イギリスで喉の痛みになったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説

イギリスで喉の痛みになったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説

イギリス渡航中に喉の痛みを感じることは珍しくありません。気候・水質・感染症の流行パターンが日本とは異なるため、同じ症状でも原因が違うことがあります。本記事では薬剤師の視点から、原因の整理・重症度の見極め・現地OTC薬の選び方・薬局での会話フレーズ・医療機関へのアクセス方法まで、旅行者・留学生・出張者向けに網羅的に解説します。


イギリスで喉の痛みになる原因

気候・環境的要因

イギリスは北大西洋の偏西風の影響を受ける海洋性気候で、年間を通じて曇天・降雨が多く、秋冬は特に寒冷で湿度の変動が激しい地域です。

飛行機内の乾燥は日本出国直後から喉へのダメージが始まる主因です。機内の相対湿度は概ね10〜20%前後と、砂漠に近いレベルの乾燥状態が続きます。10時間超のフライトを経てヒースロー空港に到着した時点で、すでに喉粘膜の防御機能が低下していることが多く、そこへ現地の乾燥した暖房環境が加わると症状が急激に悪化します。

室内暖房による乾燥もイギリス特有の問題です。古い石造り・レンガ造りの建物が多いロンドンやエディンバラでは、セントラルヒーティング(集中暖房)が強力で、室内湿度が40%を下回るケースが冬季に頻発します。ホテルや学生寮で湿度調整が難しい場合、就寝中に口呼吸となって喉が乾燥し、翌朝に症状が出やすくなります。

硬水の影響はイギリスに特有で見落とされがちな要因です。特にロンドンなど南東部の水道水は硬度が非常に高く(カルシウム・マグネシウム濃度が高い)、日本の軟水に慣れた方が飲用・うがいを繰り返すと喉粘膜に刺激を感じることがあります。ミネラルウォーターや軟水化フィルター付きのケトルを使うことで改善する場合があります。

花粉・アレルゲンについても注意が必要です。イギリスではイネ科植物の花粉シーズン(概ね5〜8月)に多くの人が咽頭・鼻咽頭の炎症を経験します。日本の杉・ヒノキ花粉とは異なるアレルゲンのため、日本では花粉症がなかった人でもイギリス滞在中に初めて症状が出ることがあります。

感染症関連の要因

季節性ウイルス感染(ライノウイルス・コロナウイルス等)によるいわゆる「風邪」はイギリスでも秋冬に増加します。公共交通機関(地下鉄・バス)の換気が不十分な車両では飛沫・接触感染のリスクが高まります。ロンドン地下鉄(The Tube)は特に混雑時の感染リスクが高いことが知られています。

溶連菌(A群β溶血性レンサ球菌)感染は細菌性扁桃炎の代表的な原因で、イギリスでも冬〜春に報告が増加する傾向があります。この場合、高熱・頸部リンパ節腫脹を伴うことが多く、抗菌薬(処方箋が必要)による治療が推奨されます。OTC薬での対症療法のみでは改善しないため注意が必要です。

ほとんどのウイルス性咽頭炎は3〜5日で自然軽快しますが、症状の推移を正確に把握することが重要です。


重症度判定チェックリスト

喉の痛みの重症度を以下の3段階で判定し、適切な行動をとってください。

🔴 緊急受診が必要(A&E/救急外来へ)

以下の症状が一つでもある場合は、すぐに救急外来(A&E: Accident and Emergency)へ向かうか、999番(英国救急)に電話してください。

  • 喉の腫れが強く、唾液が飲み込めない・よだれが垂れる
  • 呼吸が苦しい・喘鳴(ゼーゼー)がある
  • 首が著しく腫れており、気道が押されている感覚
  • 声がほとんど出ない(急性喉頭蓋炎の可能性)
  • 高熱(38.5℃以上)+強い頭痛+項部硬直(首が前に曲がらない)(髄膜炎の可能性)
  • 口を開けると扁桃の片側が著しく膨隆している(扁桃周囲膿瘍の可能性)

🟡 準緊急(2〜3日以内にGPまたはWalk-in Clinicへ)

  • 発熱(38.0℃以上)が2日以上続いている
  • 喉の痛みが5日経っても改善しないか、悪化している
  • 扁桃に**白い膿(白苔)**が見える
  • 頸部・顎下のリンパ節が腫れて触ると痛い
  • 抗アレルギー薬やOTC鎮痛薬を服用しても全く改善しない
  • 乳幼児・高齢者・免疫抑制状態(ステロイド服用中・化学療法中等)の場合

🟢 経過観察でよい(OTC薬でセルフケア可)

  • 発熱がないか、微熱(37.5℃未満)のみ
  • 喉の違和感・軽い痛みのみ
  • 声のかすれ・乾燥感のみ
  • 症状が出て3日未満
  • 他の症状(咳・鼻水・倦怠感)も軽度

現地薬局で買えるOTC薬

イギリスのOTC医薬品は規制区分によって**GSL(General Sales List)P(Pharmacy Medicine)**に分類されます。GSLはスーパーマーケット(Tesco、Sainsbury's、Boots等)でも購入可能、P薬は薬剤師のいる薬局カウンターでの購入が必要です。

主要OTC薬一覧

ブランド名 有効成分(一般名) 主な用量(成人) 価格目安 入手可能な店舗
Strepsilsストレプシルス Original アミルメタクレゾール2.4mg+ジクロロベンジルアルコール1.2mg(各錠) 1錠を3時間ごとに口腔内で溶かす(1日最大8錠) 概ね2〜3ポンド Boots、Superdrug、Tesco、Sainsbury's
Strepsilsストレプシルス Honey & Lemon アミルメタクレゾール+ジクロロベンジルアルコール(同上)+はちみつ・レモン風味 同上 概ね2〜3ポンド Boots、Superdrug、大型スーパー
Strepsilsストレプシルス Sore Throat & Blocked Nose アミルメタクレゾール+ジクロロベンジルアルコール+メントール 同上 概ね2.5〜3.5ポンド Boots、Superdrug
Lemsipレムシップ Max Cold & Flu パラセタモール1000mg+フェニレフリン12.5mg(1袋) 1袋をお湯200mLに溶かして4〜6時間ごと(1日最大4袋) 概ね3〜4.5ポンド Boots、Superdrug、Tesco
Paracetamolパラセタモール 500mg(ジェネリック) パラセタモール500mg 1〜2錠を4〜6時間ごと(1日最大8錠) 概ね1〜2.5ポンド Boots、Superdrug、Tesco、Sainsbury's
Ibuprofenイブプロフェン 200mg(ジェネリック) イブプロフェン200mg 1〜2錠を6〜8時間ごと(1日最大6錠) 概ね1.5〜2.5ポンド Boots、Superdrug、Tesco
Nurofenヌロフェン Express イブプロフェンリジン塚(イブプロフェン200mg相当) 1〜2カプセルを6〜8時間ごと(1日最大3回) 概ね3〜4ポンド Boots、Superdrug、Tesco
Difflam Spray ベンジダミン塩酸塩0.15%(局所抗炎症) 患部に4〜6時間ごとに噴霧(製品指示に従う) 概ね5〜7ポンド Boots、Superdrug(薬剤師に相談)

※ 価格は目安であり、店舗・時期により変動します。

各製品の薬剤師コメント

Strepsilsストレプシルス(ストレプシルス)シリーズは、局所殺菌作用を持つアミルメタクレゾールとジクロロベンジルアルコールの配合により、細菌・一部ウイルスに対する口腔内殺菌効果が期待できます。日本のトローチ(アズレン系)とは作用機序が異なりますが、喉の炎症初期に広く使われており、イギリスで最も認知度の高い市販薬の一つです。食後でも使用できます。

Lemsipレムシップ Maxは、パラセタモール1000mgとフェニレフリン(血管収縮による鼻閉改善)の配合製剤です。温かいお湯に溶かして飲む「ホットドリンク」形式で、喉を温める物理的効果も期待でき、風邪全般の症状緩和に向いています。ただし他のパラセタモール含有製品との重複服用には厳重に注意してください(1日4000mgを超えると肝毒性のリスクがあります)。

Difflam Spray(ベンジダミン塩酸塩)はNSAIDsに分類される局所抗炎症・局所鎮痛スプレーです。直接患部に吹きかけることで素早い痛み軽減が期待できます。日本では同成分の市販薬の流通が限られているため、現地での選択肢として優れています。

イブプロフェン系は抗炎症作用が強く、扁桃炎の腫れを伴う場合にパラセタモールより有効なことがあります。ただし空腹時服用は胃粘膜への負担が大きいため、必ず食後または牛乳と一緒に服用してください。胃潰瘍既往・喘息(アスピリン喘息)・妊娠中・15歳未満への使用は禁忌または慎重投与となります。


現地語(英語)での症状表現と薬局フレーズ

イギリスの薬局(Boots、Superdrug等)では、薬剤師または薬局スタッフが対応します。以下のフレーズを活用してください。

基本フレーズ一覧

日本語 英語フレーズ カナ読み
喉が痛いです I have a sore throat.(アイ ハヴ ア ソア スロート) アイ ハヴ ア ソア スロート
喉を飲み込むと痛いです It hurts when I swallow.(イット ハーツ ウェン アイ スワロウ) イット ハーツ ウェン アイ スワロウ
喉が乾燥しています My throat feels very dry.(マイ スロート フィールズ ヴェリー ドライ) マイ スロート フィールズ ヴェリー ドライ
2日前から痛いです I've had this for two days.(アイヴ ハッド ディス フォー トゥー デイズ) アイヴ ハッド ディス フォー トゥー デイズ
熱はありません I don't have a fever.(アイ ドント ハヴ ア フィーヴァー) アイ ドント ハヴ ア フィーヴァー
喉の痛みに効く薬を探しています I'm looking for something for a sore throat.(アイム ルッキング フォー サムシング フォー ア ソア スロート) アイム ルッキング フォー サムシング フォー ア ソア スロート
アレルギーはありません I have no known allergies.(アイ ハヴ ノウ ノウン アラジーズ) アイ ハヴ ノウ ノウン アラジーズ
妊娠していません I'm not pregnant.(アイム ノット プレグナント) アイム ノット プレグナント
これは胃に優しいですか? Is this easy on the stomach?(イズ ディス イージー オン ザ スタマック) イズ ディス イージー オン ザ スタマック
用法用量を教えてください How do I take this?(ハウ ドゥ アイ テイク ディス?) ハウ ドゥ アイ テイク ディス

薬局スタッフからの典型的な質問と答え方

スタッフの質問 意味 返答例
"Do you have a temperature?" 熱はありますか? "No, I don't think so." / "Yes, about 38 degrees."
"How long have you had this?" いつからですか? "Since yesterday." / "For about two days."
"Are you taking any other medicines?" 他に薬を飲んでいますか? "No, nothing at the moment."
"Any allergies to medicines?" 薬へのアレルギーは? "No known allergies."
"Are you pregnant or breastfeeding?" 妊娠中・授乳中ですか? "No, I'm not."
"Do you have any other symptoms?" 他に症状はありますか? "Just a sore throat, no fever."

イギリスの医療事情

公的医療:NHS(National Health Service)

イギリスの医療は**NHS(国民医療サービス)**を中心に構築されています。NHSは英国居住者・EU市民等に無償または低額で医療を提供しますが、短期訪問者(観光客・出張者)はNHSの無償サービスを原則として利用できません

ただし、**A&E(Accident and Emergency:救急外来)**は生命に関わる緊急状態であれば国籍・保険加入状況に関わらず対応されます。一方、軽度の症状での救急外来利用は控えるのがマナーとされています。

GP(General Practitioner:かかりつけ医)

英国の一般的な受診窓口はGP(家庭医・総合診療医)ですが、GPへの登録(NHS登録)は居住者向けのシステムであり、短期旅行者が利用することは通常できません

Walk-in Centre / Urgent Treatment Centre

短期旅行者が利用しやすい選択肢として、**Walk-in Centre(ウォークイン・センター)Urgent Treatment Centre(UTC)**があります。事前予約なしで受診でき、軽〜中等度の急性疾患に対応しています。診察料が発生する場合があり、旅行保険の適用を事前に確認することを強く推奨します。

Pharmacist(薬剤師)による相談:Pharmacy First

2024年よりPharmacy FirstプログラムがNHSのもとで拡充され、イギリスの登録薬剤師が咽頭炎を含む一定の軽症疾患に対して、処方箋なしに一部の抗菌薬等を供給できるようになりました(溶連菌性咽頭炎と確認された場合など)。旅行者でも薬局での相談は可能です。

緊急連絡先

状況 連絡先
生命の危機(呼吸困難・意識障害等) 999(救急・警察・消防共通)
緊急ではないが医療相談が必要 NHS 11124時間・無料・電話相談)
日本大使館(在英国) +44-20-7465-6500
在英国日本国大使館(緊急連絡) 外務省海外安全情報サイトで最新番号を確認

日本語対応の医療機関

ロンドン市内には日本語対応可能なクリニックが存在します。**Japan Green Medical Centre(ジャパン・グリーン・メディカルセンター)**はロンドン中心部に位置し、日本語での問診が可能です(予約推奨)。詳細は在英国日本大使館のホームページや外務省の海外安全情報から最新情報を確認してください。

旅行保険の重要性

イギリスでの医療費は自費診療の場合、GP受診1回で50〜150ポンド(目安)程度になることがあります。入院が必要になった場合はさらに高額になるため、渡航前に旅行保険(医療費補償付き)への加入を強く推奨します。クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償内容も事前に確認してください。


薬剤師の視点:渡航前準備と現地入手のリスク

渡航前に持参すべきOTC薬

イギリスは薬局アクセスが良好(pharmacyAccess: easy)な国ですが、慣れ親しんだ薬を持参することで、言語的なストレスなく対処できます。

持参推奨品目

  • アセトアミノフェン(パラセタモール)配合の解熱鎮痛薬(例:カロナール錠剤、市販のアセトアミノフェン製剤):イギリスのParacetamolパラセタモールと同成分であり、現地でも補充可能
  • イブプロフェン配合の解熱鎮痛薬(例:市販のイブプロフェン製剤):現地で同成分の薬が入手可能だが、慣れた製品を持参すると安心
  • トローチ・のどスプレー:龍角散トローチや、アズレン系うがい薬は日本独自の成分であり現地では入手できません。特に「のどスプレー(アズレン系)」は日本のみで流通しているため持参価値が高い
  • 経口補水塩(ゼリー・粉末タイプ):喉の痛みで食事・水分摂取が困難になった際の水分・電解質補給に有効
  • マスク・のど保湿スプレー(生理食塩水タイプ):機内・ホテルでの乾燥対策

日本の同成分OTCとの対応関係

日本の製品カテゴリ 代表成分 イギリスの対応成分/製品
アセトアミノフェン系解熱鎮痛薬 アセトアミノフェン Paracetamolパラセタモール(同一成分)
イブプロフェン系解熱鎮痛薬 イブプロフェン Ibuprofenイブプロフェン / Nurofenヌロフェン(同一成分)
アズレン系うがい薬 アズレンスルホン酸ナトリウム 現地に同成分のOTC薬なし。持参推奨
トローチ(抗菌系) デカリニウム塩化物等 Strepsilsストレプシルス(異なる成分だが類似効果)
のど飴(メントール系) メントール・ユーカリ精油 Halls、Lockets(類似品あり)

医薬品の持ち込みルール(イギリス)

イギリスへの医薬品持ち込みは、個人使用目的で3か月分以内であれば原則として問題ありません。ただし以下の点に注意してください。

  • 麻薬・向精神薬(睡眠薬・一部の鎮痛薬等)を持参する場合は、英国内務省(Home Office)への事前申請が必要な場合があります。英国大使館または外務省の海外安全情報で最新規制を確認してください
  • 英文の処方箋または医師の診断書(服用薬の成分名・用量・目的を記載)があると入国審査でのトラブル回避につながります
  • 液体薬・シロップ等は機内持ち込み制限(100mL/本、1L以内のジッパーバッグ)が適用されます

現地入手のリスクについて

イギリスは医薬品規制当局(MHRA)による管理が厳格であり、正規薬局で販売されるOTC薬の品質は高水準です。ただしインターネット経由の個人輸入品・非公式ルートで入手した薬については品質保証がなく、偽造品のリスクがあります。特に「抗生物質」を謳うOTC医薬品はイギリスでは存在せず(抗菌薬はすべて処方箋必要)、もし薬局以外でそのような製品を勧められた場合は絶対に購入しないでください。


帰国後の観察ポイント:輸入感染症の見分け方

帰国後も症状が続く場合

イギリス滞在後に喉の痛みが帰国後も持続・増悪する場合、以下の疾患を念頭に置いて医療機関を受診することを推奨します。

溶連菌(A群β溶血性レンサ球菌)感染症

  • 症状:急性の喉の痛み・高熱(38℃以上)・扁桃の発赤腫大・頸部リンパ節腫大
  • 重要性:適切な抗菌薬治療を受けないと急性リウマチ熱・腎炎を合併するリスクがあります
  • 受診先:内科・耳鼻咽喉科(迅速検査が可能)

伝染性単核球症(EBウイルス感染症)

  • 症状:発熱・強い咽頭痛・頸部リンパ節腫大・倦怠感が2週間以上続く
  • 注意点:10〜20代に多く、扁桃に白苔が見られることがあります。イブプロフェン系NSAIDsは脾腫破裂リスクから禁忌とされるため、帰国後に確定診断が必要です
  • 受診先:内科・血液内科(血液検査でEB抗体・異型リンパ球確認)

インフルエンザ(A型・B型)

  • イギリスのインフルエンザシーズンは日本と類似していますが、流行株が異なる場合があります
  • 症状:急激な発熱・全身倦怠感・筋肉痛・喉の痛み
  • 受診先:内科(迅速抗原検査・必要に応じてタミフル等処方)

帰国後すぐに受診すべきサイン

  • 38.5℃以上の発熱が3日以上続く
  • 呼吸困難・胸痛が出現した
  • 頸部が著しく腫れている
  • 黄疸(皮膚・眼球の黄染)が出現した
  • 帰国後2〜3週間以内に上記の症状が出現した場合は、渡航歴を医師に必ず伝える

帰国後の受診時には「イギリスから帰国した」という渡航歴を必ず医師に伝えてください。適切な検査・治療の選択に役立ちます。


避けるべき薬・注意すべき成分

イギリスで注意が必要なOTC薬

アスピリン(Aspirinアスピリン)を喉の痛みの目的で使用しない アスピリンは解熱鎮痛薬として販売されていますが、喉の痛み・発熱への使用は消化管障害リスクがあり推奨されません。また16歳未満への投与はReye症候群のリスクから禁忌です。

コデイン配合製剤(Codeineコデイン-containing products) イギリスではコデイン(中枢性鎮咳薬・鎮痛薬)が一部の医薬品に含まれる場合があります。12歳未満への使用は禁忌、18歳未満への使用も制限されています。依存性があるため、短期旅行者が自己判断で選択することは推奨しません。

デクストロメトルファン配合製剤 咳止め成分として含まれることがありますが、MAO阻害薬(一部の抗うつ薬等)との相互作用が重大なため、他の薬を服用中の方は必ず薬剤師に相談してください。

フェニレフリン配合の鼻炎・感冒薬 Lemsipレムシップ Max等に含まれるフェニレフリンは血圧上昇作用があります。高血圧・心疾患・甲状腺疾患の方は服用前に薬剤師に相談が必要です。


参考文献・情報源

  1. NHS(英国国民医療サービス)公式サイト – Sore throat https://www.nhs.uk/conditions/sore-throat/ (最終確認:2024年)

  2. NICE(英国国立医療技術評価機構)– Sore throat (acute): antimicrobial prescribing https://www.nice.org.uk/guidance/ng84 (2017年発行、逐次更新)

  3. 英国MHRA(医薬品・医療機器規制庁)– Over-the-counter medicines https://www.gov.uk/guidance/over-the-counter-medicines

  4. 外務省 海外安全情報 – 英国(イギリス) https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_007.html

  5. 日本渡航医学会 – 渡航者の健康情報 https://www.jstah.umin.jp/

  6. WHO – Acute respiratory infections(急性呼吸器感染症) https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/influenza-(seasonal)

  7. Public Health England(現: UK Health Security Agency)– Group A streptococcal infections https://www.gov.uk/government/collections/group-a-streptococcal-infections-guidance-data-and-analysis


免責事項

本記事は薬剤師(博士(薬学))が執筆した医薬品・医療情報の解説であり、特定の個人に対する診断・治療の指示・推奨を目的とするものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づくものであり、現地の規制・製品の販売状況・価格等は変更される場合があります。症状の判断・治療方針の決定は必ず医師の診察を受けた上で行ってください。海外での医薬品の購入・服用に際しては、現地の薬剤師に必ず相談することを推奨します。旅行保険・海外医療費についても、渡航前に加入内容を十分に確認してください。

監修:薬剤師(博士(薬学))

日本から持参するなら(薬剤師の推奨OTC)

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