Q. 海外の薬局で症状を英語で説明するときと、OTC医薬品の有効成分を正しく見分けるコツを教えていただけますか?

ご質問

海外旅行中、ホテルで体調が悪くなり現地の薬局を訪れたとき、うまく症状を説明できずに困ったことがあります。また、棚に並ぶOTC医薬品の箱に書かれた成分表示も、英語で何を見ればよいのかわかりません。薬局員に正確に症状を伝え、正しい医薬品を選ぶための英語表現と成分の見分け方を教えていただけますか?

薬剤師からの回答

海外の薬局では、英語で自分の症状をシンプル・正確に伝えることが、適切なOTC医薬品選択の第一歩です。一般的な症状は定型フレーズで表現でき、OTC医薬品の成分表示には 「Active Ingredient」「Strength」「Dosage」 といった決まった英語ラベルが使われています。これらのポイントを押さえると、言語の壁を最小化して安全に医薬品を購入できます。

症状を伝える英語フレーズ集

渡航者が遭遇しやすい症状と、薬局で使える最小限の英語表現です。

症状・状態 英語フレーズ カタカナ発音
風邪 I have a cold. / I'm catching a cold. アイ ハヴ ア コールド / アイム キャッチング ア コールド
咳が出ている I have a cough. / I'm coughing a lot. アイ ハヴ ア コフ / アイム コフィング ア ロット
のど痛 My throat is sore. / I have a sore throat. マイ スロート イズ ソア / アイ ハヴ ア ソア スロート
頭痛 I have a headache. アイ ハヴ ア ヘッデイク
腹痛・下痢 I have stomach pain. / I have diarrhea. アイ ハヴ スタマック ペイン / アイ ハヴ ダイアリア
吐き気 I feel nauseous. / I feel sick. アイ フィール ノーシャス / アイ フィール シック
鼻づまり My nose is stuffy. / I have nasal congestion. マイ ノーズ イズ スタッフィ / アイ ハヴ ネイザル コンジェッション
花粉症・アレルギー I have allergies. / I have hay fever. アイ ハヴ アレルジーズ / アイ ハヴ ヘイ フィーバー
皮膚のかゆみ My skin is itchy. / I have a rash. マイ スキン イズ イッチー / アイ ハヴ ア ラッシュ

薬局での会話例

薬局員: Can I help you?(キャン アイ ヘルプ ユー?)

あなた: I have a headache and fever. Do you have any painkillers?
       (アイ ハヴ ア ヘッデイク アンド フィーバー。ドゥ ユー ハヴ エニー ペインキラーズ?)

薬局員: We have ibuprofen and paracetamol. Do you prefer one?
       (ウィ ハヴ アイブプロフェン アンド パラセタモール。ドゥ ユー プリファー ワン?)

あなた: What's the difference? Which is better for me?
       (ホワッツ ザ ディファレンス?ホイッチ イズ ベター フォー ミー?)

OTC医薬品の成分表示の読み方

欧米・アジアの薬局で売られるOTC医薬品には、必ず有効成分が英語で表示 されています。以下のポイントで見分けます。

1. 「Active Ingredient」欄を確認する

  • 箱や瓶の側面に 「Active Ingredient」「Active Ingredients」 というラベルがある
  • その下に、成分の英名と含有量(例: "Ibuprofenイブプロフェン 200 mg per tablet")が記載
  • 複数成分がある場合もあります(例: "Acetaminophenアセトアミノフェン 500 mg + Ibuprofenイブプロフェン 200 mg")

2. 日本で使う成分と海外名の対応表

海外のOTC医薬品で見かけやすい有効成分と、日本での対応品を示します。

海外の成分英名 日本での対応成分 一般的な用途 見つけやすい国
Paracetamolパラセタモール アセトアミノフェン 解熱鎮痛 欧州・アジア・豪州
Acetaminophenアセトアミノフェン アセトアミノフェン 解熱鎮痛 米国・カナダ
Ibuprofenイブプロフェン イブプロフェン 解熱鎮痛・抗炎症 全世界で一般的
Aspirinアスピリン アスピリン 解熱鎮痛・血栓予防 全世界で一般的
Diphenhydramineジフェンヒドラミン ジフェンヒドラミン 抗ヒスタミン(アレルギー・咳止め) 米国・オーストラリア
Dextromethorphan (DXM) デキストロメトルファン 咳止め 米国・カナダ
Loratadineロラタジン ロラタジン 抗ヒスタミン(アレルギー) 全世界で一般的
Omeprazole オメプラゾール 胃酸低下・逆流性食道炎 全世界で一般的
Loperamideロペラミド ロペラミド 下痢止め 全世界で一般的
Bismuth subsalicylate サリチル酸ビスマス 下痢・腸トラブル 米国

3. 「Strength」と「Dosage」の違いを理解する

  • Strength = 1回分(1錠など)に含まれる有効成分の量(例: "200 mg")
  • Dosage = 1日あたりの用量や用法(例: "Take 1 tablet every 4-6 hours. Maximum 6 tablets per day")

4. 妊娠中・小児の使用可否を確認する

  • 箱や説明書に 「Not recommended for pregnant women」「Not suitable for children under 12" などの注記がある
  • 薬局員に直接「Is this safe for me?」「Can I take this if I'm 〜?」と聞くのが確実

成分ラベルの読み方・実例

欧米で売られている一般的なOTC痛み止めの表示例です。

┌─────────────────────────────┐
│  IBUPROFEN 200 mg TABLETS   │
├─────────────────────────────┤
│ Active Ingredient:          │
│ Ibuprofen USP 200 mg        │
│                             │
│ Dosage & Administration:    │
│ Adults and children 12+ :   │
│ Take 1-2 tablets by mouth   │
│ every 4-6 hours as needed   │
│ Do not exceed 6 tablets     │
│ in 24 hours                 │
│                             │
│ Warnings:                   │
│ Not recommended if pregnant │
│ May cause stomach upset     │
└─────────────────────────────┘

薬局員に質問する際の英語

  • 「Do you have any painkillers?」(ドゥ ユー ハヴ エニー ペインキラーズ?) → 「痛み止めはありますか?」最も基本的な聞き方

  • 「What's your recommendation?」(ホワッツ ユア リコメンデーション?) → 「何をおすすめしますか?」薬剤師推奨品を引き出しやすい

  • 「What's the active ingredient?」(ホワッツ ザ アクティヴ イングリディエント?) → 「有効成分は何ですか?」成分を確認したいとき

  • 「Is this safe for me? I have 〜.」(イズ ディス セーフ フォー ミー?アイ ハヴ 〜) → 「私でも安全ですか?私は〜があります」既往症や妊娠を伝えるとき

  • "Can I take this with my other medications?"(キャン アイ テイク ディス ウィズ マイ アザー メディケーションズ?) → 「他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?」併用確認

実務的な補足

まとめ

海外の薬局での最小限の英語力は、症状を簡潔に伝える基本フレーズと、有効成分(Active Ingredient)をラベルから見つけるスキルで十分対応できます。パラセタモール・イブプロフェン・ロラタジンなど、世界中で一般的に使われるOTC成分を覚えておくことで、地域や言語を問わず必要な医薬品に辿り着きやすくなります。事前に症状別の英語表現と成分名を準備しておくと、現地での買い間違いやトラブルをグッと減らせます。

本回答は一般的な情報提供であり、個別の医学的判断は主治医または薬剤師にご相談ください。

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