韓国で吐き気・嘔吐になったら|現地で買える薬と薬局での買い方を薬剤師が解説
韓国は日本から最も近い海外渡航先のひとつであり、食文化・気候・交通環境が日本と似ているようで異なる部分も多い。そのため、「慣れたつもりで気を抜いて食べすぎた」「路地裏の屋台で生ものを食べた」「ソウルバスの急カーブで酔った」という理由で吐き気や嘔吐に悩まされる旅行者は少なくない。本記事では、博士(薬学)を取得した薬剤師の立場から、原因の鑑別・現地OTC薬の選び方・薬局での会話フレーズ・医療事情・帰国後の注意点まで、網羅的かつ実践的に解説する。
韓国で吐き気・嘔吐が起こりやすい原因
食文化と食中毒リスク
韓国料理は発酵食品(キムチ、コテジャン、チョンジュクジャン等)や生ものを多用する。これらは適切に発酵・管理されていれば安全だが、屋台や小規模食堂では温度管理や衛生管理が不十分なケースがある。特にソウル・釜山の観光地周辺では、夏季(6〜8月)に気温と湿度が高くなり、食材の傷みが加速する。サムゲタン(参鶏湯)やチョングッジャン(清麹醤)のような発酵スープ、ユッケ(牛肉の生食)、生牡蠣(굴)は食中毒の原因となりやすい食品の代表例であり、免疫力が低下しているとき・妊娠中・乳幼児連れの場合は特に注意が必要だ。
ノロウイルスによるウイルス性胃腸炎は年間を通じて発生するが、冬季(11〜2月)にピークを迎える。感染した場合は激しい嘔吐と下痢が12〜48時間続くことが多く、市販薬だけでは脱水を防ぎきれない可能性がある。
乗り物酔いと移動環境
ソウルをはじめとする韓国の都市部では、バス(特に급행버스 / 広域バス)が急加速・急停車・急カーブを繰り返す路線も多い。地下鉄は比較的安定しているが、長距離高速バス(고속버스)や観光バスでは乗り物酔いが生じやすい。山岳地帯への旅行(雪岳山、智異山など)では山道のワインディングにより、乗り物酔い経験者は必ず予防薬を服用しておくことを推奨する。
水質・水道水の問題
韓国の水道水は基本的に飲用可能な水質基準を満たしているが、日本の水道水と比べてミネラル分(硬度)がやや異なる地域がある。慣れない水を大量に摂取すると胃腸の調子が乱れ、悪心を引き起こすことがある。旅行者は最初の1〜2日間はミネラルウォーターを使用し、徐々に現地の水に慣れていく方法が望ましい。
アルコールと韓国焼酎(ソジュ)
韓国の국민술(国民酒)であるソジュ(소주)はアルコール度数が概ね16〜25%程度あり、飲みやすい口当たりにもかかわらず飲みすぎると急性アルコール中毒に近い状態になることがある。日本人旅行者がアルコール耐性を過信して飲みすぎるケースは多く、激しい嘔吐・脱水を引き起こす原因となる。
時差・疲労・ストレス
日本と韓国は時差が実質的にほぼない(韓国はKST = UTC+9、日本はJST = UTC+9)ため時差ボケは稀だが、観光疲れや睡眠不足による自律神経の乱れが胃腸機能を低下させ、悪心として現れることがある。特に長時間の観光・買い物・夜の飲食が続く旅行スタイルでは注意が必要だ。
重症度判定チェックリスト
吐き気・嘔吐の対処方針は症状の程度によって大きく異なる。以下の3段階で自己判定し、適切な行動をとってほしい。
🚨 緊急受診(直ちに救急外来へ)
以下のいずれか1項目でも当てはまれば、市販薬での対処は不可。すぐに救急外来(응급실)を受診すること。
- 嘔吐物に血液が混じる、または黒色・コーヒー残渣様の嘔吐(消化管出血の可能性)
- 吐き気と同時に激しい頭痛・首のこわばり・光への過敏症(髄膜炎を疑う)
- 意識が朦朧とする、呼びかけに反応が鈍い
- けいれん発作が起きている
- 嘔吐が24時間以上継続し、水分をまったく摂れない(重度脱水)
- 乳幼児・高齢者・免疫抑制状態で嘔吐が止まらない
- 強烈な腹痛(腹部全体が板のように硬くなる筋性防御)
⚠️ 準緊急(数時間以内にクリニック受診を検討)
- 38℃以上の発熱を伴う吐き気・嘔吐
- 嘔吐と同時に強い下痢(水様性・血便)が続いている
- 6時間以上嘔吐が継続し、口唇の乾燥・尿量減少・めまいがある
- 腹部に局所的な強い痛みがある(特に右下腹部 → 虫垂炎を疑う)
- 旅行者下痢症として始まったが悪化している
🟢 経過観察・市販薬対応可能
- 飲みすぎ・食べすぎ・乗り物酔いによる吐き気
- 嘔吐が1〜3回程度で、その後落ち着いてきている
- 体温が37.5℃未満
- 水分(経口補水液・スポーツ飲料)を少量ずつ摂取できる
- 腹痛が軽度で局所的でない
現地薬局で買えるOTC薬
韓国は薬局(약국)へのアクセスが非常に良く、ソウル・釜山・仁川などの都市部ではコンビニエンスストアの近くに薬局が必ずといっていいほど存在する。薬剤師(약사)が常駐する薬局では、症状を伝えると適切な薬を選んでもらえる。なお、韓国では薬局以外での医薬品販売は一般用医薬品(일반의약품)に限られており、成分によっては薬剤師との相談が必要な「약사상담의약품(薬剤師相談医薬品)」に分類されるものもある。
以下の製品情報は一般的な知識に基づくものであり、現地での実際の販売状況・成分・規格は変更されている可能性がある。購入時は必ず薬剤師に確認すること。
吐き気止め・制吐薬
| ブランド名 | 有効成分(一般名) | 用法・用量(目安) | 価格目安 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Dramamine(드라마민) | ジメンヒドリナート 50mg | 1回1錠、4〜6時間ごと | 4,000〜6,000ウォン | 乗り物酔いに有効、眠気あり |
| Bonamin(보나민) | メクリジン 25mg | 1回1〜2錠、1日1〜2回 | 5,000〜8,000ウォン | 眠気が比較的少ない、乗り物酔い予防向け |
| Motilium-M(모티리움 엠) | ドンペリドン 10mg | 1回1錠、食前30分、1日3回 | 3,500〜6,000ウォン | 胃の蠕動促進、食後の胃もたれ・悪心に |
薬剤師の補足コメント:
- ジメンヒドリナートは抗ヒスタミン系の制吐・抗めまい薬で、乗り物酔いによる吐き気に効果的だが、強い眠気が出ることがある。運転・精密作業を伴う活動の前には服用しないこと。
- メクリジンはジメンヒドリナートと同じ抗ヒスタミン系だが作用時間が長く、眠気が相対的に少ない。乗り物に乗る1時間前の服用が推奨される。
- ドンペリドンは末梢性ドパミン受容体拮抗薬であり、胃の運動機能を促進する。中枢への移行が少なく、食事関連の悪心・胃もたれに適している。ただし心疾患がある人や他の薬を服用中の人は事前に薬剤師に相談すること。
胃腸全般の不調・整腸薬
| ブランド名 | 有効成分(一般名) | 用法・用量(目安) | 価格目安 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| Gaviscon(개비스콘) | アルギン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム | 1回2錠、食後・就寝前 | 4,000〜7,000ウォン | 逆流性食道炎・胸やけを伴う悪心に |
| Buscopan(부스코판) | ブチルスコポラミン臭化物 10mg | 1回1〜2錠、1日3回 | 3,500〜5,500ウォン | 腹部けいれん・さしこみを伴う悪心に |
| Enterogermina(엔테로제르미나) | Bacillus clausii 芽胞 | 1回1本(5mL)、1日2〜3回 | 8,000〜12,000ウォン | 腸内フローラ整備、嘔吐が落ち着いてから開始 |
薬剤師の補足コメント:
- Gavisonはアルギン酸が胃内で膜を形成し、胃酸の逆流を物理的に防ぐ。制酸作用を求めるなら、ファモチジン・ラニチジン系のH2ブロッカーを含む製品を薬剤師に相談するとよい。
- ブチルスコポラミン(ブスコパン)は抗コリン薬であり、腸管の過剰な蠕動運動を抑制する。過敏性腸症候群的な症状や食後のさしこみを伴う場合に有効だが、緑内障・前立腺肥大症のある人は使用禁忌。
- 整腸薬(プロバイオティクス)は嘔吐が激しい時期には経口摂取しても効果が発揮されにくい。嘔吐が落ち着き、水分が取れるようになってから開始するのが薬剤師としての推奨だ。
脱水対策(経口補水液・スポーツ飲料)
嘔吐が続く場合、薬より先に脱水対策が優先される。韓国のコンビニエンスストア(편의점 / ピョニジョン)では以下が手軽に入手できる。
- 이온음료(イオン飲料): Pocari Sweat(포카리스웨트)、Gatorade(게토레이)などがコンビニで常備
- 경구수분보충액(経口補水液): 薬局で「ORS(Oral Rehydration Solution)」を求めるか、「탈수 예방(脱水予防)」と伝えると適切な製品を案内してもらえる
糖分・電解質のバランスが整った経口補水液の方が、スポーツドリンクよりも脱水補正には適している。子どもや高齢者の場合は特に経口補水液の使用を優先してほしい。
現地語での症状の伝え方・薬局での会話フレーズ
韓国の薬局スタッフは英語対応できる場合も多いが、韓国語フレーズを知っておくと迅速かつ正確に対応してもらいやすい。以下の表を活用してほしい。
症状を伝える基本フレーズ
| 日本語 | 韓国語 | 発音ガイド |
|---|---|---|
| 吐き気がします | 메스꺼워요 | メスクォウォヨ |
| 嘔吐しています | 구토를 하고 있어요 | クト ルル ハゴ イッソヨ |
| 昨日から続いています | 어제부터 계속돼요 | オジェブト ケソクトェヨ |
| 食中毒かもしれません | 식중독인 것 같아요 | シクチュンドギン ゴッ ガタヨ |
| 乗り物酔いです | 멀미가 나요 | モルミガ ナヨ |
| 下痢もあります | 설사도 해요 | ソルサド ヘヨ |
| 熱もあります | 열도 있어요 | ヨルド イッソヨ |
| 子どもの薬を探しています | 어린이용 약을 찾고 있어요 | オリニヨン ヤグル チャッコ イッソヨ |
| 妊娠中です | 임신 중이에요 | イムシン チュンイエヨ |
| アレルギーがあります | 알레르기가 있어요 | アルレルギガ イッソヨ |
薬局での実践会話例
あなた: 메스꺼워요. 오늘 아침부터 구토를 세 번 했어요. (吐き気がします。今朝から3回嘔吐しました)
薬剤師: 식사 후에 생겼나요? 열은 있으세요? (食後に起きましたか?熱はありますか?)
あなた: 네, 어젯밤 밖에서 먹은 후부터요. 열은 없어요. (はい、昨夜外食した後からです。熱はありません)
薬剤師: 드라마민이나 모티리움 엠을 드릴게요. (DramaineまたはMotilium-Mをお渡しします)
英語での伝え方(薬局スタッフへ)
"I have been vomiting since this morning. I think it might be food poisoning. Can you recommend an anti-nausea medicine?" (アイ ハヴ ビーン ヴォミティング スィンス ディス モーニング。アイ シンク イット マイト ビー フード ポイズニング。キャン ユー レコメンド アン アンタイ ノーシャ メディシン?)
"Do you have anything for motion sickness?" (ドゥ ユー ハヴ エニシング フォー モーション スィックネス?)
"Is this medicine safe during pregnancy?" (イズ ディス メディシン セーフ デュアリング プレグナンシー?)
日本から持参すべきOTC薬(薬剤師推奨)
韓国は薬局アクセスが良好なため、現地調達は十分可能だ。しかし、旅行出発前に以下の薬を準備しておくことで、体調不良初期から迷わず対処できる。
渡航前の持参推奨リスト
| 日本製品 | 有効成分 | 対応症状 | 携帯の利便性 |
|---|---|---|---|
| トラベルミン(各種) | ジメンヒドリナート、スコポラミン等 | 乗り物酔い・吐き気 | 錠剤、携帯しやすい |
| アネロン「ニスキャップ」 | ジメンヒドリナート | 乗り物酔いの強力制吐 | カプセル剤 |
| 第一三共胃腸薬 | 複合消化酵素・制酸成分 | 食べすぎ・胃もたれ | 分包タイプ |
| 太田胃散 | 複合生薬・制酸成分 | 胃腸全般の不調 | 分包タイプ |
| ガスター10 | ファモチジン10mg | 胃酸過多・胸やけ・悪心 | 錠剤 |
| ビオフェルミン錠S | 乳酸菌(フェカリス菌等) | 整腸・下痢予防 | 錠剤 |
| OS-1ゼリー(または粉末タイプ) | ブドウ糖・電解質 | 脱水補正 | スティック包装 |
持参時の注意点
日本のOTC薬は韓国への個人使用目的での持ち込みについて、一般的な旅行期間であれば特段の問題はないとされているが、入国時は税関の規定に従うこと。大量(商業目的と疑われる量)の持ち込みは控え、旅行日数に見合った量を準備する。韓国の薬事規制は日本と異なるため、医薬品として承認されていない成分が含まれる場合は注意が必要。不安な場合は渡航前に韓国大使館または現地の医療機関に問い合わせることを推奨する。
避けるべき行動・買ってはいけないもの
購入を慎重にすべき成分・状況
- ロペラミド(Loperamide)含有の下痢止め: 嘔吐に直接作用するものではないが、細菌性食中毒や腸炎が原因の下痢に使用すると病原体を腸内に留めてしまい症状が悪化するリスクがある。血便・高熱を伴う下痢では使用しないこと。
- 抗生物質: 韓国では一部の抗生物質が処方箋なしに販売されているケースがあると指摘されることもあるが、旅行者が自己判断で抗生物質を服用することは薬剤師として強く推奨しない。原因菌の特定なしに使用すると耐性菌形成のリスクがある。
- 成分不明の韓方薬(한방약): 漢方の知識がない状態で、成分表示が読めない韓方薬を購入するのは危険。信頼できる韓方医(한의원)への受診は問題ないが、市場や路上での購入は避けること。
信頼できる薬局の見分け方
| 確認ポイント | 安全な薬局の特徴 |
|---|---|
| 看板表示 | 「약국」の緑色のサインが出ている |
| 薬剤師の存在 | 白衣着用のスタッフが対応する |
| パッケージ | ハングルの成分表示・使用期限(유효기한)が明記されている |
| 購入場所 | 路上・行商・非公式オンラインサイトは避ける |
| 領収書 | 購入記録を保管(医療費控除・海外旅行保険申請に使用可能) |
韓国の医療事情と受診方法
医療体制の概要
韓国は東アジアの中でも医療水準が高く、首都ソウルや釜山・仁川などの主要都市には総合病院(종합병원)・大学病院(대학병원)が充実している。外来クリニック(의원)は夜間・週末は閉まっていることが多いが、総合病院の救急外来(응급실)は24時間対応している。
緊急時の連絡先
| 機関 | 番号・情報 |
|---|---|
| 救急(救命) | 119(Ambulance / Emergency) |
| 警察 | 112 |
| 外国人専用観光ヘルプライン | 1330(日本語対応あり、24時間) |
| 在韓国日本大使館(ソウル) | +82-2-2170-5200 |
| ソウル外国人案内センター | 120(日本語可) |
日本語対応が期待できる医療機関
ソウル・釜山の主要病院(特に大学病院・国際診療センター)では日本語対応スタッフを配置しているところがある。渡航前に以下の情報を確認しておくことを強く推奨する。
- ソウル大学校病院 国際診療センター: 外国人患者向けのサービスがある
- 延世大学校セブランス病院 国際診療センター: 複数言語対応
- サムスンソウル病院(삼성서울병원)国際医療センター: 日本語通訳サービスあり
ただし、診療科・日本語スタッフの勤務状況は変更される場合があるため、渡航前に公式サイトで最新情報を確認すること。観光ヘルプライン(1330)でも近くの医療機関を案内してもらえる。
受診時の費用と海外旅行保険
韓国の医療費は日本と比べて一般的に低〜中程度だが、外国人には一部保険適用外の料金が適用されることがある。海外旅行保険(クレジットカード付帯を含む)に加入していれば、キャッシュレス対応の保険会社・提携病院を通じて自己負担なしで受診できる場合もある。渡航前に保険証券・緊急連絡先を必ず確認しておくこと。
薬剤師の視点:渡航前準備と現地対応
渡航前にやっておくべきこと(薬剤師チェックリスト)
- 常用薬の確認: 既に服用中の薬がある場合、吐き気止め(特に抗ドパミン薬や抗コリン薬)との相互作用を主治医・かかりつけ薬剤師に事前確認する。
- アレルギー歴の書き出し: 薬剤アレルギー・食物アレルギーを英語・韓国語でメモしておく。特にアレルギー(알레르기)の有無は薬局での薬選びに直結する。
- 経口補水液の確保: 空港の薬局でOS-1やアクアソリタのスティック包装を購入し、スーツケースに入れておくと安心。
- 保険証券のコピーと緊急連絡先: スマートフォンのカメラロールに保存しておく。
現地入手のリスクと対処
韓国はOTC薬へのアクセスが容易(pharmacyAccess: easy)であるため、現地調達は十分現実的だ。ただし以下の点に注意する。
- ブランド名が日本と異なるため、成分名(一般名)で薬剤師に相談することが確実
- 韓国語が読めない場合は、スマートフォンの翻訳アプリ(Papago・Google翻訳)を活用して成分表示を確認する
- 錠剤の服用量・回数は日本製品と異なる場合があるため、必ず添付文書またはパッケージの用法を確認すること
帰国後の観察ポイント|輸入感染症への注意
帰国後も注意が必要な症状
韓国は日本と地理的・文化的に近いが、旅行者下痢症の原因となるウイルス・細菌を帰国後に持ち込むことがある。以下の状況では帰国後であっても医療機関を受診してほしい。
| 症状・状況 | 考えられるリスク | 推奨行動 |
|---|---|---|
| 帰国後も1週間以上下痢・嘔吐が続く | 細菌性腸炎(カンピロバクター、サルモネラ等)、原虫感染 | 内科または消化器内科を受診、便培養検査を相談 |
| 帰国後2〜4週間後に発熱・腹痛 | 腸チフス、A型肝炎(稀) | 旅行歴を医師に必ず伝える |
| 黄疸(皮膚・白目が黄色くなる) | A型肝炎、B型肝炎(稀) | 消化器内科または感染症科を緊急受診 |
| 血便・粘血便が続く | 細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌 | 即日受診・保健所への届出が必要な場合あり |
受診時に伝えるべきこと
帰国後に体調不良で受診する際は、必ず「韓国渡航後に発症した」ことを医師に伝えること。渡航歴がなければ見落とされやすい感染症を、医師が鑑別診断に加えることができる。滞在期間・食事内容・水の使用状況・現地での治療歴を簡潔にまとめておくと診察がスムーズになる。
参考文献
- World Health Organization (WHO). "Nausea and vomiting." WHO Travel Health. https://www.who.int/health-topics/food-safety
- Centers for Disease Control and Prevention (CDC). "Travelers' Diarrhea." CDC Yellow Book 2024. https://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2024/preparing/travelers-diarrhea
- 外務省. 韓国の安全情報・感染症危険情報. https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_010.html
- 厚生労働省検疫所 FORTH. 「韓国の感染症・医療情報」. https://www.forth.go.jp/destinations/asia/korea.html
- 韓国食品医薬品安全処(식품의약품안전처). 一般医薬品情報. https://www.mfds.go.kr/
- 日本中毒情報センター. 旅行者が知っておくべき薬物中毒・誤飲情報. https://www.j-poison-ic.jp/
- 国立感染症研究所. 感染性胃腸炎(ノロウイルス等)に関する情報. https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/450-norovirus-intro.html
免責事項
本記事は、博士(薬学)を取得した薬剤師による薬学的情報の提供を目的としており、医師による診断・治療方針の決定に代わるものではありません。具体的な症状の診断・治療については必ず医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。また、薬剤の使用に際しては添付文書を必ず確認し、不明点は薬剤師にご相談ください。記載している薬剤情報・価格・医療機関情報は執筆時点のものであり、変更されている場合があります。渡航前に最新情報を公式機関にてご確認ください。
監修: 薬剤師(博士(薬学))