" = 鼻のかゆみ、目のかゆみ
  • "Runny nose" = 鼻水
  • "Nasal congestion" = 鼻づまり
  • "Watery eyes" = 目の涙水分泌
  • "Hay fever" = 花粉症

薬剤師への質問

"Is this suitable for hay fever?"
(これは花粉症に適していますか?)

"Any side effects I should know about?"
(副作用について知っておくべきことはありますか?)

"Can I take this with my other medications?"
(他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?)

ブーツ(Boots)での利用 イギリスの主要ドラッグストア「ブーツ」は全国約2500店舗。薬局カウンターに「Pharmacy」と表記。薬剤師(Pharmacist)が対応します。営業時間は店舗により異なりますが、大型店は土日も営業。オンライン購入も可能(www.boots.com)。


日本の同成分OTC(持参する場合)

渡航前に日本から持参すると安心な医薬品

セチリジン配合

  • ストナリニS(セチリジン塩酸塩 10mg)
  • セスキナール(セチリジン塩酸塩 10mg)
  • アレルビ(セチリジン塩酸塩 10mg)

ロラタジン配合

  • クラリチン(ロラタジン 10mg)

フェキソフェナジン配合

  • アレグラ(フェキソフェナジン 120mg/180mg)

ケトチフェン配合

  • ザジテン(ケトチフェン 1mg、マスト細胞安定化薬)

持参時の注意

  • 原則3ヶ月分以内(量制限あり)
  • 英文処方箋または説明書があると、現地での問題が少ない
  • イギリス税関申告書に記載する必要がある場合あり
  • 医療用医薬品との区別が明確な医薬部外品・OTCであることが重要

避けるべき成分・買ってはいけない薬

避けるべき成分

第1世代抗ヒスタミン薬

  • クロルフェニラミンプロメタジン含有製品
  • イギリスでは古いOTC製品に存在
  • 理由:強い眠気、認知機能低下、高齢者への転倒リスク
  • 例:Piriteze Plus(セチリジン+パラセタモール)の一部は眠気誘発型

単独のデコンジェスタント長期使用

  • フェニレフリン、プソイドエフェドリン単独
  • 3日以上連続使用で薬剤性鼻閉が発生
  • イギリスでは規制が強く、2週間以上の処方は稀

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の過剰使用

  • イブプロフェン、ナプロキセン単独での長期使用
  • アレルギー症状そのものは改善しない
  • 胃障害、腎機能低下のリスク

偽造品・模造品への注意

購入場所の選定

  • ✅ 正規チェーン:Boots、Superdrug、LloydsPharmacy、Tesco Pharmacy
  • ❌ 避けるべき:路上の露店、無認可オンライン販売者、Amazon Marketplace小売業者(医療用医薬品)
  • ❌ 医療観光地(タイ、インド)からのネット購入製品

偽造品の見分け方

  • パッケージ印刷品質(色褪せ、ぼやけた文字)
  • QRコード読み込み時、メーカー公式サイトに到達しない
  • 極端に低価格(定価の50%以下)
  • 医薬品登録番号(UK PLR番号)がない、または無効

即座に受診すべき危険サイン

アナフィラキシスショック(命に関わる)

直ちに999(イギリスの救急車)に電話してください

  • 🚨 呼吸困難:息がしにくい、喘息様喘鳴、喘鳴音
  • 🚨 顔面・喉頭浮腫:唇やまぶたの腫れ、舌の腫大
  • 🚨 低血圧症状:めまい、意識朦朧、冷汗
  • 🚨 全身紅斑:蕁麻疹が全身に広がる、皮膚が紫色に
  • 🚨 腹部症状:激しい腹痛、嘔吐
  • 🚨 脈拍異常:極端に速い、または遅い脈

発症時間:食物摂取後15分~1時間以内が典型的

重症の急性アレルギー反応(医者の診察必須)

  • 高熱を伴うアレルギー反応(Stevens-Johnson症候群の可能性)
  • 粘膜障害:口腔内潰瘍、目の充血が強い
  • 4時間以上続く嘔吐・下痢
  • 新規薬使用後24時間以内の全身症状

受診方法(イギリス)

緊急度が高い場合

  • 電話:999(救急車)
  • または直接:最寄りのA&E(Emergency Department)に行く

緊急度が中程度の場合

  • NHS 111(電話相談サービス、24時間)
  • または**GP(General Practitioner)**に予約(平日対応)

滞在ホテルの対応

  • フロント経由での医者手配
  • 旅行保険会社への連絡

まとめ

イギリス渡航中のアレルギー症状は、適切なOTC抗ヒスタミン薬で多くの場合コントロール可能です。

実行すべきアクション

  1. 事前準備:日本から同成分OTC(アレルビ、アレグラなど)を3週間分持参
  2. 現地購入:症状が続く場合、Boots等の大型ドラッグストアで薬剤師に相談、Piriteze(セチリジン10mg)やClarityn(ロラタジン10mg)を購入
  3. 英語での伝達:"hay fever"「花粉症」、"itchy nose"「鼻がかゆい」など基本表現を準備
  4. 危険サイン監視:呼吸困難、顔面浮腫、低血圧症状が出たら即座に999通報
  5. 偽造品回避:必ず正規チェーン(ブーツ、スーパードラッグ)で購入

薬剤師からのアドバイス

  • セチリジンとロラタジンは安全性が高く、イギリスでも第一選択薬
  • 眠気が少ないため、昼間の活動に支障がない
  • 花粉症は症状が出てからの投与より、事前投与(予防的使用)が効果的
  • 3日以上症状が続く場合、GP受診でステロイド鼻スプレーの処方を検討

イギリス滞在を快適にするため、アレルギー症状が軽いうちに対応することが重要です。

その他の症状も確認

→ すべての症状一覧 / イギリスの渡航医薬品情報

免責事項: 本ガイドは一般的な軽症対応の参考情報であり、 医学的診断の代替ではありません。 妊婦・小児・慢性疾患の方、および上記の危険サインが見られる場合は 必ず医師・薬剤師に直接ご相談ください。

※ PharmTripは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。 また、もしもアフィリエイト・A8.net・バリューコマース等のアフィリエイトプログラムを通じて、一部の商品・サービスを紹介しています。 掲載する商品・サービスは薬剤師が独自に評価しており、広告主からの依頼による恣意的な順位変更は行いません。 掲載情報は執筆時点のもので、最新の条件は各公式サイトでご確認ください。 詳細は プライバシーポリシー をご覧ください。