イスラエルで吐き気・嘔吐になったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説

この症状でイスラエル渡航中によくある原因

イスラエル滞在中の吐き気・嘔吐は、以下の原因が大多数を占めます:

  • 食中毒:中東特有のスパイス、調理環境の違い、生野菜や乳製品の衛生管理による急性胃腸炎
  • 時差ボケと脱水:日本からの時差11-12時間、乾燥した気候での水分不足が加速
  • 乗り物酔い:エルサレム~テルアビブ間のバス移動、凹凸の多い道路
  • ストレス性の嘔吐:環境変化や心理的プレッシャー
  • 水質への順応:ミネラル含有量が日本と異なる水道水

軽度であれば自宅療法で対応できますが、脱水症状の進行が懸念されます。


現地薬局で買える薬(ブランド名・成分・用量)

1. Dramamine(ドラマミン)

  • 有効成分:ジメンヒドリナート(Dimenhydrinate)50mg
  • 用法用量:1回1錠、4-6時間ごと、1日最大4錠まで
  • 特徴:乗り物酔い予防・嘔吐抑制の標準薬。イスラエル薬局で最も入手しやすい
  • 価格目安:30-50 ₪(シェケル)(約1,000-1,700円)
  • 入手場所Pharmacy(ファルマシー), Super-Pharm, Rami Levy内の医薬品コーナー

2. Bonamine(ボナミン)

  • 有効成分:メクリジン(Meclizine)25mg
  • 用法用量:1回1-2錠、就寝前または朝食後、1日1-2回
  • 特徴:ジメンヒドリナートより眠気が軽いため、昼間の活動時に適している
  • 価格目安:25-45 ₪
  • 利点:長時間作用型で効果が8時間程度持続

3. Gaviscon(ガビスコン)

  • 有効成分:アルジオキシド(Alginic acid)+ 水酸化マグネシウム
  • 用法用量:1回10-20mL、食後30分と就寝前
  • 特徴:嘔吐よりも「胸焼け+吐き気」に有効。液体タイプが現地では一般的
  • 価格目安:35-60 ₪

4. Stugeron(スタジェロン)

  • 有効成分:シナリジン(Cinnarizine)25mg
  • 用法用量:1回1-2錠、1日2-3回
  • 特徴:内耳平衡障害による嘔吐に特に効果的。ヨーロッパで非常に一般的
  • 価格目安:20-40 ₪
  • 注意:アレルギー性の嘔吐には不向き

5. Ondansetron(オンダンセトロン)【処方箋必要】

  • 有効成分:オンダンセトロン 4mg/8mg
  • 用法用量:通常1回4-8mg、1日2-3回
  • 特徴:強力な制吐薬。化学療法後の嘔吐に本来設計だが、重度の食中毒には有効
  • 入手:医師の診断が必須。薬局のみでは購入不可
  • 価格目安:80-150 ₪(処方込み)

現地語での症状の伝え方

英語での伝え方(最も確実)

"I have nausea and vomiting.
I feel dizzy and my stomach hurts.
Can you recommend an anti-nausea medicine?"

「吐き気と嘔吐があります。
目が回り、胃が痛いです。
吐き気止めの薬をお勧めください」

ヘブライ語での伝え方

  • 「吐き気がします」:"Ani ragil regel" (אני רגיל רגל)
    正確には "Ani margish bulbul" (אני מרגיש בולבול - 鳥のように動揺している)
  • 「嘔吐しています」:"Ani hakah" (אני הקאתי)
  • 「乗り物酔いです」:"Ita mechonit mazufa li" (עיתוי מכונית מזוגה לי)

実践的な会話例

薬剤師:"Eich Ata Margiesh?" (どんな感じですか?)
あなた:"I have nausea and dizziness. I took a bus for 3 hours."
         (吐き気とめまいがあります。3時間バスに乗っていました)
薬剤師:"Anti-motion sickness medtcine?"
あなた:"Yes, please! Something for motion sickness or nausea."

日本の同成分OTC(持参する場合)

持参推奨医薬品

日本ブランド 有効成分 規格 特徴 持参メリット
トラベルミン ジメンヒドリナート 50mg 乗り物酔い予防 日本語説明書、用量確実
**アネロン" Kowa" メクリジン 25mg 眠気少ない 長時間作用
センパア ジメンヒドリナート 50mg 液体タイプ 錠剤が飲めないときに便利
太田胃散" A" 複合制酸剤 - 吐き気+胸焼け 食中毒時の補助

持参時の注意

  • 処方箋医薬品は持参禁止。OTC医薬品のみ
  • 1ヶ月分以内が税関での無難な目安
  • 元の容器に入れ、英語/日本語の説明書を付ける

避けるべき成分・買ってはいけない薬

イスラエルで避けるべき成分

  1. プロメタジン(Promethazine)配合薬

    • 強い眠気と低血圧を誘発
    • 観光中の転倒リスク増加
    • イスラエルではまれだが、処方されることあり
  2. スコポラミン(Hyoscine)貼付剤

    • 眼圧上昇、尿閉の副作用
    • 高齢者・前立腺肥大症がある場合は禁忌
  3. アルコール含有の制吐液

    • イスラエルではユダヤ教の戒律(カシュルート)で問題
    • 脱水時にアルコール経口摂取は危険

偽造品・低品質医薬品への注意

  • 「ストリートの露店」での購入は絶対厳禁

    • エルサレム旧市街、テルアビブの観光地での非公式販売薬は偽造品の可能性が高い
  • 正規薬局の見分け方

    • 看板に "Pharmacy" または "בית תרופות" (Beit Trufit) の表記
    • Super-Pharm, Pharmacy Plus などの全国チェーン
    • 薬剤師(Pharmacist)が常駐
  • 購入時チェックリスト

    • パッケージのヘブライ語表記が鮮明
    • 製造年月日(תאריך ייצור)が明記
    • QRコード/バーコードが印字済み

即座に受診すべき危険サイン

以下の症状がある場合は、ただちに医療機関へ

🚨 緊急受診が必要な症状

  1. 血を伴う嘔吐(吐血)

    • 赤色、黒色、コーヒー様の嘔吐物
    • 消化管出血の兆候
    • 対応:即座に救急車 (+972-101) または公立病院(Hadassah Hospital など)へ
  2. 24時間以上止まらない嘔吐

    • 脱水症状の進行:口渇感、尿が出ない、眩暈、意識障害
    • 電解質異常の危険
    • 対応:イスラエル版NHS「Meuhedet」クリニック受診
  3. 強い腹痛を伴う嘔吐

    • 腹膜炎、急性盲腸炎の可能性
    • 腹部の硬化、反跳痛がある場合は特に危険
    • 対応:ER(Magen David Adom救急室)へ
  4. 高熱(38.5°C以上)+ 嘔吐

    • 食中毒菌による急性感染症
    • 敗血症のリスク
  5. 頭痛 + 項部硬直 + 嘔吐

    • 髄膜炎の古典的徴候
    • 即座に脳神経内科受診
  6. 嘔吐に伴う意識障害、けいれん

    • 脳症、重度脱水による電解質異常
    • 119相当(イスラエル:101)へ通報

🟡 同日中に医師診察を受けるべき症状

  • 嘔吐 + 10°C以上の寒気を伴う発熱
  • 軟便~下痢を伴う嘔吐が8時間以上
  • OTC薬2-3回服用後も全く改善しない
  • アレルギー疑い(発疹、喘鳴を伴う)

まとめ

イスラエル渡航中の吐き気・嘔吐対策は、以下の3段階で対応します:

ステップ1:軽度症状(4時間以内)→ 自宅療法 + OTC薬

  • Dramamine 50mg または Bonamine 25mg を第一選択
  • 経口補水液(イスラエルではスポーツドリンク Powerade/Gatorade)で水分補給
  • 新鮮な生ニンジンジュース(生姜成分)も有効

ステップ2:中程度症状(4-24時間)→ 薬局相談 + 医師判断

  • 24時間以上続かなければ家庭療法継続
  • 脱水兆候(口渇、尿量低下)があれば即受診
  • 薬局での英語相談は信頼できる(イスラエルの薬剤師は高度な教育を受けている)

ステップ3:重度症状(24時間以上 or 危険サイン)→ 医療機関受診

  • Meuhedet または Hadassah Hospital への受診
  • 英語対応は確保されている
  • 海外旅行保険の補償確認

予防策

  • 生水・屋台の氷入り飲料は避ける
  • ボトル水を購入("Mayim Merugazim" - スパークリングウォーター)
  • 乗り物酔いの既往がある場合は渡航前から Dramamine 常備
  • 出発前に「イスラエル対応の旅行保険」に加入(一部の OTC は対象外のため)

最後に:イスラエルの薬局スタッフは英語が流暢で、医学知識も高いため、ためらわずに相談することを強く推奨します。特にテルアビブ、エルサレムなどの大都市では、昼夜営業の薬局が多くあります。

その他の症状も確認

→ すべての症状一覧 / イスラエルの渡航医薬品情報

免責事項: 本ガイドは一般的な軽症対応の参考情報であり、 医学的診断の代替ではありません。 妊婦・小児・慢性疾患の方、および上記の危険サインが見られる場合は 必ず医師・薬剤師に直接ご相談ください。

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