ポルトガルで咳が出たら|現地薬局の薬と買い方を薬剤師が解説
ポルトガル旅行中・滞在中に咳が止まらなくなったとき、「どの薬を買えばいい?」「薬局でどう伝えるか?」と困る日本人旅行者は少なくありません。本記事では、博士(薬学)を持つ薬剤師の立場から、ポルトガルで手に入るOTC(市販)咳止め薬の選び方、現地薬局でのコミュニケーション方法、受診が必要な危険サイン、そして帰国後の注意点まで、7000字超の網羅的なガイドとして解説します。
1. ポルトガルで咳になる原因の解説
ポルトガルという国は、温暖な地中海性気候で知られていますが、日本人が現地で咳症状を起こしやすい要因が複数存在します。渡航前にその背景を理解しておくことが、適切な対処の第一歩です。
気候と乾燥
ポルトガルの秋冬(10月〜3月)は降水量が増える一方、室内では暖房の使用により湿度が大きく低下します。リスボンやポルトの都市部ではセントラルヒーティングを備えたホテルが多く、室内の相対湿度が30%を下回ることも珍しくありません。気道粘膜が乾燥すると線毛運動が低下し、ウイルスや細菌の排除機能が弱まるため、咳症状が誘発・悪化しやすくなります。夏季(6月〜9月)は逆に高温乾燥となり、南部アレンテジョ地方では40℃近くになる日もあります。この極端な乾燥熱風も気道への刺激になります。
大気汚染とアレルゲン
リスボン市内はディーゼル車の通行が多く、欧州環境機関(EEA)のデータでも微小粒子状物質(PM2.5)や二酸化窒素(NO₂)濃度が日本の主要都市より高い時期があります。春季(3月〜5月)にはオリーブやシプレス(糸杉)の花粉が大量に飛散し、花粉症を持つ日本人旅行者が予期しない咳・くしゃみ・鼻水を発症するケースがあります。ポルトガルのシプレス花粉は日本のスギ花粉と交差反応することが報告されており、スギ花粉症の方は特に注意が必要です。
ウイルス・細菌感染
冬季(12月〜2月)はインフルエンザシーズンと重なり、観光地や公共交通機関での感染リスクが高まります。ポルトガルはEU加盟国として医療水準は高いものの、結核(Tuberculosis)の発生率は西欧の中では相対的に高く、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の報告でも注視されています。長引く咳の鑑別において、結核を念頭に置くことが重要です。
食文化と刺激物
ポルトガル料理はピリ・ピリ(piri-piri)と呼ばれる唐辛子ベースのソースを使う料理が多く、辛味成分のカプサイシンが気道を刺激して咳反射を誘発することがあります。また、ポルトワインなどの高アルコール飲料は喉の乾燥を助長します。食道逆流(GERD)を持つ方はポルトガル料理の油脂・スパイスで症状が悪化し、慢性咳嗽に繋がることもあります。
水質
ポルトガルの水道水は基本的に飲用可能ですが、リスボン市内の一部では石灰分(硬水)が多く、飲み慣れない日本人が胃腸不快を感じることがあります。咳との直接的な関係は低いものの、ペットボトル水の使用が推奨される場面もあります。
2. 重症度判定チェックリスト
咳の症状は軽症から生命に関わるものまで幅広いため、まず重症度を判定することが重要です。以下の3段階を参考にしてください。
🔴 緊急受診(すぐに救急・病院へ)
以下の症状が1つでも当てはまる場合、OTC薬での対処を試みず、直ちに医療機関を受診してください。
- 血痰(血が混じった痰・喀血)が出る
- 呼吸困難・息切れが著しく、安静にしていても苦しい
- チアノーゼ(唇・指先が紫色になる)
- 胸痛を伴う咳(特に鋭い・締め付けるような痛み)
- 意識が朦朧とする、高熱(39℃以上)に加えて咳が急激に悪化する
- 喘息の既往があり、気管支拡張剤(吸入薬)を使っても改善しない
🟡 準緊急(48〜72時間以内に受診を検討)
以下の状態が続く場合、OTC薬を使用しつつ早めに医師へ相談してください。
- 発熱(38℃以上)を伴う咳が2日以上改善しない
- 痰の色が濃い黄色または緑色(細菌感染の示唆)
- 痰に悪臭がある
- 夜間の咳が激しく睡眠がとれない状態が続く
- 小児(12歳未満)、高齢者(65歳以上)、妊婦、免疫抑制状態の方
- 飲み込み困難(嚥下障害)を伴う咳
- 既存の慢性疾患(COPD・喘息・心疾患・糖尿病)を持つ方で症状が通常より強い
🟢 経過観察(OTC薬で対応可)
以下の条件をすべて満たす場合、現地OTC薬での対処が可能です。
- 咳が出始めて3日以内
- 発熱がない、あるいは37.5℃未満の微熱のみ
- 痰が出る場合、白〜透明で悪臭なし
- 呼吸困難・胸痛なし
- 日常生活(食事・会話)に大きな支障がない
- 基礎疾患がない成人
重要: 経過観察を選択した場合でも、7日以上咳が改善しない場合は必ず受診してください。2週間以上続く咳は慢性咳嗽として扱い、医師による精査が必要です。
3. 現地薬局で買えるOTC薬
ポルトガルの薬局(Farmácia)ではカウンター越しに薬剤師が対応し、OTC薬を購入できます。以下に実在が確認できる代表的な製品・成分を示します。なお、価格はあくまで目安であり、薬局・地域・時期により変動します。
OTC咳止め薬一覧
| ブランド名 | 主な有効成分(一般名) | 剤形 | 対象症状 | 価格目安 | 入手しやすい場所 |
|---|---|---|---|---|---|
| Bisolvon | ブロムヘキシン塩酸塩 8mg/5mL | シロップ | 湿性咳(痰を伴う) | 概ね€3〜5 | 全国のFarmácia |
| Bisolvon 錠剤 | ブロムヘキシン塩酸塩 8mg/錠 | 錠剤 | 湿性咳(痰を伴う) | 概ね€3〜5 | 全国のFarmácia |
| Fluimucil | アセチルシステイン(N-アセチルシステイン) | 顆粒・発泡錠 | 湿性咳・粘稠な痰 | 概ね€4〜7 | 全国のFarmácia |
| Strepsils | アミルメタクレゾール + ジクロロベンジルアルコール | トローチ・ドロップ | 喉の痛みを伴う咳 | 概ね€2〜4 | Farmácia・大型スーパー |
| ACC(アセチルシステイン配合OTC) | アセチルシステイン 200mg または 600mg | 発泡錠・顆粒 | 粘稠な痰・湿性咳 | 概ař€4〜8 | 全国のFarmácia |
| デキストロメトルファン配合シロップ(各社) | デキストロメトルファン臭化水素酸塩 | シロップ | 乾性咳(痰なし) | 概ね€3〜6 | 全国のFarmácia |
| グアイフェネシン配合シロップ(各社) | グアイフェネシン | シロップ | 湿性咳・去痰 | 概ね€2〜4 | 全国のFarmácia |
薬剤師コメント: ポルトガルの薬局では「Bisolvon」や「Fluimucil」はよく知られたブランドで、薬剤師に成分名(ブロムヘキシン / アセチルシステイン)を伝えるだけで対応してもらえます。デキストロメトルファン配合薬については、ブランド名が薬局ごとに異なるジェネリック品が多いため、「dextromethorphan(デキストロメトルファン)」と成分名で尋ねるのが最も確実です。
症状別おすすめの選び方
乾性咳(痰が出ない・空咳・のどがイガイガ) → デキストロメトルファン配合シロップ、またはStrepsilsトローチ
湿性咳(痰が絡む・痰が出しにくい) → Bisolvon(ブロムヘキシン)またはFluimucil / ACC(アセチルシステイン)
喉の痛みを伴う咳 → Strepsils(局所麻酔作用による緩和)
痰が非常に粘稠で出しにくい → Fluimucil 600mg発泡錠(アセチルシステイン高用量)が有効
注意: コデイン(Codeine)配合の咳止め薬はポルトガルでOTC流通している場合がありますが、依存性・中枢抑制のリスクがあり、旅行者が短期使用する場合には不向きです。薬剤師から勧められた場合でも、できる限りコデイン非配合品を選択してください。
4. 現地語での症状表現・薬局での買い方フレーズ
ポルトガル都市部の薬局では英語が通じることが多いですが、ポルトガル語を一言添えるだけで薬剤師との信頼関係が生まれ、より適切な薬を紹介してもらいやすくなります。
症状説明フレーズ
| 日本語 | ポルトガル語 | 発音の目安 |
|---|---|---|
| 咳が出ます | Tenho tosse. | テーニョ トッセ |
| 乾いた咳が続いています | Tenho uma tosse seca persistente. | テーニョ ウーマ トッセ セカ ペルシステンテ |
| 痰が絡む咳が出ます | Tenho tosse com fleuma. | テーニョ トッセ コン フレウマ |
| 喉が痛いです | Tenho dor de garganta. | テーニョ ドール デ ガルガンタ |
| 3日前から咳が続いています | Tenho tosse há três dias. | テーニョ トッセ ア トレス ジアス |
| 発熱はありません | Não tenho febre. | ナウン テーニョ フェブレ |
| 夜、咳で眠れません | Não consigo dormir por causa da tosse. | ナウン コンシーゴ ドルミール ポル コウザ ダ トッセ |
薬局での質問・購入フレーズ
| 日本語 | ポルトガル語 | 発音の目安 |
|---|---|---|
| 咳止めシロップはありますか? | Tem xarope para tosse? | テン シャローペ パラ トッセ? |
| 処方箋は必要ですか? | É preciso receita? | エ プレシーゾ レセイタ? |
| 処方箋なしで買えますか? | Pode comprar sem receita? | ポーデ コンプラール セン レセイタ? |
| 子ども用はありますか? | Tem para crianças? | テン パラ クリアンサス? |
| 何歳から使えますか? | A partir de que idade pode usar? | ア パルティール デ ケ イダーデ ポーデ ウサール? |
| 1日何回飲みますか? | Quantas vezes por dia devo tomar? | クアンタス ヴェーゼス ポール ジア デーヴォ トマール? |
英語でのフレーズ(薬局での使用)
I have a dry cough that has lasted three days.(アイ ハヴ ア ドライ コフ ザット ハズ ラステッド スリー デイズ)I have a productive cough with phlegm.(アイ ハヴ ア プロダクティブ コフ ウィズ フレム)Do you have a cough syrup without a prescription?(ドゥ ユー ハヴ ア コフ シラップ ウィズアウト ア プレスクリプション?)What do you recommend for a dry cough?(ワット ドゥ ユー レコメンド フォー ア ドライ コフ?)Is this safe for children?(イズ ディス セーフ フォー チルドレン?)How many times a day should I take this?(ハウ メニー タイムズ ア デイ シュッド アイ テイク ディス?)
5. ポルトガルの医療事情
医療体制の概要
ポルトガルは国民保健サービス(SNS: Serviço Nacional de Saúde)という公的医療制度を持つ先進国です。EU市民向けに整備されており、外国人旅行者でも緊急時は公立病院で治療を受けられます。ただし、旅行者が公立施設で治療を受ける場合、費用の一部自己負担や請求が生じることがあるため、旅行保険(海外旅行保険)への事前加入を強く推奨します。
医療機関の種類
| 施設種別 | ポルトガル語 | 特徴 | 旅行者への適合度 |
|---|---|---|---|
| 公立病院 | Hospital Público | 24時間救急対応、費用は比較的低い | 緊急時◎、待ち時間が長い場合あり |
| 保健センター | Centro de Saúde | 地域住民向け初期診療、予約制 | 軽症△(予約取得に時間がかかる) |
| 私立クリニック | Clínica Privada | 英語対応可能なスタッフが多い、待ち時間短 | 旅行者◎(費用は高め) |
| 緊急外来 | Urgência | 緊急時24時間対応 | 重症時◎ |
| 薬局 | Farmácia | 軽症の初期相談・OTC購入 | 軽症◎ |
緊急連絡先
- 救急・警察・消防 共通番号: 112(ポルトガル国内全土、日本語対応は限定的)
- ポルトガル保健省 SNS24(電話医療相談): 808 24 24 24(ポルトガル語対応、24時間)
日本語・英語対応が期待できる施設
リスボンやポルトなどの主要観光都市には、英語対応のできる私立クリニックが複数存在します。ホテルのコンシェルジュに「English-speaking doctor(イングリッシュ スピーキング ドクター)」を尋ねると紹介してもらえることが多いです。日本語対応の医療機関は非常に限られているため、日本語アシスタンスサービス付きの海外旅行保険(例:損保ジャパン・東京海上日動・AIG等の主要各社が提供)への加入が現実的な解決策です。
薬局(Farmácia)の特徴
- 目印: 緑色の十字マーク(Cruz Verde)が目印
- 営業時間: 通常9時〜20時頃(一部24時間営業の薬局あり)
- 夜間・休日: 輪番制で近隣のFarmácia de Serviçoが対応、扉や窓に張り紙で案内
- 英語対応: 都市部のFarmáciaでは英語対応スタッフが多い
- 薬剤師の専門性: ポルトガルの薬局薬剤師は大学院修士レベルの薬学教育を受けており、OTC薬の選択について信頼できるアドバイスを受けられます
6. 薬剤師の視点:渡航前準備と持参推奨OTC
渡航前に準備すべきこと
ポルトガルの薬局はアクセスしやすく(pharmacyAccess: easy)、OTC薬の品揃えも充実しているため、「現地で買う」という選択肢は十分に有効です。しかし、以下の点を渡航前に整理しておくことで、現地での対応がよりスムーズになります。
- 自分の既往疾患・アレルギーを英語でメモしておく: 「I am allergic to aspirin.(アイ アム アレルジック トゥ アスピリン)」のような一文を用意
- 常用薬があれば成分名(一般名)を確認: 相互作用を薬剤師に確認するため
- 海外旅行保険証書と保険会社の緊急連絡先を携帯: スマートフォンに写真保存が便利
- 医師の診断書(英文): 喘息・COPDなど呼吸器疾患を持つ方は英文診断書を持参
日本から持参すると便利なOTC医薬品
ポルトガルでも同等の薬は手に入りますが、「使い慣れた薬」を持参することで言語の壁なく使用できるという安心感があります。実在が確認できる日本のOTC製品を以下に示します。
| 症状 | 日本のOTC薬(実在品) | 主な成分 | 持参時の注意 |
|---|---|---|---|
| 乾性咳・鎮咳 | アネトンせき止め顆粒(第1類医薬品) | デキストロメトルファン臭化水素酸塩 | 薬局で薬剤師指導のもと購入 |
| 去痰 | ストナ去痰カプセル | グアイフェネシン | 第2類医薬品 |
| 喉の痛みを伴う咳 | 龍角散(粉末) | 甘草末・キキョウ末など | 独特の使用感だが携帯性高い |
| 喉の消炎 | トラネキサム酸配合OTC(各社) | トラネキサム酸 | のどの炎症に |
| 解熱・炎症(発熱を伴う場合) | バファリンA(アスピリン配合、成人用) | アスピリン | 胃腸への影響に注意、空腹時不可 |
| 解熱・鎮痛(胃への負担が少ない) | タイレノールA(第2類) | アセトアミノフェン | 発熱を伴う場合の解熱補助に |
薬剤師からのアドバイス: 日本から持参できる量は「旅行期間中に必要な量」が原則です。大量持ち込みは税関で問題になる可能性があります。また、ポルトガルはEU加盟国であり、日本では処方箋が必要な成分(コデイン含有薬等)の持ち込みには注意が必要です。医師から処方されている場合は英文処方箋を携帯してください。
現地入手のリスクと注意点
ポルトガルの正規薬局(緑十字マーク)で購入する場合、偽造品リスクは低いと評価されています。ただし以下には注意してください。
- 無認可の露店・観光地の雑貨店では医薬品を購入しない: EUの医薬品規制(EMA基準)が適用されない非正規品が混入している可能性があります
- インターネット購入は慎重に: EUでは認可を受けたオンライン薬局のみ合法ですが、旅行者が現地のオンライン薬局を利用するのは現実的ではなく、また偽造品サイトのリスクがあります
- パッケージの確認: 正規品は必ずポルトガル語(または EUの主要言語)での成分表示があります。印字が不鮮明・曖昧なものは購入しない
7. 帰国後の観察ポイント:輸入感染症の見分け方
ポルトガルからの帰国後、咳症状が継続・悪化している場合は、単なる風邪ではなく輸入感染症の可能性を念頭に置く必要があります。
帰国後に注意すべき感染症
| 疾患名 | 潜伏期間の目安 | 特徴的な症状 | ポルトガルとの関連 |
|---|---|---|---|
| 結核(Tuberculosis) | 数週間〜数ヶ月 | 2週間以上続く咳、夜間の発汗、体重減少、血痰 | ポルトガルは西欧の中では発生率がやや高い |
| インフルエンザ | 1〜4日 | 急激な発熱(38〜40℃)、筋肉痛、咳 | 冬季の観光シーズンに注意 |
| COVID-19 | 2〜14日 | 咳、発熱、倦怠感、嗅覚・味覚障害 | 帰国後も変異株の動向に注意 |
| 百日咳(Pertussis) | 7〜21日 | 痙攣性の激しい咳発作、吸気時のwhoop音 | 成人では診断が遅れやすい |
| レジオネラ症 | 2〜10日 | 高熱、咳、肺炎様症状 | 温泉・温水プール利用後に注意 |
帰国後に受診すべき目安
帰国後に以下の症状が続く場合は、渡航先と症状を医師に必ず伝え、感染症内科または呼吸器内科を受診してください。
- 帰国後2週間以内に咳が悪化・発熱が続く
- 帰国後も咳が2週間以上改善しない
- 血痰・体重減少・夜間発汗を伴う咳(結核の除外診断が必要)
- 周囲(家族・職場)に咳症状が広がっている
医師への申告事項
- 渡航国・渡航期間・旅行中の行動(農村地域訪問の有無等)
- 現地での食事内容・飲料水の種類
- 現地での動物接触の有無
- 現地で使用した薬の成分名・量
特に結核については、感染しても免疫が働いている間は発症しない「潜在性結核感染」という状態になることがあり、帰国後数ヶ月〜数年後に発症するケースがあります。2週間以上続く咳は必ず医師に相談し、ポルトガル渡航歴を伝えてください。
8. 帰国後の一般的な経過観察
結核・百日咳などの輸入感染症でない場合、旅行中の気候変化・乾燥・疲労が原因の一般的な咳は、帰国後に日本の生活環境に戻ることで自然軽快するケースがほとんどです。以下のセルフケアで経過を見てください。
- 室内加湿: 加湿器を使い相対湿度50〜60%を維持
- 十分な水分補給: 1日1.5〜2リットルの常温水を目安
- 安静・睡眠: 旅行疲れの回復には7〜8時間の睡眠を確保
- 刺激物の回避: 喫煙・受動喫煙、辛い食べ物、アルコールを控える
- OTC鎮咳薬の継続使用: 帰国後も乾性咳が続く場合、デキストロメトルファン配合のOTC薬を用法用量に従い使用可能
参考文献
-
World Health Organization (WHO) – Portugal Country Profile https://www.who.int/countries/prt/
-
European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC) – Tuberculosis surveillance and monitoring in Europe https://www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/tuberculosis-surveillance-and-monitoring-europe-2023
-
European Environment Agency (EEA) – Air quality in Europe https://www.eea.europa.eu/publications/air-quality-in-europe-2023
-
日本外務省 – ポルトガル安全情報(危険情報・感染症危険情報) https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_157.html
-
厚生労働省 – 検疫感染症・輸入感染症に関する情報 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html
-
Serviço Nacional de Saúde (SNS) Portugal – Official Health Portal https://www.sns.gov.pt/
-
European Medicines Agency (EMA) – Overview of medicines regulation in the EU https://www.ema.europa.eu/en/human-regulatory-overview
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Centers for Disease Control and Prevention (CDC) – Travelers' Health: Portugal https://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/portugal
まとめ:ポルトガルで咳が出たときの対処フロー
咳が出た
↓
重症度チェックリストを確認
↓
🔴 緊急サイン(血痰・呼吸困難・胸痛など)→ 即座に112へ連絡または病院へ
↓
🟡 準緊急(高熱・黄緑色の痰・眠れないほどの咳など)→ 私立クリニックまたは病院へ
↓
🟢 経過観察(軽症・3日以内の咳)→ 近くのFarmáciaへ
↓
乾性咳 → デキストロメトルファン配合シロップ または Strepsils
湿性咳・痰が絡む → Bisolvon(ブロムヘキシン)または Fluimucil(アセチルシステイン)
↓
7日以上改善しない場合 → 必ず医師を受診
↓
帰国後も咳が続く → 渡航歴を医師に伝え、感染症内科・呼吸器内科へ
免責事項
本記事は博士(薬学)を持つ薬剤師が執筆した医療・薬学情報の提供を目的としたものであり、特定の個人に対する診断・治療・処方を行うものではありません。症状の診断および治療方針の決定は必ず医師の判断に基づいてください。本記事に記載された薬剤情報(価格・用法・入手可能性等)は執筆時点の情報であり、実際の状況と異なる場合があります。現地での医薬品購入の際は必ず薬剤師に相談し、添付文書の指示に従ってください。本記事の情報を使用したことによる直接的・間接的な損害について、執筆者および運営者は責任を負いかねます。
監修: 薬剤師(博士(薬学))