イブプロフェンはニュージーランドに持って行ける?
イブプロフェンは世界的に市販薬として入手できる成分で、個人使用量の持ち込みが問題になることはほとんどありません。ニュージーランドについても同じ前提で準備してください。
実務注意
- 1錠あたりの含量と1日上限は国によって違うため、現地で買う場合は表示を確認する
なぜイブプロフェンは国によって扱いが変わるのか
世界で最も広く市販されているNSAIDsの一つで、規制上の問題は起きにくい。ただし1錠あたりの含量(日本100〜200mg/海外200〜400mg)と1日上限が国により異なるため、海外で買った薬を日本の感覚で飲むと過量になりうる。
条約の附表に載っている成分は、治療目的の携帯であっても入国時に「規制物質を持ち込む行為」として 扱われます。自国での販売区分(OTCか処方薬か)は、渡航先での判断とは別物だと考えてください。
イブプロフェンについて
成分(INN): ibuprofen
日本ブランド: イブA錠・ナロンエース・リングルアイビー
海外ブランド: Advil・Motrin・Nurofen・Brufen
世界中で最も普及しているOTC NSAID。多くの国でOTCだが、ドイツの高用量(800mg)は処方薬、フランスは2020年以降表示規制。
作用機序
非選択的COX阻害によりプロスタグランジン合成を抑え、鎮痛・抗炎症・解熱作用を示す。
薬物動態(渡航中の服用間隔を考えるうえで)
主にCYP2C9で代謝される。半減期は約2時間と短く、効果の切れ方が分かりやすい。
渡航中に問題になりやすい相互作用
- 低用量アスピリン: 心血管保護効果を減弱させうる(服用間隔をずらす)
- ワルファリン: 出血リスク増大
- リチウム・メトトレキサート: 排泄が遅れて血中濃度上昇
- ACE阻害薬/ARB+利尿薬: 腎障害のトリプルワミー
旅行中は普段飲まない薬(時差対策の睡眠薬、乗り物酔い止め、現地で買った鎮痛薬)が加わりやすく、 相互作用は自宅にいるときより起きやすくなります。お薬手帳の英訳またはスマートフォンの写真を 持っておくと、現地の薬剤師・医師に確認してもらえます。
副作用・使用上の注意
- 消化管障害。空腹時は避け、胃の弱い人はアセトアミノフェンへ
- 脱水・高温環境下での腎機能低下
- アスピリン喘息では禁忌
ニュージーランドで入手しやすい代替成分
- アセトアミノフェン(Tylenol/Panadol): 胃腸・腎に配慮する場合
- ナプロキセン(Aleve): 作用時間が長い
- ジクロフェナク外用(Voltaren gel): 局所の痛みなら全身性副作用を避けられる
海外の薬局では商品名ではなく成分名(ibuprofen)で伝えるのが確実です。 同じ成分でも国によって商品名が変わるため、商品名だけを頼りにすると別の成分を渡されることがあります。
ニュージーランドの規制を確認する窓口
医薬品規制当局: ニュージーランド医薬品・医療機器安全局
正式名称: Medsafe(Medsafe)
当サイトの判定は薬剤師が整理した参考情報です。次のいずれかで最新の一次情報を確認してください。
- ニュージーランド医薬品・医療機器安全局(Medsafe)の公表情報
- ニュージーランドの在日大使館・総領事館(日本語で問い合わせられる場合があります)
- ニュージーランドの税関当局が公表する旅行者向けの持ち込みルール
- 長期滞在・処方薬の大量携帯であれば、渡航前に主治医と薬剤師に相談
英文の処方箋・診断書に入れておく項目
OTCで購入可の成分でも、量が多い場合や乗り継ぎ国の規制が厳しい場合は書類を求められることがあります。次の項目を用意しておくと確実です。
- 患者本人の氏名(パスポートの綴りと一致させる)と生年月日
- 診断名または治療目的
- 一般名(ibuprofen)での成分名。商品名だけでは各国の担当者が判断できません
- 1日量・1回量・用法と、携帯する総量(滞在日数に見合う量であること)
- 処方医の署名・連絡先・医療機関名
- 処方ラベルの付いた元の容器のまま携帯すること(詰め替えない)
ニュージーランドでイブプロフェンを飲むときの水
水道水の飲用: おおむね飲用可
硬度: 50 mg/L(軟水/0-60 mg/L)
カルシウム: 15 mg/L / マグネシウム: 3 mg/L
オークランド・ウェリントンの水道水は軟水で高品質。
現地でよく見るボトル水: Kiwi Blue(30 mg/L・軟水)、Pump(40 mg/L・軟水)
硬水のカルシウム・マグネシウムは、テトラサイクリン系やニューキノロン系の抗菌薬、 ビスホスホネート、レボチロキシンなど一部の薬とキレートを作って吸収を落とします。イブプロフェン自体はその影響を受ける成分ではありませんが、これらを併用しているなら軟水のボトル水で服用してください。
ニュージーランドで症状が出たときに現地で買えるもの
イブプロフェンを持ち込めるかどうかとは別に、現地で症状が出たときに何を買えるかを知っておくと 計画が崩れにくくなります。ニュージーランドの症状別ガイドに、現地で入手できる成分と商品名をまとめています。
ニュージーランドの他の渡航準備情報
イブプロフェンの扱いが特に分かれる国
※ 規制は予告なく変更されます。最終確認はニュージーランドの大使館・税関・公的医薬品規制機関の最新情報を必ずご確認ください。 本判定は薬剤師監修の参考情報であり、法的助言ではありません。診断・治療方針の決定は医師の領域です。