ご質問
海外旅行中に体調を崩し、現地の薬局で成分名を伝えようとしたものの通じなかった、という声は少なくありません。実は同じ有効成分でも国・地域によって英語での呼称が異なることがあり、発音の問題だけでなく「名前そのものが違う」ケースがあります。渡航前に知っておくと、カウンターでのやり取りが一気に楽になることが多いです。
薬剤師からの回答
海外の薬局では、商品名ではなく**有効成分名(generic name / active ingredient)**で伝えるのが最も確実とされています。ただし国際一般名(INN)と米国で使われる名称が違う成分があり、代表例がアセトアミノフェンです。英米豪・アジア圏の多くでは paracetamol、米国・カナダでは acetaminophen が一般的です。言い換え候補を2つ持っておくと通じやすくなります。
主要OTC成分の呼称対応表
| 日本語成分名 | 米国系の表記 | 英・豪・アジア系の表記 |
|---|---|---|
| アセトアミノフェン | acetaminophen | paracetamol |
| イブプロフェン | ibuprofen | ibuprofen(共通) |
| クロルフェニラミン | chlorpheniramine | chlorphenamine |
| ジフェンヒドラミン | diphenhydramine | diphenhydramine(共通) |
| ロペラミド | loperamide | loperamide(共通) |
| セチリジン | cetirizine | cetirizine(共通) |
| 酸化マグネシウム | magnesium oxide | magnesium oxide(共通) |
| デキストロメトルファン | dextromethorphan | dextromethorphan(共通) |
※ロキソプロフェンは日本やアジア一部での流通が中心で、欧米の薬局では一般に取り扱いがないことが多い成分です。
カウンターで使えるフレーズ
I'm looking for paracetamol, also called acetaminophen.(アイム ルッキング フォー パラセタモール オールソー コールド アセトアミノフェン)What is the active ingredient in this?(ワット イズ ジ アクティヴ イングリーディエント イン ディス?)Does this contain any antihistamine?(ダズ ディス コンテイン エニー アンチヒスタミン?)I have a sore throat and a dry cough.(アイ ハヴ ア ソア スロート アンド ア ドライ コフ)Is there a version without codeine?(イズ ゼア ア ヴァージョン ウィズアウト コデイン?)
実務的な補足
- 常用薬がある場合は、成分名・規格・1日量を英語で書いたメモを用意しておくと説明が早く済みます。
- 発音に自信がなければ、紙やスマホに綴りを書いて見せる方法が最も誤解が少ないとされています。
- 国によっては薬剤師の対面販売(behind the counter)扱いの成分もあり、売り場に並んでいないことがあります。
まとめ
成分名は世界共通に近い一方、acetaminophen / paracetamol のように例外もあります。言い換え候補とメモを準備しておくことが、現地薬局での最短ルートになりやすいでしょう。
本回答は一般的な情報提供であり、個別の医学的判断は主治医または薬剤師にご相談ください。