ペルメトリン(permethrin)の国別規制:日本処方・海外OTC、疥癬シラミ外用薬の渡航ガイド

ペルメトリン(疥癬・シラミ外用)(permethrin)とは

ペルメトリンは合成ピレスロイド系の非全身吸収型外用殺虫剤で、疥癬・頭部シラミ・体部シラミ・アタマジラミならびにトコジラミ(南京虫)駆除に用いられます。日本では5%クリーム剤が処方医薬品(スミスリン等)として流通していますが、カナダ・米国・豪州ではOTC市販品として一般薬局で購入可能。濃度(1%シャンプー、5%クリーム等)・剤形・規制分類が国により大きく異なり、個人輸入の対象品としても旅行者のトラブルが絶えません。


要注意国 TOP 3

日本 🔴

処方箋が必須。市販購入は不可。スミスリンクリーム5%は医師指示下の使用のみ。入国時に既製品持ち込みは通常認められますが、大量(3本以上)は医療用医薬品の個人使用量を超える判断も有り得ます。

中国(北京・上海等) ⚪

公的な英文ガイドが少なく、税関判断が不明確。処方薬扱いの可能性が高く、開封品の持ち込みは没収リスクあり。ペルメトリンを「pesticide」と解釈する検査官もいます。

オーストラリア 🟡

薬剤師対面販売が原則。1%製品はOTC扱いですが5%は要医師処方または薬剤師指導。国境を越えての不正な製剤転売は違法。入国時の医薬品申告が厳格です。


53カ国 規制ステータス一覧

東アジア

国名 ステータス 要点
日本 🔴 処方薬(スミスリン)。3本以上は個人使用量超過
韓国 🔴 処方医薬品。皮膚科受診必須
台湾 🟡 薬局購入可。薬剤師相談受付
中国 不明。税関判断による。持ち込み不推奨
香港 🟢 OTC。薬局(Watsons他)で購入可

東南アジア

国名 ステータス 要点
タイ 🟡 薬局でOTC。医師処方書あると確実
シンガポール 🟡 薬剤師対面。Guardianなど大型薬局で販売
ベトナム 🟢 OTC。药局で容易に購入可
フィリピン 🟢 OTC。Watsons・Mercury Drug等で販売
インドネシア 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
マレーシア 🟡 薬局で販売。薬剤師相談受付
カンボジア 🟢 OTC。薬局で容易
ラオス 不明。バンコク発の医薬品推奨
ミャンマー 不明。公式流通情報なし

南アジア

国名 ステータス 要点
インド 🟡 薬局販売。医師処方書で確実
モルディブ 不明。事前医療相談推奨
ネパール 🟡 薬局販売。カトマンズ市街で入手可
スリランカ 🟡 薬局販売。コロンボ薬局で対応
バングラデシュ 🟡 薬局販売。医師処方書推奨

中東

国名 ステータス 要点
トルコ 🟡 薬局販売。処方箋不要だが医師相談推奨
エジプト 🟡 薬局販売。カイロ中心部で容易
UAE 🟡 薬局販売。医師処方書で確実
イスラエル 🟡 薬局販売。ヘブライ語ラベル確認
カタール 🟡 薬局販売。ドーハ市街で対応

北米

国名 ステータス 要点
アメリカ 🟢 OTC。Nix(1%)シャンプーはWalmart・CVS等で販売
ハワイ 🟢 OTC。CVS・Longs等で販売
カナダ 🟢 OTC。Shoppers Drug Mart等で permethrin 5% cream 販売
グアム 🟢 OTC。ABCストア等で販売
サイパン 🟢 OTC。小規模薬局で販売

中南米

国名 ステータス 要点
メキシコ 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
ブラジル 🟡 薬局販売。ポルトガル語ラベル確認
ペルー 🟡 薬局販売。リマ市街で対応

西欧

国名 ステータス 要点
フランス 🔴 処方医薬品。皮膚科受診必須
イタリア 🔴 処方医薬品。医師処方箋必須
イギリス 🟡 薬剤師対面。Boots等で販売
ドイツ 🔴 処方医薬品。ただし1%製品は薬局販売
スペイン 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
オランダ 🟡 薬局販売。薬剤師相談受付
ベルギー 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
ポルトガル 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
アイルランド 🟡 薬局販売。薬剤師相談受付
ギリシャ 🟡 薬局販売。アテネで容易
スイス 🔴 処方医薬品。医師処方箋必須

中欧

国名 ステータス 要点
チェコ 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
ハンガリー 🟡 薬局販売。ブダペスト薬局で対応
ポーランド 🟡 薬局販売。医師処方書推奨
オーストリア 🔴 処方医薬品。医師処方箋必須

北欧

国名 ステータス 要点
フィンランド 🔴 処方医薬品。医師処方箋必須
スウェーデン 🔴 処方医薬品。医師処方箋必須
ノルウェー 🔴 処方医薬品。医師処方箋必須
デンマーク 🟡 薬局販売。医師処方書推奨

オセアニア

国名 ステータス 要点
オーストラリア 🟡 薬剤師対面。1%はOTC、5%は処方
ニュージーランド 🟡 薬剤師対面。薬局で販売可


海外での同等成分の入手

主要ブランド:

  • Nix(シャンプー1%、クリーム5%):米国・カナダ・豪州のドラッグストア
  • Elimite(クリーム5%):米国(Allergan製)、処方箋要
  • Kwellada-P(カナダ、クリーム5%):Shoppers Drug Mart等
  • Dermal Therapy Scabies Lotion(豪州、クリーム5%):薬局販売
  • Lyclear(UK・EU、クリーム5%):薬局販売

東南アジア同等品: 成分名「Permethrin」でタイ・ベトナム・フィリピンの薬局に相談。ジェネリック品が安価に入手できます。


持ち込みの実務

  • 英文診断書不要だが、開封品は避ける:未開封・未使用品なら個人医薬品として申告すれば大半の国で通関
  • 紙ラベルは英文を確認:日本語のみだと税関が内容確認に手間取り、却下される可能性
  • 処方箋・診断書(英文)の効果:北欧・EU諸国・オーストラリアでは医師の英文診断書があると没収リスク低下。ただし法的効力はなく検査官の判断に委ねられます
  • 液体・ジェル剤は航空機持ち込み制限対象:シャンプー・ローション型は100ml以上で機内持ち込み不可。必ず預け荷物へ

渡航者向け Q&A

Q1: カナダ・Shoppers Drug Martでpermethrin 5% creamは処方箋なしで買えますか?

はい。カナダではpermethrin 5%クリーム(Kwellada-P等)がOTCで販売されており、処方箋不要です。ただし薬剤師が簡単な相談を行う場合があります。英語で「I have scabies(アイ ハヴ スケイビーズ)」と伝えれば対応してくれます。

Q2: 日本帰国時、海外で購入したペルメトリンを税関に申告する必要がありますか?

はい。医薬品は申告義務があります。処方箋や医師の診断書(あれば英文)を用意し、「For personal use only(フォー パーソナル ユース オンリー)」と説明してください。未開封1~2本なら通常許可されます。

Q3: 疥癬が旅行中に発症。現地医師に英語で症状を説明する方法は?

医師に「I think I have scabies. I have severe itching on my hands and wrists.(アイ シンク アイ ハヴ スケイビーズ。アイ ハヴ サヴィア イッチング オン マイ ハンズ アンド リスツ)」と伝えてください。医師が診断後、permethrin cream を処方するか、OTC品の使用を指示します。重症なら全身治療が必要な場合も。


まとめ

ペルメトリンは日本では処方薬ですが、北米・豪州・東南アジアではOTC~薬剤師対面で容易に入手可能。海外渡航中に疥癬やシラミの感染が疑われる場合、現地医療機関や薬局の利用が安全です。帰国時は未開封の医薬品なら税関申告で通常許可されますが、大量持ち込みは避けてください。

免責事項:本ページの情報は記事公開時点で確認可能な公的情報・一次情報源に基づきますが、 各国の規制は予告なく変更されることがあります。実際の渡航・持ち込みにあたっては、 必ず渡航先国の大使館・税関・公的医薬品規制機関(FDA, EMA, MHRA, PMDA 等)の 最新情報をご確認ください。

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