CDC「Global Polio」レベル2勧告の概要
米国疾病予防管理センター(CDC)は2026年9月23日、ポリオウイルスが循環している国・地域に関する渡航health notice(レベル2:Practice Enhanced Precautions)を更新しました。CDCは「海外渡航の前に、ポリオワクチンの接種が最新の状態であることを確認してください」と呼びかけています。
対象として挙げられている国・地域(CDC原文より)
アフガニスタン、アルジェリア、ベナン、カメルーン、チャド、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、ソマリア、イエメン、スーダン、アンゴラ、エチオピア、南スーダン、ジブチ、ドイツ、英国(イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランド)、パプアニューギニア、中央アフリカ共和国、タンザニア(ザンジバル含む)、ラオス、ナミビア、マリ、マラウイ、ザンビア、トーゴ、イスラエル、ヨルダン川西岸地区・ガザ。
欧州の国が含まれているのは、患者発生ではなく下水などの環境サーベイランスでウイルスが検出された経緯によるものです。旅行そのものを控えるべきというレベルではありませんが、接種歴の確認は欧米旅行でも意味があります。
渡航前に確認したいこと
- 母子手帳や予防接種記録で、ポリオ(不活化ポリオ、四種・五種混合など)の接種回数を確認する
- 記録が不明、または定期接種を完了していない可能性がある場合は、渡航前に医療機関へ相談する
- 長期滞在や流行国での活動予定がある場合、追加接種の必要性について医師の判断を仰ぐ
- 手洗いや安全な飲食(加熱調理されたもの、安全な水)といった基本的な衛生対策を併せて行う
薬剤師メモ 日本では1975〜1977年度生まれの方を中心に、ポリオ抗体の保有率が比較的低い年齢層があることが知られています。また2012年以前は生ワクチン(OPV)による定期接種で、接種回数が規定に届いていないケースもあります。接種の必要性・回数・間隔の判断は医師が行いますので、記録を持参してトラベルクリニックや予防接種外来へ早めにご相談ください。ワクチンは在庫確認や予約が必要なことが多く、出発の4〜6週間前の相談が安心です。なお、ここで紹介した内容はCDCの公開情報の要約であり、個別の治療・接種判断に代わるものではありません。
出典:CDC Travel Health Notice「Level 2 – Global Polio」(2026年9月23日更新)