ポルトガルで下痢になったら|現地で買える薬と買い方を薬剤師が解説
ポルトガルはヨーロッパのなかでも比較的安全な渡航先として知られますが、旅行者下痢は渡航者の10〜30%が経験するとも言われ、決して珍しいトラブルではありません。本記事では、博士(薬学)取得の薬剤師の立場から、ポルトガルで下痢になったときの原因・対処法・現地で買える薬・危険サイン・医療事情まで網羅的に解説します。
ポルトガルで下痢になる原因の解説
気候・食文化による要因
ポルトガルは地中海性気候と大西洋性気候が混在し、夏季(6〜9月)はリスボンやアルガルヴェ地方で気温が35℃を超えることも珍しくありません。高温環境では食品の温度管理が難しくなり、屋外マーケットや小規模食堂での食中毒リスクが高まります。
ポルトガル料理は海産物を多用する食文化で、タコのオリーブオイル炒め(Polvo à Lagareiro)、塩漬けタラ(Bacalhau)、生ハム(Presunto)、貝類(Amêijoas)などが日常的に食卓に並びます。日本人は普段これほど大量の海産物や塩漬け食品を摂取しないため、消化器官への負担が増し、一過性の腸炎や下痢が生じやすくなります。また、エッグタルト(Pastel de Nata)をはじめとする高脂肪の伝統菓子や、オリーブオイルを大量に使った料理も、脂肪分の急激な増加により消化不良を引き起こす一因となります。
水質の違い
ポルトガルの水道水は基本的に飲用可能であり、EU基準に準拠した水質管理が行われています。しかし、日本の水道水と比較するとカルシウム・マグネシウムなどのミネラル含有量が多い「硬水」である地域が多く、特に硬水に慣れていない日本人では一時的な下痢や軟便を引き起こすことがあります。症状は通常3〜5日で自然軽快しますが、不安な場合はスーパーマーケット(Pingo Doce、Continenteなどのチェーン)で購入できるミネラルウォーターを利用するのが無難です。
腸内細菌叢(腸内フローラ)の変化
渡航先の食品には、日本国内とは異なる細菌・酵母・発酵産物が含まれています。これらが腸内細菌叢のバランスを一時的に乱し、軟便や下痢を引き起こすことがあります。これはいわゆる「旅行者下痢(Traveler's Diarrhea)」の典型的なパターンであり、抗菌薬を必要とするような重篤な感染症とは区別されます。
感染症・細菌性腸炎
まれに、サルモネラ属菌やカンピロバクター属菌による細菌性腸炎が発生します。特に十分に加熱されていない鶏肉・卵・貝類が原因となることがあります。ノロウイルスなどのウイルス性胃腸炎も観光シーズン中のクルーズ船や宿泊施設で集団発生する場合があります。これらは発熱・血便・強い腹痛を伴うことが多く、市販薬での対処に限界があります。
ストレス・疲労・時差ぼけ
旅行中の睡眠不足、長時間フライトによる疲労、時差ぼけは自律神経バランスを乱し、腸蠕動運動の亢進を招きます。これが「機能性下痢」として発現するケースも少なくありません。
重症度判定チェックリスト
渡航先で下痢になった際、まず重症度を自己評価することが重要です。以下の3段階を参考にしてください。
🔴 緊急受診が必要な状態(直ちに医療機関へ)
以下のうち1つでも該当する場合は、市販薬での対処を試みず、すぐに医療機関を受診してください。
- 便に血液・粘液が混じる(血便・粘血便)
- 39℃以上の高熱が続く
- 意識がぼんやりする、立てない、極度のめまい
- 24時間以上まったく水分が摂取できない
- 激しい腹痛・腹部けいれんが持続する
- 乳幼児・高齢者・免疫抑制状態の方で症状が悪化している
- 下痢が7日以上改善しない
🟡 準緊急(24時間以内に医師の判断を仰ぐ)
- 38℃台の発熱を伴う下痢
- 1日6回以上の頻回な水様便
- 軽度のめまい・口の乾燥など脱水の初期症状
- 市販の下痢止めを服用しても24時間以内に改善しない
- 同行者に同様の症状が複数出ている(集団食中毒の可能性)
🟢 経過観察(自宅・宿での安静で対処可能)
- 発熱がない、もしくは37℃台の微熱程度
- 1日3〜5回程度の軟便・下痢
- 水分摂取が可能
- 腹部不快感はあるが激痛ではない
- 渡航後2〜3日以内に始まり、食事の変化や疲労が明らかな原因として考えられる
現地薬局で買えるOTC薬一覧
ポルトガルの薬局(Farmácia)はOTC医薬品の品揃えが充実しており、英語対応できるスタッフも多いため、薬の入手は比較的容易です。以下の表に代表的な製品をまとめます。
下痢止め・整腸剤・補水剤の主要OTC薬
| ブランド名 | 有効成分(一般名) | 用量の目安 | 価格目安(€) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Imodium(イモジウム) | ロペラミド塩酸塩 2mg/カプセル | 初回4mg、以降排便ごとに2mg、上限1日8mg | 4〜6 | ポルトガル全土の薬局で最も入手しやすい。処方箋不要 |
| Fortasec(フォルタセック) | ラセカドトリル 30mg/カプセル | 1日3回、1カプセルずつ | 5〜7 | 腸液分泌を抑制。ロペラミドより穏やかな作用 |
| Pepto-Bismol(ペプト・ビスモル) | サリチル酸ビスマス 262mg/5mL | 30mL(大さじ2杯)を4〜6時間ごと、1日最大240mL | 6〜8 | 液体タイプ。軽度の抗菌・抗炎症作用。便・舌が黒くなることがあるが無害 |
| Enterogermina(エンテロジェルミナ) | Bacillus clausii胞子 2×10⁹ CFU/バイアル | 1日1〜3バイアル、水に溶いて服用 | 8〜10(10バイアル箱) | 有胞子乳酸菌製剤。腸内環境の正常化に有効。抗菌薬との併用にも適用される |
| SOS Reidratação(SOSレイドラタサン) | 電解質・ブドウ糖配合 | 適宜、脱水状態に応じて補水 | 3〜5 | ポルトガル国内メーカーの経口補水塩。薬局で購入可能 |
| Smecta(スメクタ) | ジオスメクタイト 3g/袋 | 1回1袋を水100mLに溶いて1日3回 | 5〜7 | 腸粘膜保護・吸着作用。フランス系薬品でポルトガルでも流通 |
| Loperamida(一般名製品) | ロペラミド塩酸塩 2mg/カプセル | Imodiumに準じる | 3〜5 | Imodiumのジェネリック相当品。薬局によっては薬剤師がこちらを勧める場合あり |
注意: 価格は目安であり、薬局・地域・時期により変動します。購入時に必ず現地薬剤師へ最新価格を確認してください。
各薬剤の薬理学的解説
**ロペラミド(Loperamide)**は腸管壁のオピオイドμ受容体に作用し、腸蠕動運動を抑制するとともに腸液分泌を減少させます。中枢神経系への移行がほとんどなく依存性リスクが低い反面、細菌性腸炎(血便・高熱を伴う場合)では腸管内の毒素排出を妨げるため使用を避けるべきです。
**ラセカドトリル(Racecadotril)**はエンケファリナーゼ阻害薬であり、腸管での過剰な水分・電解質分泌を抑制します。腸蠕動を抑制しないため、細菌性腸炎にも比較的使いやすいとされますが、重篤な感染には医師の判断が必要です。
**サリチル酸ビスマス(Bismuth subsalicylate)**は腸粘膜を保護し、軽度の抗菌・抗炎症作用を示します。アスピリン(サリチル酸)アレルギーのある方や抗凝固薬服用中の方は使用を避けてください。
**Bacillus clausii(バチルス・クラウシ)**は胃酸に耐性を持つ有胞子乳酸菌であり、腸内の菌叢バランスを回復させます。抗菌薬投与後の整腸目的にも使用され、安全性が高い製剤です。
**ジオスメクタイト(Diosmectite)**は二重層構造のアルミノシリケートで、腸粘膜上に保護膜を形成し、毒素・病原体を吸着・排出を促します。他の薬剤と服用間隔(2時間程度)を空ける必要があります。
現地語での症状表現・薬局での買い方フレーズ
ポルトガルの薬局スタッフは概して英語での対応が可能ですが、ポルトガル語を使うとよりスムーズにコミュニケーションが取れます。以下の表を参考にしてください。
症状を伝える基本フレーズ
| 日本語 | ポルトガル語 | 発音(カタカナ目安) |
|---|---|---|
| 下痢があります | Tenho diarreia. | テーニョ ジアヘイア |
| お腹が痛いです | Tenho dores de barriga. | テーニョ ドーレシ デ バヒーガ |
| 吐き気があります | Tenho náuseas. | テーニョ ナウゼアシ |
| 熱があります | Tenho febre. | テーニョ フェーブレ |
| 血便があります | Tenho sangue nas fezes. | テーニョ サンゲ ナシ フェーゼシ |
| 約〇時間前から続いています | Começou há cerca de ~ horas. | コメソウ ア セルカ デ ~ オーラシ |
薬を購入するためのフレーズ
| 日本語 | ポルトガル語 | 発音(カタカナ目安) |
|---|---|---|
| 処方箋なしで買える下痢の薬はありますか? | Tem algum medicamento para diarreia sem receita? | テン アルグン メジカメント パラ ジアヘイア セン ヘセイタ? |
| イモジウムをください | Queria o Imodium, por favor. | ケリア オ イモジウム ポル ファヴォル |
| 使い方を教えてください | Como se toma? | コーモ セ トーマ? |
| 副作用はありますか? | Tem efeitos secundários? | テン エフェイトシ セクンダリオシ? |
| 子供に使えますか? | É adequado para crianças? | エ アデクアード パラ クリアンサシ? |
| 経口補水液はありますか? | Tem sais de reidratação oral? | テン サイシ デ ヘイドラタサン オラル? |
英語フレーズ(英語の方が確実な場合)
I have diarrhea.(アイ ハヴ ダイアリーア)Can I get something for diarrhea without a prescription?(キャン アイ ゲット サムシング フォー ダイアリーア ウィザウト ア プレスクリプション?)How do I take this medicine?(ハウ ドゥ アイ テイク ディス メディシン?)Is this safe to take with other medications?(イズ ディス セーフ トゥ テイク ウィズ アザー メディケーションズ?)
薬局での実践的な流れ
- 「Farmácia」(緑の十字マーク)の看板を探す
- カウンターへ進み、「Diarreia(ジアヘイア)」と伝えるか、上記フレーズを使う
- 薬剤師がImodiumまたはFortasecを中心に選択肢を提示してくれる
- 「Como se toma?(コーモ セ トーマ?)」で服用方法を確認する
- 支払いはユーロ現金またはカード(Visa/Mastercardが概ね使用可能)
ポルトガルの医療事情
医療制度の概要
ポルトガルは国民保健サービス(Serviço Nacional de Saúde: SNS)による公的医療制度を持っています。EU市民はEU保険カードにより公的医療が低コストで受けられますが、日本人旅行者は基本的に自費診療となります。海外旅行保険への加入が強く推奨されます。
医療機関の種類と特徴
| 医療機関の種類 | 特徴 | 下痢での利用可否 |
|---|---|---|
| Farmácia(薬局) | OTC薬の購入・薬剤師への相談。英語対応可のスタッフが多い | 軽症の場合まずここへ |
| Centro de Saúde(保健センター) | 公的プライマリケア。予約制が多く時間がかかる場合あり | 準緊急レベル |
| Clínica Privada(私立クリニック) | 予約なし受診が可能な場合が多い。英語対応スタッフが多い | 準緊急〜中等症 |
| Urgências(救急外来・公立病院) | 24時間対応。重症・救急向け | 重症・緊急時 |
主要都市の医療機関情報
リスボン(Lisboa)
- Hospital de Santa Maria(公立・大学病院):救急対応あり
- Hospital CUF Descobertas(私立):英語対応が充実しており、旅行者が利用しやすい
- Hospital da Luz(私立):リスボン北部。英語対応可
ポルト(Porto)
- Hospital de São João(公立・大学病院):救急対応あり
- Hospital CUF Porto(私立):英語対応可
アルガルヴェ(Algarve)地方
- Hospital Particular do Algarve(私立):観光客が多い地域のため英語対応が充実
日本語対応について: 2025年1月時点で、ポルトガルには常設の日本語通訳を備えた医療機関の公式情報は確認されていません。日本語対応が必要な場合は、加入している海外旅行保険会社の日本語緊急デスクを通じて医療機関の手配を依頼するのが最も確実です。
緊急連絡先
| 機関 | 番号 |
|---|---|
| ポルトガル国内緊急番号(救急・警察・消防共通) | 112 |
| 在ポルトガル日本国大使館(リスボン) | +351-21-311-0560 |
| 日本外務省 海外安全情報 | https://www.anzen.mofa.go.jp/ |
海外旅行保険のキャッシュレスサービス: 保険会社の提携病院に行くと、支払いを保険会社が直接行ってくれる「キャッシュレスサービス」が利用できる場合があります。渡航前に保険証券と緊急連絡先番号を必ず確認・携帯してください。
薬剤師の視点:渡航前準備と現地入手のリスク
渡航前に持参を推奨するOTC薬
ポルトガルはEU加盟国であり薬事規制が整備されているため、現地でのOTC薬入手は比較的容易です。しかし、渡航前に日本で準備しておくことで、体に慣れた薬を安心して使えるメリットがあります。
ロペラミド配合の下痢止め
- 代表製品: ストッパ下痢止めA(ロペラミド塩酸塩 2mg/錠)
- 用量: 成人1回1錠、1日最大3回
- 渡航前にドラッグストアで購入し、携帯薬ポーチに入れておくと安心です
整腸剤(ビフィズス菌・乳酸菌配合)
- 代表製品: ビオフェルミン錠(乾燥ビフィズス菌末・乾燥乳酸菌末含有)
- 用量: 1回3錠、1日3回
- 渡航前から服用を開始すると、腸内環境を整えて旅行者下痢の予防に役立つ可能性があります
経口補水塩(粉末タイプ)
- 日本の経口補水液に相当する粉末製品(OS-1の粉末タイプ等、ドラッグストアで入手可)を数袋持参すると、ポルトガルでの入手困難を回避できます
- ポルトガルでも薬局でSOS Reidratação等が入手可能ですが、馴染みのある製品の方が使いやすい場合があります
正露丸(木クレオソート配合)
- 腸内の殺菌的作用と下痢抑制作用を持つ日本の伝統的OTC薬
- 現地では同成分の製品がないため、持参する価値があります
現地入手のポイントと注意事項
ポルトガルの薬局は「Farmácia」の表示と緑の十字マークが目印であり、土日・祝日でもローテーションで当番薬局(Farmácia de serviço)が開いています。当番薬局の情報は薬局の扉に掲示されるほか、ウェブサイトや地元住民への問い合わせでも確認できます。
避けるべき購入方法:
- 認可されていないオンラインショップや無認可の露店での医薬品購入は避けてください。EU域外から個人的に輸送された偽造医薬品のリスクがあります。ポルトガルの認可薬局は医薬品管理が厳格に行われており、正規の薬局での購入が最も安全です。
避けるべき成分・組み合わせ:
| 避けるべき薬剤・成分 | 理由 |
|---|---|
| アスピリン(サリチル酸)系薬を下痢止めとして使用 | 胃腸障害リスクを高め、出血性下痢がある場合は禁忌 |
| NSAIDs(イブプロフェン等)を下痢症状に使用 | 感染性腸炎での腸内炎症を助長する可能性がある |
| 複数の下痢止めの同時服用 | 過度な腸蠕動抑制・便秘への転化リスク |
| ロペラミドの過量服用 | 腸閉塞・中毒性巨大結腸症のリスク(1日8mg上限を厳守) |
| 抗菌薬の自己判断での服用 | ポルトガルでは抗菌薬は処方箋が必要。自己判断での使用は菌交代症・耐性菌のリスクあり |
帰国後の観察ポイント|輸入感染症の見分け方
帰国後に注意すべき症状と時期
ポルトガルはマラリア非流行国であり、デング熱・腸チフスなどの熱帯感染症リスクも低い国ですが、帰国後に下痢・発熱が続く場合は以下の点に注意が必要です。
| 症状 | 発症までの目安 | 考えられる原因(例) | 対応 |
|---|---|---|---|
| 帰国後3〜7日以内の水様下痢・発熱 | 1〜7日 | 細菌性腸炎(サルモネラ・カンピロバクターなど) | 内科・感染症科を受診。便培養検査を依頼 |
| 帰国後2〜4週間後の発熱・下痢 | 2〜4週 | ウイルス性腸炎、A型肝炎など | 消化器内科・感染症科を受診 |
| 帰国後1ヶ月以上続く慢性下痢 | 1ヶ月以上 | 寄生虫感染(ジアルジアなど)、炎症性腸疾患の誘発 | 感染症専門医・消化器内科へ。海外渡航歴を必ず申告 |
| 血便・粘血便が続く | いつでも | 細菌性赤痢、アメーバ赤痢など | 速やかに感染症科・消化器内科受診。渡航歴を明記 |
帰国時に医師に伝えるべき情報
- 渡航先(ポルトガル)と滞在期間
- 現地での食事内容(生牡蠣・刺身・生ハムなど生食の有無)
- 症状の開始時期と経過
- 現地で服用した薬の種類と期間
- 同行者に同様の症状があったか
帰国後受診すべき症状まとめ
以下のいずれかが帰国後に見られる場合は、渡航歴を申告のうえ内科または感染症科を受診してください。
- 帰国後も下痢が7日以上続く
- 発熱が38℃以上で続く
- 血便・粘血便
- 著しい体重減少・全身倦怠感
- 黄疸(皮膚・白目が黄色くなる)
即座に受診すべき危険サインのまとめ
🔴 緊急受診サイン(現地での判断基準)
- 血便・粘血便
- 39℃以上の高熱
- 意識の混濁・立ちくらみが強い
- 24時間以上水分摂取ができない
- 激しい腹痛が持続する
- 7日以上改善しない
これらの症状が1つでも見られる場合は、市販薬での対処を試みず、ポルトガル国内の緊急番号 112 に電話するか、最寄りの救急外来(Urgências)を受診してください。
参考文献
-
World Health Organization (WHO). "Diarrhoeal disease." WHO Fact Sheets. https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/diarrhoeal-disease (参照: 2025年1月)
-
Centers for Disease Control and Prevention (CDC). "Travelers' Diarrhea." CDC Yellow Book 2024: Health Information for International Travel. https://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2024/preparing/travelers-diarrhea (参照: 2025年1月)
-
外務省. 「ポルトガル感染症危険情報・安全情報」海外安全情報. https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_159.html (参照: 2025年1月)
-
Autoridade Nacional do Medicamento e Produtos de Saúde (INFARMED). Legislação e informação sobre medicamentos em Portugal. https://www.infarmed.pt (参照: 2025年1月)
-
European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC). "Infectious Disease Threats: Portugal." https://www.ecdc.europa.eu (参照: 2025年1月)
-
厚生労働省. 「旅行者下痢症(海外渡航者のための感染症情報)」. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/ (参照: 2025年1月)
-
Serviço Nacional de Saúde (SNS) Portugal. "Diarreia: informação para o utente." https://www.sns.gov.pt (参照: 2025年1月)
まとめ:ポルトガルで下痢になったときの対処フロー
- 重症度を確認: 血便・39℃以上の発熱・脱水の著しい進行がある場合は即受診(緊急番号: 112)
- 水分補給を最優先: 経口補水液(SOS Reidratação等)または水とスポーツ飲料を交互に摂取
- 軽症であれば薬局(Farmácia)へ: Imodium(ロペラミド)またはFortasec(ラセカドトリル)を薬剤師に相談して購入
- 腸内環境の回復: EnterogermiaなどのプロバイオティクスをOTC薬と並行して使用
- 食事: 水分補給を優先し、消化の良い食事(米、バナナ、トーストなど)から再開
- 改善しない場合: 24〜48時間で改善がなければ、私立クリニックや病院の外来を受診
- 帰国後も観察を継続: 帰国後7日以内に症状が再発・増悪した場合は渡航歴を申告して受診
免責事項
本記事は、博士(薬学)取得・薬剤師の専門知識に基づく情報提供を目的としており、特定の個人への診断・治療を行うものではありません。症状の診断および治療方針の決定は、医師の専権事項です。記載内容は執筆時点の情報を基としており、現地の医薬品情報・価格・薬局在庫は変動する場合があります。渡航前に最新の情報を各公的機関・医療機関で確認し、海外旅行保険への加入を強く推奨します。本記事を参考にした行動により生じた結果について、執筆者および掲載サイトは責任を負いかねます。
監修: 薬剤師(博士(薬学))