オーストリアに薬を持ち込む手順|BASG規制とシェンゲン医療証明書を薬剤師が解説

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オーストリアへの医薬品持ち込みルールの基本原則

オーストリアはEU加盟国であり、EU医薬品指令(Directive 2001/83/EC)に準拠した医薬品管理が行われています。国内の医薬品規制当局はBASG(Bundesamt für Sicherheit im Gesundheitswesen/連邦保健安全庁)であり、医薬品の承認・流通・持ち込みに関するガイドラインを策定しています。日本とは異なる規制が存在するため、渡航前に必ず確認が必要です。

最も重要な原則は「個人使用目的の合理的範囲内」であれば、多くの医薬品持ち込みが許可される点です。ただし「個人使用」の定義が法文上は曖昧なため、事前の確認が不可欠です。

EU域内では、医薬品の持ち込みに関して「シェンゲン協定」と「EU医薬品指令」の二層構造があります。シェンゲン圏内の移動では域内統一ルールが基本ですが、麻薬・向精神薬については各国の国内法が優先されます。オーストリアはシェンゲン加盟国ですが、麻薬関連法(Suchtmittelgesetz、SMG)は独自の厳しい規制を持っており、この点は日本人渡航者がとくに注意すべき領域です。

EU規制の観点から補足すると、オーストリアに持ち込む医薬品が「EMAまたは国内当局(BASG)で承認された成分」であれば、税関での説明がスムーズになる傾向があります。反対に、日本固有の医薬品成分(クレオソート、センナ系の組み合わせ処方など)は、欧州薬局方(European Pharmacopoeia)に収載されていない場合があり、成分リストの準備がより重要になります。

以下の医薬品別の持ち込みルールを順守しましょう。


処方薬の持ち込み手続き

必要な書類と事前準備

処方薬を持ち込む場合、英文の処方箋またはドクターレター(医師による診断説明書)が必須です。オーストリア入国時の税関検査で求められる場合があります。書類は正本(原本)が理想ですが、コピーでも対応できるケースがほとんどです。ただし公証不要です。

以下の情報を記載した英文書類を用意してください:

  • 患者氏名(パスポート記載名と同じ)
  • 医師名、連絡先、医療機関名
  • 診断名(必須ではありませんが、検査官の判断を助けます)
  • 医薬品名(一般名と商品名の両方)
  • 用量・用法(例:1回1錠、1日3回)
  • 処方期間または処方日付
  • 医師署名・医療機関の公印(あれば理想的)

薬剤師メモ:日本の医師に英文処方箋(English Prescription Letter)またはドクターレターの作成を依頼しましょう。費用は医療機関により異なりますが、目安として1,000〜3,000円程度です。処方箋でなくドクターレターでも構いません。一般的に2〜3週間の作成期間が必要なため、出発1ヶ月前の準備をお勧めします。

シェンゲン医療証明書について

麻薬・向精神薬に分類される処方薬を携行する場合、シェンゲン協定加盟国間の移動では「シェンゲン麻薬証明書(Schengen Certificate for Carrying Controlled Medicines)」が必要です。この証明書は日本ではなく、渡航先の大使館ではなく、渡航元の患者が主治医とともに準備する書類であり、一部の加盟国では発行窓口が異なります。オーストリアへの入国については、主治医が発行する英語の医師証明書が実質的にこの役割を果たすことが多いですが、厳密にはBASGまたはオーストリア大使館への事前確認を推奨します。

証明書には、一般的に以下の内容が求められます。

  • 患者の氏名・生年月日・パスポート番号
  • 疾患名と医療上の必要性
  • 医薬品名(INN一般名)・投与量・携行量
  • 旅行期間・渡航先国
  • 発行医師の署名・連絡先・医療機関の公印

処方薬の持ち込み可能量

オーストリアの税関ガイドラインでは、個人使用分として処方箋に記載された用量の3ヶ月分までが許可範囲の目安とされています。ただし実際の判断は税関検査官の裁量によるため、滞在期間に合わせた必要量を準備し、書類で説明できるようにしておくことが最善です。

薬のカテゴリー 持ち込み可能量(目安) 備考
一般処方薬 3ヶ月分 英文処方箋が必須
インスリン・生物製剤 必要量全量 冷蔵保管ギアの携帯推奨
医療用貼付剤・外用薬 常識的範囲 医師からの説明書があれば確実
麻薬・向精神薬 滞在期間分(30日以内が目安) シェンゲン証明書または医師証明書が必須

インスリン・生物製剤の取り扱い

インスリン製剤や自己注射製剤(エピペン、抗体医薬等)を携行する場合は、機内持ち込みと受託手荷物の両方で追加ルールがあります。液体制限(100ml/容器)の例外として、「医療目的の液体」は制限外とされていますが、必ず医師の証明書と処方箋を提示できるようにしてください。また、冷蔵保管が必要な製剤(インスリン、一部の生物製剤)については、保冷バッグ・保冷剤の機内持ち込みが認められています。保冷剤は凍結状態では液体扱いになる場合があるため、ジェルタイプの保冷剤は半解凍状態が望ましいとされています(航空会社・空港のガイドラインを都度確認してください)。


市販薬の持ち込みルール

一般的な総合感冒薬・胃腸薬

アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリンなどの一般的な解熱鎮痛薬は市販薬として広く認められており、持ち込みは通常問題ありません。ただしオーストリアではパッケージのまま持ち込むことが重要です。以下に代表的な日本の市販薬の持ち込み状況をまとめました。

医薬品名 主成分(一般名) 持ち込み可否 持ち込み量の目安
ロキソニンS 🛒 ロキソプロフェンナトリウム水和物 1ヶ月分が目安
バファリンA アスピリン・ダイアルミネート 1ヶ月分が目安
ガスター10 🛒 ファモチジン 1ヶ月分が目安
ストッパ下痢止めA ロペラミド塩酸塩 医師の英文説明書推奨
正露丸 クレオソート・ゲンチアナ末ほか 少量であれば可(成分リスト必携)
浅田飴 甘草末ほか漢方成分 常識的範囲
アレグラFX 🛒 フェキソフェナジン塩酸塩 1ヶ月分が目安
ロキソニンSプレミアム ロキソプロフェン・酸化マグネシウムほか 1ヶ月分が目安

薬剤師メモ(ロペラミドについて):ロペラミド塩酸塩(ストッパ下痢止めAなどに含有)は、オーストリアをはじめEU諸国では処方箋が必要な医薬品(Rx)に分類されています。日本ではOTCとして販売されていますが、EU域内での規制分類が異なるため、税関で問題になる可能性があります。医師からの英文説明書を用意するか、持ち込みを見送り現地でロペラミド処方を受ける選択肢も検討してください。

薬学的解説:主な市販薬の機序と特性

ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニンS) プロドラッグ型のプロピオン酸系NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)です。消化管で吸収後、肝臓でトランス-OH体へ代謝されてCOX-1/COX-2を非選択的に阻害します。アスピリンと異なりプロドラッグ構造のため胃粘膜への直接刺激が比較的少ないとされますが、空腹時の服用は避けてください。半減期は約1.3時間と短く、4〜6時間ごとの服用が標準です。食後の吸収はやや遅延しますが効果の安定性は向上します。

ファモチジン(ガスター10) H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)です。胃壁細胞のH2受容体を競合的に阻害し、基礎胃酸分泌・ヒスタミン刺激による酸分泌を抑制します。プロトンポンプ阻害薬(PPI)と比較して即効性があり、食前30〜60分の服用が効果的です。オーストリアでも同成分(ファモチジン)製品が薬局で入手可能なため、持参量が不足した場合は現地薬局に相談できます。

フェキソフェナジン塩酸塩(アレグラFX) 第二世代の非鎮静性H1受容体拮抗薬です。血液脳関門の透過性が低く、中枢神経系への影響が少ないため、眠気を起こしにくい特性があります。オーストリア渡航中のレンタカー運転や観光でも支障が少ない抗ヒスタミン薬として選択肢になります。

市販薬を持ち込む際の原則

  • 元のパッケージ(商品名・成分表示が見える状態)で持ち込む:ピルケースへの移し替えは医薬品と識別が困難になり、税関検査で問題になるリスクがあります
  • 使用説明書(添付文書)を同封:日本語のものでも可。成分名を英語で補記すると理想的です
  • 自分の名前を記載した医薬品リストを作成し、荷物に添付:検査官が内容を確認する際に大きく役立ちます
  • 総量が「個人使用の合理的範囲」を超えないよう注意:同一成分を複数製品で携行する場合はとくに注意が必要です

持ち込み禁止・要注意医薬品

厳格に禁止されている医薬品

オーストリアを含むEUでは、以下の医薬品は適切な証明書なしに持ち込まないでください。適切な証明書がなければ税関で没収され、規制薬物については罰則の対象となる可能性があります。

1. 向精神薬・麻薬性医薬品

オーストリアのSuchtmittelgesetz(SMG:麻薬・向精神薬規制法)は、国連の麻薬単一条約・向精神薬条約に対応した厳格な規制を設けています。

  • 医療用麻薬:モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル貼付剤など。ターミナルケアや慢性疼痛での使用者が携行する場合、医師による証明書とSMGに基づく事前申請が必要になることがあります。
  • コデイン高含有製剤:日本のOTC咳止めの一部に含まれるジヒドロコデインリン酸塩は、含有量・製品により規制分類が異なります。コデインリン酸塩・ジヒドロコデインリン酸塩を含む製剤は、成分名と含有量を必ず確認したうえで、医師の証明書を用意してください。
  • 睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系):トリアゾラム(ハルシオン)、ニトラゼパム、フルニトラゼパム(ロヒプノール)などは、向精神薬に分類されます。日本では処方可能なこれらの薬剤もオーストリアでは同様に向精神薬扱いであり、正規の処方証明書なしに所持することは規制対象となる可能性があります。
  • ADHD治療薬:メチルフェニデート塩酸塩(リタリン、コンサータ)はオーストリアでも存在しますが、向精神薬として厳しく管理されています。携行には医師の証明書が不可欠です。

薬剤師メモ(睡眠薬の代替):睡眠導入剤が旅行中に必要な場合、抗ヒスタミン薬成分(ジフェンヒドラミン塩酸塩)を含む一時的な睡眠補助薬(日本ではドリエルなど)は、ベンゾジアゼピン系ではないためより持ち込みリスクが低い選択肢です。ただし翌日の眠気・口渇等の副作用に注意してください。連続使用は推奨されません。

2. 日本独自の一般用医薬品で注意が必要な成分

成分名 含有される主な製品カテゴリー 注意理由
ジヒドロコデインリン酸塩 一部の総合感冒薬・咳止め EU域内での規制分類が製品によって異なる
コデインリン酸塩 一部の咳止め・鎮痛薬 向精神薬に準じた規制の可能性
エフェドリン・プソイドエフェドリン 一部の鼻炎薬・総合感冒薬 前駆体化学物質として規制対象国あり
フェニレフリン塩酸塩 鼻充血除去薬 比較的問題は少ないが成分確認は必要
クロルフェニラミンマレイン酸塩 旧型総合感冒薬 第一世代抗ヒスタミン薬;眠気に注意

医師から説明書がないと持ち込みが難しい医薬品

医薬品カテゴリー 理由 推奨対策
外用ステロイド薬(強力なもの) ステロイド濃度によって規制分類が異なる 医師の英文説明書を用意
痔疾用薬(ステロイド含有) 内容成分の判定が複雑 医師の英文説明書を用意
冷感・温感湿布薬 医薬品か化粧品かの判定が曖昧な場合あり 元パッケージ+添付文書を持参
漢方薬・生薬製剤 欧州薬局方未収載成分が含まれる場合がある 成分一覧を英語で記載したリスト持参
経口ホルモン剤(ピル・HRTなど) 処方医のもとでの使用であることを証明 必ず英文処方箋を用意
眼科用点眼薬(処方品) 用途・成分の説明が求められる場合あり 医師の英文説明書と処方箋を用意

薬学的解説:ベンゾジアゼピン系薬剤の規制と作用機序

ベンゾジアゼピン系薬剤(BZD)はGABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に作用し、Cl⁻チャネルの開口頻度を増大させることで中枢神経抑制を示します。抗不安・催眠・筋弛緩・抗けいれん作用を持ちます。依存性・身体耐性・離脱症状のリスクから、多くの国で向精神薬として厳格に管理されています。

フルニトラゼパムは強力な催眠作用を持つBZDであり、悪用リスクの観点から一部の国(米国など)では通常のBZDより厳しく規制されています。オーストリア・EU域内でも処方箋管理下で厳しく管理されており、証明書なしの携行は規制に抵触するリスクがあります。


具体的な持ち込み品リストの作成方法

チェックリスト形式のリスト作成

オーストリア入国時に税関職員に提示するため、以下の形式でリストを作成しましょう。英文リストと日本語リストの2部を準備し、税関検査時に英文を提出することをお勧めします。A4一枚にまとめておくと、検査官が内容を素早く確認できます。

---Medical Declaration for Austria Entry---
Name: [フルネーム(パスポートと同表記)]
Passport No.: [パスポート番号]
Date of Birth: [生年月日]
Stay Duration: [入国日〜出国日]
Purpose of Visit: Tourism / Business

【Prescription Medications (処方薬)】
1. Medication Name (Brand / INN): [商品名 / 一般名(INN)]
   Active Ingredient: [成分名]
   Dosage: [1回用量・1日回数]
   Quantity Carried: [数量・日数分]
   Purpose: [使用目的(例:Type 2 Diabetes management)]
   Doctor's Letter Attached: Yes / No

【OTC Medications (市販薬)】
1. Product Name: [商品名]
   Active Ingredient: [成分名]
   Quantity: [数量]
   Purpose: [用途(例:For headache / cold relief)]

I declare that all medications listed above are for personal use only.
Signature: ___________  Date: ___________

税関・空港検査での対応方法

入国時の申告手続き

オーストリアの空港(ウィーン国際空港 / Flughafen Wien Schwechat など)に到着時の対応:

  1. EU域外から入国する場合、税関申告書(Customs Declaration Form)が配布される場合があります。医薬品の欄に記入してください。
  2. 医薬品持ち込み時は申告書の「Medical Supplies」「Medications」の欄にチェックを入れます。
  3. 検査官から質問されたら、英文医薬品リストと処方箋を落ち着いて提示します。
  4. 用途を簡潔に英語で説明します。

使える英語フレーズ例:

  • I have prescription medications for personal use.(アイ ハヴ プレスクリプション メディケーションズ フォー パーソナル ユーズ)
  • Here is my doctor's letter.(ヒア イズ マイ ドクターズ レター)
  • I have a list of all my medications.(アイ ハヴ ア リスト オブ オール マイ メディケーションズ)
  • These are for my diabetes / hypertension / asthma.(ディーズ アー フォー マイ ダイアビーティーズ / ハイパーテンション / アズマ)

薬剤師メモ:オーストリア税関(Zollamt)は比較的寛容な対応をすることが多いですが、検査官の判断は個別事情によります。疑わしい医薬品がある場合は、事前にオーストリア大使館(在日オーストリア大使館)またはBASGに照会することを強くお勧めします。

トラブル時の対応

医薬品が税関で止められたり、問題が生じた場合は以下の対応を検討してください。

  • 税関職員に英語で理由を確認するCould you please explain why this medication cannot be brought in?(クッド ユー プリーズ エクスプレイン ホワイ ディス メディケーション キャノット ビー ブロート イン?)
  • 医薬品の代替品の相談:オーストリアの薬局(Apotheke)では同成分の代替品を案内してもらえることがあります。処方薬が必要な場合は、現地のかかりつけ医(Allgemeinmediziner)への受診が必要です。
  • 日本大使館への連絡(緊急時):在オーストリア日本国大使館 ☎ +43-1-531-92-0

オーストリアで医薬品を購入する際の情報

薬局(Apotheke)について

オーストリアで市販薬が必要な場合、薬局(Apotheke)で購入可能です。夜間・休日は当番薬局制度(Nacht- und Feiertagsdienst)があり、都市部では24時間対応薬局が輪番で開いています。

  • 通常営業時間:平日8:00〜18:30頃、土曜9:00〜12:00頃(店舗により異なる)
  • 処方薬の入手:オーストリアの医師から処方箋(Rezept)を取得してから薬局へ
  • 英語対応:ウィーン・グラーツ・ザルツブルクなど大都市の薬局では英語が通じることが多い
  • 当番薬局の調べ方:店頭の掲示板に当日の当番薬局情報が掲示されています

現地で入手できる医薬品(成分名ベース)

オーストリアでは以下の成分を含む医薬品が薬局で入手可能です。架空のブランド名は記載しません。

成分名(INN) 用途 入手区分
イブプロフェン(ibuprofenイブプロフェン 解熱鎮痛・抗炎症 薬局OTC
パラセタモール / アセトアミノフェン(paracetamolパラセタモール 解熱鎮痛 薬局OTC
アスピリン(acetylsalicylic acid) 解熱鎮痛・抗血小板 薬局OTC
ロラタジン(loratadineロラタジン 抗アレルギー 薬局OTC
ファモチジン(famotidineファモチジン 胃酸分泌抑制 薬局OTC
オメプラゾール(omeprazoleオメプラゾール プロトンポンプ阻害 低用量はOTC / 高用量はRx
ロペラミド(loperamideロペラミド 止痢 処方箋必要(Rx)
セトリジン(cetirizineセチリジン 抗アレルギー 薬局OTC

薬剤師メモ:欧州ではパラセタモール(paracetamolパラセタモール)がアセトアミノフェンの欧州一般名(INN)です。日本でいうアセトアミノフェン製品と同成分と理解して差し支えありません。

薬局でのコミュニケーション例

  • I need something for a headache.(アイ ニード サムシング フォー ア ヘッドエイク)
  • Do you have ibuprofen?(ドゥ ユー ハヴ アイブプロフェン?)
  • I'm allergic to aspirin.(アイム アレルジック トゥ アスピリン)
  • I take blood thinners. Is this safe?(アイ テイク ブラッド シナーズ。イズ ディス セイフ?)

出発前の準備チェックリスト

持ち込み医薬品の準備完了の確認用です。出発2〜4週間前に確認することをお勧めします。

  • □ 処方薬:英文処方箋またはドクターレターを主治医に依頼・取得
  • □ 処方薬:持ち込み量が3ヶ月分以内か、もしくは滞在日数分に収まっているか確認
  • □ 向精神薬・麻薬類:シェンゲン証明書または医師証明書が必要か確認(BASGまたは大使館へ照会)
  • □ 市販薬:すべて元のパッケージ(商品名・成分表示あり)を保持
  • □ 医薬品リスト(英文・日本語)を各2部作成
  • □ 医薬品の添付文書(使用説明書)を揃える
  • □ 禁止・要注意成分(コデイン系、BZD系など)が含まれていないか最終確認
  • □ パスポート記載氏名と書類記載氏名が完全に一致しているか確認
  • □ インスリン・生物製剤:保冷バッグ・保冷剤を準備
  • □ 旅行保険(海外疾病補償付き)に加入しているか確認
  • □ 不明な医薬品は出発前にオーストリア大使館またはBASGに照会

まとめ

  • 処方薬は必ず英文処方箋またはドクターレターを用意し、3ヶ月分以内(滞在期間分)を目安に
  • シェンゲン医療証明書は向精神薬・麻薬類を携行する際に必要。主治医と早期に相談すること
  • 市販薬は元のパッケージのまま持ち込み、英文の成分リストと添付文書があると安心
  • 向精神薬・ベンゾジアゼピン系・コデイン高含有製剤は証明書なしに持ち込まない
  • ロペラミドはEUでは処方薬扱いの場合があることに注意
  • 医薬品リストを英文で作成し、入国時に提示できる状態に
  • 入国時に疑わしい医薬品がある場合は、事前にオーストリア大使館・BASGに相談
  • オーストリアで追加の医薬品が必要な場合、現地の薬局(Apotheke)に相談可能。同成分の代替品が入手できるケースが多い
  • 不確かな情報は必ず最新情報を外務省・オーストリア大使館・BASGで確認してください

参考文献

  1. European Commission. "Directive 2001/83/EC of the European Parliament and of the Council on the Community code relating to medicinal products for human use." EUR-Lex. https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A32001L0083

  2. Bundesamt für Sicherheit im Gesundheitswesen (BASG). "Arzneimittelrecht." BASG Official Website. https://www.basg.gv.at/arzneimittel

  3. 厚生労働省. 「海外への医薬品の持ち込み・持ち出しに関する情報」. 厚生労働省医薬・生活衛生局. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121467.html

  4. International Narcotics Control Board (INCB). "Travellers' Advisory: Carrying Controlled Substances." INCB. https://www.incb.org/incb/en/travellers/country-regulations.html

  5. 外務省. 「海外安全情報(オーストリア)」. 外務省海外安全ホームページ. https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_003.html

  6. European Medicines Agency (EMA). "Medicines" – EMA Product Database. https://www.ema.europa.eu/en/medicines

  7. WHO. "Access to controlled medicines." World Health Organization. https://www.who.int/medicines/access/controlled-substances/en/


監修:薬剤師(博士(薬学))

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