イタリアで吐き気・嘔吐になったら|現地で買える薬と薬局での買い方を薬剤師が解説

イタリアで吐き気・嘔吐になったら|現地で買える薬と薬局での買い方を薬剤師が解説

イタリアは世界屈指の美食の国である一方、豊富な油脂・乳製品・海産物・ワインが日本人の消化器系に思わぬ負担をかけることがあります。本記事では、薬剤師(博士・薬学)の立場から、イタリア滞在中の吐き気・嘔吐の原因から現地OTC薬の選び方、薬局でのコミュニケーション方法、医療機関へのアクセス、そして帰国後の注意点まで、7,000字超の網羅的なガイドとして解説します。


イタリアで吐き気・嘔吐が起こりやすい原因

食文化・食事内容による負荷

イタリア料理は日本食と比較して脂質・タンパク質含量が高く、消化器系への負担が大きい食事スタイルです。オリーブオイルをふんだんに使ったアンティパストから始まり、プリモ(パスタ・リゾット)、セコンド(肉・魚料理)、ドルチェ(デザート)という多皿構成のコース料理を連日摂取すると、胃酸分泌・胃排出能が追いつかず機能性ディスペプシア様の症状が出現しやすくなります。

特に問題となりやすい食品は以下の通りです。

  • 生ハム(Prosciutto)・サルーミ類:塩分・脂質が高濃度で、腸管への浸透圧負荷が大きい
  • 新鮮な貝類・魚介類(フルッティ・ディ・マーレ):ノロウイルス・腸炎ビブリオ・A型肝炎ウイルス等の汚染リスクが存在する。特に夏季の地中海沿岸での生食は注意が必要
  • モッツァレッラ・リコッタ等の新鮮チーズ:低温管理が不十分な露天マーケットや観光地での購入品では、リステリア菌汚染の可能性がある
  • ワイン・リモンチェロ・グラッパ:アルコール度数が高く、アルコール性胃炎・嘔吐を誘発しやすい

硬水への適応困難

イタリアの水道水・ペットボトル水は、日本に比べて硬度が非常に高い軟水域です(ローマ市水道の硬度は概ね200~300mg/L前後、地域により異なる)。日本の軟水(硬度50mg/L以下が多い)に慣れた消化器系には、カルシウム・マグネシウムの急激な摂取増加が影響し、便通変化や消化不良、吐き気の誘因となる場合があります。

気候・熱中症リスク

イタリアの夏季(6〜8月)は南部・ローマ・フィレンツェで気温35℃を超える日が続きます。日本の高温多湿とは異なり、乾燥した熱波(カロとも呼ばれる高気温・低湿度)により不感蒸泄が増大し、気づかぬうちに脱水が進行します。脱水状態は悪心・嘔吐を誘発する直接要因です。

乗り物酔い・観光移動

ローマ・アマルフィ海岸・シチリア島のような地形ではバスや船での移動が多く、曲がりくねった山岳道路・フェリー上での揺れによる乗り物酔い(動揺病)が頻発します。また石畳の多い旧市街歩行は前庭感覚に独特の刺激を与えることがあります。

旅行者下痢症との関連

旅行者下痢症(Traveler's Diarrhea)は、主に大腸菌(ETEC等)・カンピロバクター・サルモネラ等が原因で発症し、下痢と同時に嘔吐・腹痛・発熱を伴うことがあります。イタリアは西欧圏のなかでは発症リスクが低い国ではありますが、ゼロではなく、特に夏季の屋台料理・バイキング形式の食事での感染事例が報告されています。

時差・睡眠障害

日本とイタリアの時差は夏時間(CEST)で概ね7時間、冬時間(CET)で概ね8時間です。急激な時差による概日リズム(サーカディアンリズム)の乱れは、自律神経系・胃腸運動に影響し、食欲不振・吐き気を引き起こす間接的要因となります。


重症度判定チェックリスト

症状への対応は3段階に分類されます。自分の症状がどの段階に当たるかを確認してください。

🚨 レベル1:緊急受診が必要(Pronto Soccorso / 救急対応)

以下の症状が1つでも当てはまる場合は、すぐに救急搬送または救急外来(Pronto Soccorso)を受診してください。

  • 嘔吐物に血液(鮮血またはコーヒー色の液体)が混じる
  • 意識の混濁・反応が鈍い・呼びかけへの応答が遅い
  • 激しい腹痛(特に右上腹部・右下腹部・上腹部中央)を伴う
  • 高熱(38.5℃以上)と嘔吐が同時に持続している
  • 嘔吐が24時間以上止まらず水分が一切摂れない
  • 口唇や皮膚の乾燥・尿量の著しい減少(重度脱水のサイン)
  • 頭痛・首の硬直を伴う嘔吐(髄膜炎の疑い)
  • 胸痛・背部痛を伴う嘔吐

イタリア救急番号:118(救急医療)、112(欧州統一緊急番号)

⚠️ レベル2:準緊急(当日〜翌日中にクリニックまたは薬局相談)

  • 嘔吐が12〜24時間持続し、少量の水分は何とか摂れる状態
  • 38℃未満の微熱を伴う
  • 下痢を同時に伴い、排便回数が1日4〜5回以上
  • めまい・立ちくらみがある(軽度脱水の可能性)
  • 市販薬を服用しても2〜3時間以上改善がない
  • 持病(糖尿病・心疾患・消化管疾患など)がある場合

✅ レベル3:経過観察で可(OTC薬対応)

  • 吐き気のみで嘔吐はない、または嘔吐が1〜2回で止まっている
  • 乗り物酔いに起因する明確な原因がある
  • 食後の一過性の不快感・胸やけ程度
  • 発熱なし
  • 水分補給が問題なくできている
  • 症状開始から12時間以内で改善傾向にある

現地薬局(Farmacia)で買えるOTC薬一覧

イタリアの薬局(Farmacia)は緑十字マークが目印です。薬剤師(Farmacista)が常駐しており、処方箋なしで購入できるOTC医薬品の品揃えが充実しています。以下に制吐・酔い止め関連の代表的な製品を示します。価格はあくまで目安であり、地域・薬局・時期により変動します。

ブランド名 有効成分(一般名) 主な用途 用量目安 価格目安 入手性
Plasil メトクロプラミド(Metoclopramide)10mg 吐き気・嘔吐全般 1回1錠、1日3回(食前30分) €5〜8 ほぼ全薬局
Travelgum ジメンヒドリナート(Dimenhydrinate)50mg 乗り物酔い予防・治療 1回1〜2錠、4〜6時間ごと(1日最大6錠) €3〜5 ほぼ全薬局
Xamamina ジメンヒドリナート(Dimenhydrinate)50mg 乗り物酔い・吐き気 1回1錠(成人)、移動30分前 €4〜6 ほぼ全薬局
Buscapinaブスカピーナ ブチルスコポラミン(Hyoscine Butylbromide)10mg 腹痛を伴う吐き気・けいれん性疼痛 1回1〜2錠、6時間ごと €4〜7 ほぼ全薬局
Peridon ドンペリドン(Domperidone)10mg 胃排出促進・吐き気 1回1錠、1日3回(食前15〜30分) €6〜9 ほぼ全薬局
Ondansetron(ジェネリック) オンダンセトロン(Ondansetron)4mg8mg 強い吐き気・嘔吐 1回4〜8mg、必要に応じて €8〜14 大型薬局・要薬剤師相談
Zenzero(ジンジャー)系サプリ ショウガ乾燥抽出物 軽度の吐き気・乗り物酔い 規格は製品により異なる(薬剤師に確認) €2〜5 ほぼ全薬局・スーパーも可
炭酸水素ナトリウム系制酸剤 炭酸水素ナトリウム等 胃酸過多・消化不良に伴う吐き気 規格は製品により異なる €2〜4 ほぼ全薬局

各薬の薬理的ポイント

Plasil(メトクロプラミド) は胃の蠕動運動を促進し、嘔吐中枢への作用も持つドパミン受容体拮抗薬です。即効性があり、食中毒・胃炎由来の吐き気に有効ですが、長期使用や高用量では錐体外路症状(ジスキネジア等)のリスクがあります。旅行中の短期使用に限定することが重要です。

Travelgum・Xamamina(ジメンヒドリナート) は抗ヒスタミン薬系の乗り物酔い薬で、前庭器官からの嘔吐刺激を抑制します。眠気が出やすいため運転・観光中の使用前に確認が必要です。チューイングガム剤形のTravelgumは舌下〜口腔粘膜からの吸収で発現が速い特徴があります。

Peridon(ドンペリドン) は末梢性ドパミン受容体拮抗薬で、中枢神経への移行が少なく、メトクロプラミドより錐体外路症状のリスクが低い制吐薬です。胃排出遅延(胃もたれ・膨満感)を伴う吐き気に特に有効です。なお欧州医薬品庁(EMA)は2014年以降、心血管リスクへの注意喚起を行っており、心疾患のある方は薬剤師に相談してください。

Buscapinaブスカピーナ(ブチルスコポラミン) は抗コリン薬で、消化管平滑筋のけいれんを緩和します。腹部けいれんを伴う嘔吐・過敏性腸症候群様症状に有効ですが、前立腺肥大・緑内障・頻脈傾向のある方は禁忌に準じる扱いが必要です。


現地語での症状表現・薬局での買い方フレーズ

イタリア語に自信がなくても、以下のフレーズを見せるだけで薬剤師に状況を伝えることができます。スマートフォンの画面を見せながら指差して使いましょう。

基本フレーズ一覧

日本語 イタリア語 読み方(カタカナ)
吐き気があります Ho la nausea. オ ラ ナウゼア
嘔吐しました Ho vomitato. オ ヴォミタート
乗り物酔いです Ho il mal di viaggio. オ イル マル ディ ヴィアッジョ
胃が痛いです Mi fa male lo stomaco. ミ ファ マーレ ロ ストーマコ
下痢があります Ho la diarrea. オ ラ ディアッレア
2時間前から始まりました È iniziato due ore fa. エ イニツィアート ドゥエ オーレ ファ
熱はありません Non ho la febbre. ノン オ ラ フェッブレ
38度の熱があります Ho 38 gradi di febbre. オ トレンタオット グラーディ ディ フェッブレ
何かお薬をください Mi può dare qualcosa? ミ プオ ダーレ クワルコーザ
何を勧めますか? Cosa mi consiglia? コーザ ミ コンシッリャ
日本人です / 英語は話せますか Sono giapponese. Parla inglese? ソノ ジャッポネーゼ。パルラ イングレーゼ
妊娠中です Sono incinta. ソノ インチンタ
アレルギーがあります Ho un'allergia. オ ウナッレルジーア
子供(6歳)への薬ですか È adatto per un bambino di 6 anni? エ アダット ペル ウン バンビーノ ディ セイ アンニ
これは処方箋が必要ですか Serve la ricetta? セルヴェ ラ リチェッタ

英語フレーズ(英語が通じやすい環境で)

主要観光地のFarmaciaでは英語対応できる薬剤師が多いです。以下のフレーズも活用してください。

  • I have nausea and vomiting.(アイ ハヴ ノーシア アンド ヴォミティング)
  • I feel sick to my stomach after eating seafood.(アイ フィール シック トゥ マイ ストマック アフター イーティング シーフード)
  • Do you have anything for motion sickness?(ドゥ ユー ハヴ エニシング フォー モーション シックネス?)
  • Is this safe to take with other medications?(イズ ディス セーフ トゥ テイク ウィズ アザー メディケーションズ?)
  • How many times a day should I take this?(ハウ メニー タイムズ ア デイ シュッド アイ テイク ディス?)

イタリアの医療事情

医療制度の基本

イタリアは国民保健サービス(SSN:Servizio Sanitario Nazionale)による公的医療制度を有しています。EU市民は欧州健康保険カード(EHIC)で公的医療を受けられますが、日本人旅行者は基本的に私費診療(または旅行保険適用)となります。

医療機関の種類と利用方法

施設タイプ イタリア語名 特徴 日本人への適合性
救急外来 Pronto Soccorso 24時間対応、公立病院内 緊急時に最適。無料〜低額だが待ち時間長い
公立総合病院 Ospedale Pubblico 全国主要都市にあり 英語対応は都市部では可、地方では難しい
私立クリニック Clinica Privata 待ち時間少なく英語対応多い 費用は€100〜300程度
かかりつけ医 Medico di Base 事前登録が必要 旅行者には不向き
薬局 Farmacia 軽症相談・OTC購入 最も利用しやすい第一窓口

緊急連絡先

  • 救急車・医療緊急(Ambulanza):118
  • 欧州統一緊急番号:112
  • 警察(Carabinieri):112
  • 在イタリア日本国大使館(ローマ):+39-06-487991
  • 在ミラノ日本国総領事館:+39-02-6241141
  • 在フィレンツェ日本国総領事館:+39-055-5200516

日本語・英語対応可能な医療機関(参考)

ローマの「Salvator Mundi International Hospital(サルヴァトール・ムンディ国際病院)」やミラノの「CityLife Medical Center」のような国際対応クリニックでは、英語診療が可能な医師が在籍しています。ただし施設情報・営業時間は変更されることがあるため、渡航前に在イタリア日本国大使館のウェブサイトや旅行保険のアシスタンスデスクに最新情報を確認することを強く推奨します。

旅行保険の活用

クレジットカード付帯の海外旅行保険が適用できる場合でも、保険会社のアシスタンスデスクに電話することで日本語対応の医療機関紹介や通訳手配が受けられるサービスが多くあります。渡航前に保険証書・緊急連絡先をスマートフォンに保存しておいてください。


薬剤師の視点:渡航前準備と現地入手のリスク

渡航前に持参すべきOTC薬

日本から事前に準備しておくことで、現地での言語的・入手的な障壁を減らせます。以下に実在する日本製OTC薬を挙げます。

症状 推奨日本製OTC薬(例) 有効成分 備考
乗り物酔い トラベロミン(田辺三菱製薬) ジメンヒドリナート 錠剤・チュアブル剤
乗り物酔い(非眠気タイプ) センパア トラベル1(佐藤製薬) d-クロルフェニラミン等 眠気が少なめ
吐き気・消化不良 六君子湯エキス顆粒(各社) 漢方薬 機能性ディスペプシアに有効
電解質補給 OS-1ゼリー(大塚製薬工場)、イオンサプリメント等 電解質 軽度脱水補正に
胃もたれ・消化不良 ガスター10(第一三共ヘルスケア)※要確認 ファモチジン H2ブロッカー

注意:メトクロプラミド(Plasil)、オンダンセトロン(Zofran)は日本では医療用医薬品(処方箋医薬品)のためOTC入手ができません。イタリアでは薬剤師の判断でOTC扱いとして販売されているケースがありますが、購入時には必ず薬剤師に相談してください。

持参薬の量と滞在期間の目安

旅行中の不測の事態に備え、滞在日数の2倍程度の量を持参することを推奨します。ただし航空会社・国際機内持ち込みルールに従い、液剤の場合は100mL以下の容器に入れた上でジップロックに入れてください。固形剤・錠剤は原則として機内持ち込み・預け入れとも問題ありません。処方薬を持参する場合は日本語・英語の処方箋写しを携帯することを推奨します。

現地入手のリスクと対策

イタリアの薬局(Farmacia)は緑十字マークの掲示が義務付けられており、薬剤師が常駐する正規の薬局での購入は品質面で安全です。一方、以下の購入経路は避けてください。

  • インターネット通販(非公式サイト):EU圏外の偽造薬流入リスクあり
  • 露店・市場(Mercato)での薬販売:品質保証なし
  • 観光土産店での「健康補助食品」的な薬類似品:医薬品の規制外

正規Farmaciaで購入した場合、医薬品パッケージには必ずAIFA(Agenzia Italiana del Farmaco:イタリア医薬品庁)の登録番号が記載されています。パッケージのバーコード・製造年月日・成分表示が明確であることを確認する習慣をつけてください。

危険な薬の組み合わせ(旅行中に特に注意)

  • ジメンヒドリナート(抗ヒスタミン)+ アルコール:相互に中枢神経抑制が増強し、転倒・意識障害のリスクが高まります。ワイン文化の国であるため特に注意が必要です
  • メトクロプラミド + オンダンセトロンの同時使用:セロトニン症候群のリスクがあり避けるべき組み合わせです
  • 制酸剤 + 他の薬の同時服用:制酸剤は多くの薬の吸収を阻害するため、他薬と服用間隔を2時間以上あけることが望ましい

帰国後の観察ポイント:輸入感染症を見逃さない

旅行中に吐き気・嘔吐を経験し、帰国後も症状が続く場合や、帰国から数日〜数週間後に新たに発熱・腹痛・下痢・黄疸などが出現した場合は、旅行先でのリスクを医師に必ず申告した上で、内科または感染症科を受診してください。

注意すべき輸入感染症

疾患名 潜伏期間の目安 主な症状 受診の目安
旅行者下痢症(細菌性) 数時間〜72時間 水様性下痢・嘔吐・発熱 帰国後も48時間以上継続する場合
A型肝炎 概ね15〜50日 黄疸・吐き気・食欲不振 黄疸出現時は即時受診
腸チフス 概ね1〜3週間 持続する発熱・頭痛・腹痛 発熱が1週間以上続く場合
ノロウイルス感染症 概ね24〜48時間 突然の嘔吐・下痢・軽度発熱 脱水症状が強い場合
リステリア症 概ね1〜4週間(長い) 発熱・筋肉痛・嘔吐 妊婦・免疫低下者は特に注意

受診時に伝えるべき情報

帰国後に医療機関を受診する際は、以下の情報をあらかじめメモしておくと診断の助けになります。

  1. 渡航国・地域・期間
  2. 食べたもの(特に生もの・魚介類・未加熱食品)
  3. 飲料水の種類(水道水か・ボトル水か)
  4. 現地で服用した薬の名前・成分
  5. 症状の開始時期と経過
  6. 同行者に同様の症状があるか

帰国後48時間以内に受診すべき症状

  • 発熱(37.5℃以上)が継続している
  • 便に血液・粘液が混じる(赤痢・カンピロバクター等の疑い)
  • 黄疸(白目や皮膚が黄色くなる)
  • 意識障害・強い倦怠感
  • 脱水症状(口の渇き・尿量減少・皮膚の弾力低下)

避けるべき成分・買ってはいけない薬

旅行者が陥りやすい誤選択

  • 抗生物質の自己判断での服用:イタリアではアモキシシリン等の抗生物質は原則処方箋が必要ですが、万一OTCで入手できたとしても、ウイルス性嘔吐・食中毒の多くには無効であり、腸内細菌叢を破壊するリスクがあります
  • 複数の制吐剤の同時服用:例えばPlasil(メトクロプラミド)とオンダンセトロンを同時に服用することは、セロトニン系・ドパミン系に重複して作用し有害事象リスクが高まります
  • 用量超過:メトクロプラミドを1回20mgを超えて服用すると、錐体外路症状(首・顔の筋肉の不随意収縮など)が出現することがあります。添付文書の用法・用量を必ず守ってください

参考文献

  1. World Health Organization (WHO) – "Travellers' diarrhoea"
    https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/diarrhoeal-disease

  2. CDC (Centers for Disease Control and Prevention) – "Travelers' Health: Italy"
    https://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/italy

  3. 外務省 海外安全情報 – イタリア
    https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_118.html

  4. AIFA(Agenzia Italiana del Farmaco)公式サイト – 医薬品情報
    https://www.aifa.gov.it/

  5. European Medicines Agency (EMA) – "Domperidone: measures to minimise cardiac safety risks"
    https://www.ema.europa.eu/en/medicines/human/referrals/domperidone-containing-medicines

  6. 厚生労働省 – 旅行者のための感染症予防情報
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html

  7. 在イタリア日本国大使館 – 医療情報
    https://www.it.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html


まとめ:イタリアでの吐き気・嘔吐への対処フロー

症状発生
   ↓
重症度チェック(本記事のチェックリスト参照)
   ↓
レベル3(軽症)→ Farmaciaでジメンヒドリナートまたはメトクロプラミド系OTC購入
   ↓
レベル2(準緊急)→ Clinica Privataまたは旅行保険アシスタンスデスクに連絡
   ↓
レベル1(緊急)→ 118または112に電話 / Pronto Soccorso(救急外来)へ
   ↓
帰国後:48時間以上症状継続 or 新たな症状 → 内科・感染症科受診(渡航歴を申告)

イタリア旅行中の吐き気・嘔吐は決して珍しくありません。しかし適切な知識と準備があれば、多くのケースは現地薬局でのOTC薬対応で旅を継続できます。本記事の情報を活用して、安全で充実したイタリア旅行をお楽しみください。


免責事項

本記事は薬剤師(博士・薬学)が執筆した情報提供を目的とするものであり、医師による診断・治療行為を代替するものではありません。症状の最終的な判断・治療については、必ず資格を持つ医師または医療専門家にご相談ください。医薬品の使用にあたっては、添付文書を必ず確認し、用法・用量を守ってご使用ください。現地の薬品情報・価格・入手状況は予告なく変更される場合があります。

監修:薬剤師(博士・薬学)

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