Q. 海外で処方された抗菌薬(ジスロマックなど)の服用後、腸内細菌のバランスが崩れるリスクはありますか?整腸剤の選び方を教えてください。

ご質問

渡航中に処方された抗菌薬(マクロライド系やフルオロキノロン系など)を飲むと、腸内の善玉菌も一緒に失われると聞きました。特にジスロマック(アジスロマイシン)のような広域抗菌薬を服用した後、下痢や消化不良を防ぐために整腸剤は必要ですか?また、海外で購入する際の選び方がわかりません。

薬剤師からの回答

ご指摘の通り、抗菌薬は病原菌だけでなく腸内の有益菌(乳酸菌やビフィズス菌)も同時に減少させるため、下痢や腹部不快感のリスクが高まります。これを「抗菌薬関連下痢」と呼びます。OTC整腸剤は有益菌を補給する予防的なアプローチとして一般的に推奨されていますが、個人の状況や処方内容によって必要性が異なるため、処方医の指示を確認することが最優先です。海外での購入時は、菌種・生菌数・保管条件を確認し、信頼できる薬局を選ぶことが品質保証につながります。

抗菌薬と腸内細菌バランスの関係

項目 影響の程度 下痢リスク 回復期間
マクロライド系(ジスロマック等) 中程度 中程度 1~2週間
フルオロキノロン系(レボフロキサシン等) 2~4週間
ペニシリン系 軽度 軽度 3~7日
セファロスポリン系 軽度~中程度 軽度~中程度 1~2週間

海外での整腸剤選択時の実務チェックリスト

  1. 菌種の確認

    • ビフィズス菌、ラクトバシラス属(乳酸菌)、酪酸菌が主流
    • 単一菌種より複数菌種の方が効果的とされる傾向
  2. 生菌数の確認

    • 一般に10⁶~10⁹ CFU/製品が効果期待の目安
    • 包装に「CFU」または「Colony Forming Units」と記載がある
  3. 保管方法の確認

    • 冷蔵保存が必要な製品か常温保存か
    • 旅行中の温度管理が実現できるか検討
  4. 添加物・アレルゲンの確認

    • 乳糖(乳不耐症者注意)、グルテン、人工甘味料の有無

実務的な補足

抗菌薬との飲み方のポイント

  • 抗菌薬と整腸剤の同時服用:一般に問題ないとされていますが、抗菌薬が生菌も殺すため、効果を最大化するには抗菌薬終了後の飲用開始が推奨されることが多い
  • 飲用期間:抗菌薬終了後、1~2週間程度継続するのが一般的
  • 保存期限切れ・変色・異臭:生菌製品のため劣化しやすい。疑問があれば新しいものを購入する

日本への持ち込み

整腸剤(OTC プロバイオティクスサプリメント)は、通常、個人使用量(1~2ヶ月分程度)なら輸入可能です。ただし、含有成分が日本で未承認の場合、税関で「検疫対象」と判定される場合があります。不安な場合は、事前に持参する薬局に成分表を見せるか、日本の薬剤師に確認すると安心です。

まとめ

本回答は一般的な情報提供であり、個別の医学的判断は主治医または薬剤師にご相談ください。

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