ご質問
ハワイやパラオへの渡航を予定しており、日焼け止めを持ち込みたいと考えています。SNSで「日焼け止めの成分が規制されている」という情報を見かけたのですが、どの成分が問題なのか、また日本の日焼け止めの表示基準は海外でも通用するのか教えてください。
薬剤師からの回答
ハワイとパラオでは、サンゴ礁保護を目的として特定の日焼け止め成分の使用が禁止されています。オキシベンゾン(oxybenzone) と オクチノキサート(octinoxate) の2成分が主な規制対象で、これらを含む日焼け止めの所持・使用は罰則の対象となる可能性があります。また、同じ成分でもSPF(紫外線防止指数)の表示基準は国により異なるため、購入時に確認が重要です。
規制対象となりやすい成分
| 成分名(英語) | 日本での表記例 | ハワイ | パラオ | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| Oxybenzone | オキシベンゾン | 禁止 | 禁止 | サンゴ白化の原因 |
| Octinoxate | オクチノキサート | 禁止 | 禁止 | サンゴ白化の原因 |
| Avobenzone | アボベンゾン | ◎ | ◎ | サンゴへの影響が少ない |
| Zinc oxide | 酸化亜鉛 | ◎ | ◎ | 鉱物系(推奨) |
| Titanium dioxide | 酸化チタン | ◎ | ◎ | 鉱物系(推奨) |
日本で購入する際の確認ポイント
日本の市販日焼け止めの成分表示を確認する際は、以下をチェックしてください。
- 紫外線吸収剤欄に「オキシベンゾン」「オクチノキサート」の記載がないか確認
- 「紫外線散乱剤使用」「ノンケミカル」と表記された製品を選ぶと安全
- SPF値は日本では「SPF50+」が上限表示ですが、海外では「SPF100」という表記も存在(実際の効果差は小さい)
SPF表示の国際差
SPF値の定義自体は国際的にほぼ同じですが、上限表示が異なります。
- 日本:SPF50+が最高表示(50以上は「+」で統一)
- USA:SPF100まで個別表示可能
- EU:SPF50+が最高表示
- 豪州:SPF50+が最高表示
日本でSPF50+と表記されている製品でも、渡航先によっては同じ処方が「SPF80」などと表記されている可能性があります。
実務的な補足
日本からの持ち込みについては、液体・ジェル状の日焼け止めは機内持ち込み荷物の液体制限(100ml以下)の対象となります。スプレータイプは液体に分類されるため、さらに火気危険性の理由から持ち込み禁止です。
現地でおすすめの探し方(英語で確認する際)
- 店員に「Do you have any reef-safe sunscreen?(リーフセーフなサンスクリーン、ありますか?)」と尋ねる
- 成分表の「Active Ingredients(有効成分)」欄に「Zinc Oxide(酸化亜鉛)」「Titanium Dioxide(酸化チタン)」のいずれかが含まれているか確認
- 「Contains no Oxybenzone or Octinoxate(オキシベンゾン・オクチノキサート不含)」の表記を探す
まとめ
ハワイ・パラオ渡航時は、日焼け止めの成分確認が法的・環境的な観点から重要です。特にオキシベンゾン・オクチノキサートは日本でも販売されているため、購入前に必ず成分表示を確認してください。SPF表示の上限値が国により異なることも念頭に置き、現地での購入も視野に入れると安心です。
本回答は一般的な情報提供であり、個別の医学的判断は主治医または薬剤師にご相談ください。