WHO パンデミック協定の病原体アクセス・便宜協議文案、7月期限での決定を要請

WHO パンデミック協定「病原体アクセス・便宜協議」の年内決定を要請

WHO事務局長テドロス・アダノム・ゲブレイエスス氏およびブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領は、各国指導者に対し、パンデミック協定の最終交渉に政治的決定を促す書簡を発表しました。

協定の背景と進捗状況

COVID-19パンデミックにおいて、推計2,000万人が亡くなったことを受け、各国は2025年5月にWHOパンデミック協定を採択。しかし、協定が発効するには、病原体アクセス・便宜協議(PABS)附属書の完成が必須です。この部分は、危険な病原体の遺伝情報共有と、ワクチン・治療薬の利益配分を規定するものです。

主要な交渉課題

書簡では以下3点を指導者に要請しています:

  1. 政治的意思の表明:技術的協議のみでなく、各国首脳による優先化と交渉官への柔軟性付与が必要
  2. 衡平性の原則:病原体を迅速に共有した国が、開発されたワクチン・治療薬に優先アクセスできる保証
  3. 緊急性の認識:次のパンデミックは10年以内に発生する確率が約25%と推定される

交渉期間と期限

次回交渉会合は2026年7月6日~17日に開催予定。書簡では、この回を「マイルストーン」ではなく「期限」と明示し、協議の完結を求めています。

協定と各国主権について

書簡では、パンデミック協定がロックダウンやワクチン接種義務化などをWHOに決定権を与えないことを明記。各国の主権は保持されることが強調されています。

薬剤師メモ
パンデミック時の医療用医薬品・ワクチンの国際的流通ルール整備は、渡航者の健康維持に直結します。こうした協定が完成することで、将来のパンデミック対応が迅速化され、グローバル・ヘルスセキュリティが向上する見込みです。渡航前には各国・地域の最新ワクチン接種勧告の確認をお勧めします。

出典(一次情報)

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