ポルトガルで吐き気・嘔吐になったら|現地で買える薬と薬局での買い方を薬剤師が解説

この症状でポルトガル渡航中によくある原因

ポルトガルで吐き気・嘔吐が起きる主な原因は以下の通りです:

  • 食中毒:新鮮な海産物や生ハムなど現地食での衛生管理の違い
  • 乗り物酔い:狭い旧市街の坂道運転やカラカス(ケーブルカー)での酔い
  • 時差ボケ・疲労:長時間フライト後の自律神経の乱れ
  • 胃腸の過剰反応:異なる水質、香辛料、脂肪分の多い料理への適応
  • ノロウイルスなどの感染性胃腸炎:観光地での手指衛生不十分

軽症(1回程度の嘔吐、脱水症状なし)であれば、現地薬局のOTC医薬品で対応可能です。


現地薬局で買える薬(ブランド名・成分・用量)

1. Dramamine(最も推奨)

  • 成分:ジメンヒドリナート(Dimenhydrinate)
  • 規格:50mg/錠
  • 用量:1~2錠を6時間ごと(1日最大100mg)
  • 購入形態:錠剤、チューインガム、液体
  • 特徴:乗り物酔いに特に効果的。ポルトガル薬局(Farmácia)で最も容易に入手可能

2. Travelmin(現地ブランド)

  • 成分:ジメンヒドリナート 50mg
  • 用量:1錠を8時間ごと
  • 特徴:ポルトガル製造で安価(€3~5)、信頼性が高い

3. Gravol(カナダ発祥、ポルトガルでも流通)

  • 成分:ジメンヒドリナート 50mg または メクリジン(Meclizine)25mg
  • 用量:1~2錠を4~6時間ごと
  • 特徴:児童向けシロップ剤もあり(嘔吐がひどい場合は液体がおすすめ)

4. Vertigon(スペイン製、ポルトガルでも販売)

  • 成分:メクリジン 25mg
  • 用量:1~2錠を4~6時間ごと
  • 特徴:ジメンヒドリナートより眠気が少ない

5. Plasil/Metoclopramide(制吐剤、医者の処方が基本だが薬局でも)

  • 成分:メトクロプラミド(Metoclopramide)10mg
  • 用量:1錠を6~8時間ごと(1日最大30mg)
  • 注意:長期使用は避け、強い嘔吐時のみ短期使用

現地語での症状の伝え方

ポルトガル語での表現例

英語で伝える場合:

  • "I feel nauseous"(吐き気がします)
  • "I have been vomiting"(嘔吐しています)
  • "I feel dizzy and sick"(めまいと吐き気があります)

ポルトガル語での表現例:

  • "Tenho náuseas"(ナウゼアス = 吐き気があります)
  • "Estou a vomitar"(エスタウ ア ヴォミタール = 吐いています)
  • "Viajei de autocarro e sinto-me mal"(旅行バスで気分が悪いです = 乗り物酔い)
  • "Comi algo que me fez mal"(何か食べたものが悪いです = 食中毒の可能性)

薬局での質問例:

  • "Tenho medicamento para náuseas? (Qual é o mais forte?)"(吐き気の薬はありますか?最も強いのはどれですか?)
  • "Preciso de algo para enjoo de viagem"(乗り物酔いの薬が必要です)

日本の同成分OTC(持参する場合)

ジメンヒドリナート含有製品

  • トラベルミン(小林製薬):50mg、1回1~2錠
  • センパア(ゼリア新薬):50mg液体

メクリジン含有製品

  • アネロン"ニスキャップ"(小林製薬):25.6mg、1回1~2カプセル

その他の制吐薬

  • ドンペリドン(ガスター10など):10mg、1回1錠

持参のメリット:用量が日本語で明記されており、自分に合う医薬品がわかっている場合は安心です。ポルトガルの医薬品より割安な場合も多い。


避けるべき成分・買ってはいけない薬

❌ 避けるべき成分

  1. スコポラミン(Scopolamine):強い眠気、口渇、視力障害、排尿困難を招く。処方薬の範疇で、OTCでの使用は非推奨
  2. プロメタジン(Promethazine):依存性がある鎮静薬。ポルトガルでは処方制限が増加中
  3. マグネシウム塩下剤:嘔吐と同時に下痢を招く可能性があり、脱水が加速する

❌ 偽造品・品質不良品への注意

  • ポルトガルの薬局は比較的信頼できますが、ストリートベンダーや観光地の非公式店では購入しないこと
  • 正規薬局の見分け方:緑い十字マーク(🟢 FARMÁCIA)の看板がある、営業許可書が掲示されている
  • 格安すぎるOTC医薬品は偽造品の可能性あり

即座に受診すべき危険サイン

以下の症状が見られたら、直ちに医療機関(hospital, urgência)に行ってください:

🚨 直ちに受診必須

  • 血を伴う嘔吐(鮮血または黒色便):消化管出血の可能性
  • 24時間以上止まらない嘔吐:脱水症状のリスク
  • 激しい腹痛を伴う嘔吐:急性膵炎、虫垂炎など腹部臓器の緊急事態
  • 高熱(39℃以上)+嘔吐:感染症の重症化(敗血症など)
  • 意識がぼやける、めまい、脱力感の増加:脱水症状の進行
  • 黄疸(皮膚・眼球が黄色くなる):肝炎の可能性

⚠️ 数時間以内に受診推奨

  • 8時間以上、嘔吐が止まらない
  • 水分が全く摂取できない状態
  • 激しい頭痛を伴う

🏥 ポルトガルの緊急連絡先

  • 緊急車両:112(ユーロ統一番号)
  • 非緊急医療相談:24時間ホットライン SNS 24(116-117)
  • 主要都市の大学病院:リスボン中央病院(Centro Hospitalar da Universidade de Lisboa)

まとめ

ポルトガルで吐き気・嘔吐に見舞われた場合、以下のステップで対応してください:

  1. 軽症であれば現地薬局へ:緑十字マークのファルマシア(Farmácia)を探す
  2. OTC購入の第一選択肢Dramamine(ジメンヒドリナート50mg) または Travelmin
  3. 英語もしくはポルトガル語で症状を伝える:"Tenho náuseas"で吐き気を訴えできます
  4. 用量は薬剤師に確認:自己判断で過剰摂取しない
  5. 危険サイン全7項目を記憶:血便、24時間以上の嘔吐、激しい腹痛は即受診

ポルトガルは医療インフラが整備された国です。不安であれば、躊躇なく医療機関に相談してください。事前にポルトガル語で「吐き気」「嘔吐」の表現を覚えておくと、薬局でのコミュニケーションがスムーズになります。

その他の症状も確認

→ すべての症状一覧 / ポルトガルの渡航医薬品情報

免責事項: 本ガイドは一般的な軽症対応の参考情報であり、 医学的診断の代替ではありません。 妊婦・小児・慢性疾患の方、および上記の危険サインが見られる場合は 必ず医師・薬剤師に直接ご相談ください。

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